【ライブレポ】ばってん少女隊@ジゴロック2024〜「カマせ! ジゴロック!」と、希山愛は言った〜
本日は、⼤分県⼤分市・⼤分スポーツ公園で行われた、ジゴロック2024〜大分 "地獄極楽" ROCK FESTIVAL〜supported by ニカソーにて、ばってん少女隊のライブ等を観て来ました。
大分県で開かれる初の大型音楽フェス:ジゴロック。
2日間ある初日、タイムテーブルにはパッと挙げるだけで岡崎体育さん、PUFFY、東京スカパラダイスオーケストラなどなど、"全国区" の名前が並びます。
その中に "アイドル" はばってん少女隊、そして "公認お友達" であるフィロソフィーのダンスの2組がラインナップ (お友達公認をもらったライブは2年前、そのときのレポはこちら) 。
さぁ、どんなイベントになるのか?
ちなみに、わたくし、普段は東京都在住で、2017年からばってん少女隊のファンになったことをきっかけに、毎年 (コロナ禍の2020年除く) 福岡県に来るようになったのですが、福岡県以外の九州現場は、今回が初めてです。
今回の参戦は、浅からぬ縁を感じたからなのですが、そのお話は最後の◾️雑感にて。
なるべく軽くしたけど、それでも重たい遠征リュックを背負い、ひょこひょこと会場へ向かうのでありました。
■ライブレポ
概要 (セットリスト)
12:50開始 約30分
観客約1万人
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セットリスト
0. SE /(音源が聴けるポストはこちら)
1. あんたがたどこさ〜甘口しょうゆ仕立て〜/(MVはこちら)
2. 乙女ノ手札/(ライブ映像はこちら)
MC 自己紹介、次の曲はタオル振ってくだい!
3. Number Shot/(音源はこちら)
4. おっしょい!/(MVはこちら)
MC フンドーキンさんとのコラボ商品売ってます!
5. でんでらりゅーば!/(ライブ映像はこちら)
6. さがしもの/(ライブ映像はこちら)
7. 御祭りsawagi /(MVはこちら)
告知:Zeppツアー (3.28Zepp福岡、4.6@Zepp名古屋、4.14@Zepp難波、4.21@Zepp羽田) 遊びに来てください!
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●会場の様子
感染症拡大防止対策は、私が確認した限り、ありませんでした。
会場の大分スポーツ公園は面積253ヘクタール(=東京ドーム約54個分)の広々としたキレイな施設で、大分駅からシャトルバスで25分ほど行った先にありました。
併設のレゾナックドーム (大分トリニータのホームスタジアム) の屋根以外は大空しか見えない、開放的な空間にドカンと2つ、極楽ステージと地獄ステージがそびえます。
天気は晴れ! 文句無しの晴れ!
最高気温は18° でしたが、 太陽が燦々と照りつけ、今年初めて「日焼け止め欲しい」と思いました。3月にこの感覚を味わうことになるとは。。。
天気の神様も味方する、絶好のフェス日和です!
そして、集まったお客さんの数は、な、な、なんと1万人 (ダイノジさん発言より) !
会場は本当に多くのお客さんで埋まっていました。スゴいよ、ジゴロック!
1つ前の岡崎体育さんがコール&レスポンス満載のステージで、観客のボルテージを一気に最高潮に、盛り上げ。。。
我らがばってん少女隊、出番の7分前に「あんたがたどこさ」衣装で登場。
上田「おはようございます。ばってん少女隊です。サウンドチェックお願いします」
輪になって始まったのは「さがしもの」。
軽快なイントロが鳴り響き、岡崎体育さんが終わって会場から退場しようとしていたお客さんが「お?」と、足を止めるような「さがしもの」は1番で終了。
上田「この後、12時50分からステージ、よろしくお願いします!」
●序盤:ばってん少女隊の "手札"
登場SEで会場をクラップで煽り、大分県でMV撮影した「あんたがたどこさ」を軽快に踊ってから、序盤のハイライトは2曲目「乙女ノ手札」でした。
スカコアを基軸とした名盤1stアルバム「ますとばい」収録曲であり、リリースされた2017年、この曲だけ発売日まで音源公開されなかった、当時の秘密兵器にして、ゴリゴリのスカ曲です。
最近はあまり披露されることの少ない、バンド色の色濃い楽曲を組み込む "攻めのセトリ" 。
1曲目「あんたがたどこさ」でエレクトロポップの弾けるような曲調から一転、「乙女ノ手札」が魅せる、裏打ちのリズムとギターの音色が印象的なサウンドへ。
あまりの豹変っぷり、普段はアイドルの楽曲を聴くことの少ない層にも、ズドンと響いたのではないでしょうか。
●中盤:思い出の曲で「カマせ! ジゴロック!」
上田「ジゴロック2024へお越しの皆さん、こんにちは! 私たち。。。」
5人「ばってん少女隊ぃいいい。。。」
会場「だぁーーー!!!」
1人ずつ名前のみの自己紹介に続き。。。
上田「ばってん少女隊を初めて観た方も多いと思うんですが、メンバーの蒼井りるあちゃんが足を骨折してしまい、今日はお休みです。
でも、気持ちは6人ですし、お客さんに "6人のステージを観てみたい" と思ってもらえるようにパフォーマンスしていきたいと思います」
春乃「次の曲はタオルを振り回してもらえたら、と思います!」
会場「 (ぉおお!?) 」
序盤、「乙女ノ手札」で打ち上げた波に乗って、初期スカコア路線の名曲をたたみ掛け。
「Number Shot」は、九州最大級の音楽フェス:NUMBER SHOT2019へ悲願の出演 (レポはこちら) が決まって作られた、思い出の詰まった曲で、本日は愛ちゃん (希山愛) が歌詞をアレンジして「カマせ! ジゴロック!」とシャウト!
