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柴田聡子凄すぎるだろ…-2024年2月に気になった音楽-

スヒ

Your Favorite Things/柴田聡子

1曲目の"Movie Light"はArctic Monkeysの"The Car"を思わせるチェンバーポップでうれしい驚きがありました。歌の力が強いから決して雰囲気に飲まれないのが柴田聡子だなと思っています。
これまでに発表された楽曲はXで述べたようなヒップホップのビートを活かした曲が多いように感じていてアルバムを楽しみにしつつどんな作品になるかとワクワクしていました。
"目の下"でドラムンベースを取り入れたのも面白かったし、ギター1本とアンビエント音響だけで聞かせる"Kizaki Lake"では歌メロがリズミカルでまるでビートが鳴ってるような感覚に陥りました。
また岡田拓郎のアレンジがすごいシナジーを生んでいると思いました。ボーカルの重ね方、各楽器のリヴァーブ、ディレイの深さ、細かいアンビエント処理が素晴らしくて聴き心地がいいです。
もう2024年のベスト決まっちゃったかなってくらい個人的に傑作です。

Movie Light/柴田聡子


TANGK/IDLES

よく考えてみるとナイジェル・ゴドリッチプロデュースなんですよね、この作品。レディへでしか記憶がないのですがハットの音やベースのレンジの広さに"National Anthem"を感じたり、タムでリズムを刻むフレーズに"There There"を感じたりして細かいアンビエンスの部分まで集中して聴くとゴドリッチ節が感じられました。Xでポストしたようにそもそも変な音が鳴ってるのでパッと聴きはそんなにわからないかも。ドラムの音がとにかく好きな作品でした。

Dancer/IDLES


洋邦問わず/キンモクセイ

僕のシティポップの目覚めは00年代前半に聞いていたキンモクセイでした。20年経った今でも"ナイスミュージック"を鳴らしてくれて安心します。普遍的なポップスを鳴らしているようで時折見せるテクいフレーズも変わらず。収録曲はシティポップ寄りの曲が多いですが"4人はキャンドル"では赤盤のビートルズみたいなロックな曲を"モラトリアムからサナトリウム"ではYMOを感じるシンセのフレーズがあったりシティポップ一辺倒ではない感じ。最近邦楽のシティポップ傾倒は食傷気味だったのですがこの作品は素直に好きなれました。

モラトリアムからサナトリウムまで/キンモクセイ


Natural Magick/kula Shaker

第一印象は出音がパキパキしていてガレージっぽいサイケだなと思っていましたが聴き込んでいくとところどころにクーラ・シェイカー節のあるカッティングと派手なオルガンが聞こえてきて"陽"の気が感じられる作品だなと落ち着きました。聴き終わったあとの心の軽さがまさに"Natural Magick"なのかもしれません。

Natural Magick/Kula Shaker


Two Stars & The Dream Police/Mk.gee

曲自体は静かでフォーキーなポップなんだけど至るとこに仕込まれているグリッチ感。ボーカルやリズムギターに深いモジュレーションを掛かってぼかされている音像。久しぶりにこんな音があるのかと驚きました。ただの実験音楽にならないのはもともとの曲が良いからだろうなと思います。これが1枚目なのか…これからに期待。

Are You Looking Up/Mk.gee 


Millennials/The Snuts

今月のUKロック枠はスナッツでした。UKでたまに現れる"青春の瑞々しさを溢れんばかりにパッケージングしたバンド"、好きです。
"青春の瑞々しさ〜"を意識し始めたのはThe Viewの1stを聞いた時からだと思います（23年のアルバムも最高でした。）、近年だとSPINNも良かった。歌メロがすばらしいバンドが定期的にボコボコ出てくる土壌、UKロックから離れられない理由です。
スナッツはスネアドラムが「パシッ」と鳴って絶妙に抜けない感じがとても好きです。

Gloria/The Snuts


その他

・Contact/角銅真実

1月の新譜でもうちょっと聴きたいなと思って振り返ったものを2作品ほど。
フリージャズがベースなんだけど音のテクスチャーがほんとに面白くて心地よいのに面白いっていう感覚になって自然と癒やされました。
日本語話者ではない人の日本語での歌唱のニュアンスや水の音など自然の音が自然な形でアレンジに加わるのも面白かったです。

Carta De Obon/角銅真実


・MADRA/New Dad

こちらも1月の新譜。ドリーム・ポップがベースにあるけど時折見せるオルタナの荒々しさ、アンサンブルが見られてうつつを抜かしてられない作品でした。女性ボーカルのオルタナバンドを近年たくさん聞いてるような気がしますが個人的にはボーカルの温度低めが好みです。

Let Go/New Dad



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