5人がメンバーカラーのタオル振り回し、客席エリアも呼応して推しカラーのタオルが大量に揺れる、一気にカラフルな光景に♪
さらに「おっしょい!」では、会場が1つになって、力の限りヘドバンを連発!
本日は、家族連れのお客さんも多く、ばってん少女隊ステージは相性バッチリだったようで、後方エリアでお父さんがお子さんをリフトしながら (要するに肩車ですね) 、音楽にあわせて左右に揺らすノリノリな姿もあって、快調に駆け抜けていきます♪
柳口上「皆さん! ジゴロック楽しんでますか!? 最後まで一緒に! 私たちと一緒に! 盛り上がっていきましょう!」
●終盤:知ってた? 知ってる!
上田「今回、会場ではフンドーキンさんと私たちのコラボ商品が発売されています。フンドーキンさんのお醤油おいしいので、是非ゲットしてください!」
春乃「次は、もしかしたら聴いたことのあるかもしれない曲をやります。盛り上がっていきましょう」
"聴いたことのあるかもしれない曲" に反応し、曲が始まると、あちこちで「あ、知ってる!」や「 (その場でググって) 長崎県の手遊び唄みたいだよ」という声が飛び交い、会場を「でんでらりゅーば!」の森に誘い込んでからの。。。
締めの2曲は、最新アルバム「九祭」収録の間違いないアゲ曲で、会場をアツく盛り上げてお時間いっぱい。
振り返ると、本日のばってん少女隊、去年リリースされたばかりの「あんたがたどこさ」に始まり、1stアルバムから最新アルバムまで、その歴史の確かさ、楽曲の幅広さを感じさせるセトリで、ジゴロック2024のステージを華麗に彩ったのでありました♪
上田「ありがとうございました! この後もまだまだステージは続きますが、今日は暑いので体調に気を付けて楽しんでください!
最後にお知らせです。今月28日にZepp福岡でのライブを行なって、東名阪のZeppでツアーをやります!
6人の私たちを観に、是非とも遊びに来てください。それでは以上、私たち。。。」
5人「ばってん少女隊ぃいいい。。。」
会場「だぁー!!!」
5人「ありがとうございましたー!!!」
■雑感:演出家・本間律子さんとばってん少女隊の邂逅
この話はどこかでまとめないといけないと思っていました。
今回のフェスが良い機会なので、じっくりと書きます (ここから長いぞー) 。
本日の出演者である、フィロソフィーのダンス、東京スカパラダイスオーケストラ、そしてばってん少女隊。
これら3グループが「線」でつながる、演出家・本間律子さんとの邂逅について、あーだこーだ書きます。
なお、始めに注意として書きますが、"昔が良かった" とかそういう話ではなく、この話を知ることで、より今のばってん少女隊の良さや、本日のフェス出演がとても意味のあるものだったと感じられる、そんな "補助線" となる話をしたいと思っています。
要は、建設的な話がしたいってことです。
自分は自分の見方をする! 他人の話は必要なし! という方はココでバイバイば〜い。
でも、他人の見方を知ることで楽しみ方が広がることもあるので、気が向いたときに読んでみてね。
●「音作り」から「画作り」へ~コロナ禍/OiSa以前、以後のばってん少女隊~
コロナ禍以降、特に「OiSa」以降にばってん少女隊を好きになってライブを観た方は、透過スクリーン等を使用した「視覚的な演出」が印象に残っていると思います。
コロナ禍になって最初の有観客の単独ライブ「ふぁんtasty」(2020年11.1@KT Zepp横浜、レポはこちら) で、それは初めて披露されました。
プロジェクションマッピング等を用いた「視覚的な演出」。
言いかえると「画作り」に重点を置いた演出です。
一方で、それより以前 (≒コロナ禍前) は、ばってん少女隊のライブは「音作り」に主軸があったと思います。
生バンドとの "グルーブ感" をいかに最大化させるのが、聴きどころであり、観どころでした。
どっちが優れているか、という話でなく、比重でどっちが大きいか、という話です。
そして、その一時期の演出を手がけていたのが本間律子さんでした。
あの頃をご存知の方なら、スカロックバンド:MAYSON's PARTYと一緒に立った、数々の名ライブの熱量を、今でも思い出せることでしょう。
(MAYSON's PARTYとの縁については、去年の対バンレポにて書いたので、読んだことない方は、是非読んでみてね)
当時魅せてもらった、本間律子さんの演出の要点を、あえてざっくりと2点だけ挙げるなら。。。
①潔いまでの "緩急のつけ方"
②本人たちが音楽を楽しむ "余白"
②本人たちが音楽を楽しむ "余白" の方がイメージしやすいと思うので、②から話すと。。。
ライブで "バックバンド" のはずのMAYSON's PARTYの曲をセトリに組み込み、ばってん少女隊はその曲中、観客と同じように音楽を楽しむシーンがありました (2019年3月の田舎娘4thツアー) 。
このシーンがあることで「アイドル+バンド」ではなく、「アイドル ✖️ バンド」となり、それ以降のステージに、より "一体感" が増す、"グルーブ感" を増幅させる効果を生んでいました。
当時の自分のレポを読み返すと↓のように書いていて、今でも納得できたので、そのまま載せます。
●「お互い幸せでいましょう♪」と、奥津マリリは言った
もう1つの、①潔いまでの "緩急のつけ方" については、今日のフィロソフィーのダンスのステージで特徴的に表れていたので、そちらを例に。
現在、本間律子さんが演出を手がけられているグループです。
直前まで「上海ハニー」(オレンジレンジのカバー) でアゲアゲだった空気から一転、大人のムード漂う「テレフォニズム」で会場を静寂な雰囲気で包み込んだ場面がありました。
まるでその時間だけ、会場が "夜" になったかのような、奥津マリリさんの歌声の艶が最大限に発揮されていた場面でもありました。
この "ローギア" があることで、その後の展開がより印象深いものになります。
本日ラストの曲「ダンス・ファウンダー」で再び盛り上がりが最高潮に達する中「楽しんでますか? 私たちはまたここに戻ってきます。それまでお互いに幸せでいましょう♪」と、奥津マリリさんは言いました。
たしかに、フィロソフィーのダンスのステージは多幸感に満ちていました。
ただ、その裏には「テレフォニズム」で描かれる "憂い" も存在し、その2面性を1つのステージで魅せる、潔いまでの "緩急" が展開されていた、ということです。
かつてばってん少女隊のライブでも「コトバテニス」で、あえてダンスをさせず、段差に座った状態で歌わせ、照明も必要最小限にする演出がありました。
田舎娘4thツアーでは、その直後に真っ赤な照明で、めちゃくちゃ激しい「BDM」を配置する、有無を言わさず視線を釘付けにする演出が施され、あのライブツアーの中でも群を抜いて印象的なゾーン (※) となっていました。
実は、本間律子さんの長いキャリアにおいて、ばってん少女隊が初めてアイドルグループを手がける経験だったそうで、このときの邂逅が、大きな経験となって現在があると思うわけであります。
●「声出して盛り上がれるって最高だな!」と、谷中敦は言った
そして、本間律子さんのキャリアの原点について調べてみると、それは東京スカパラダイスオーケストラに行き着くことが分かります。
本日のフェス、最もステージを盛り上げた、今年がデビュー35周年 (!) にあたる、日本の重鎮スカバンドです。
以下、ジゴロック初日について語った、東京スカパラダイスオーケストラの谷中敦さんの言葉を記します。
谷中「すげーなジゴロック! こんなに盛り上がってるとは、正直ビックリしてます! 初めてのフェスで、この盛り上がり、末恐ろしいなぁ!
声出せる世の中になったよな?
音楽で盛り上がれるって、声出してみんなで盛り上がれるって、最高だな!」
思えば、ほんの1年前は、まだ声の出せない時代でした。
コロナ禍の約3年間は「ルール通りに物事が進行する」ことを、ひたすらに求められた期間だったと思います。
コールNG、規制退場、終演後も集まらず帰宅する。
会場は、ステージ上で予定されたこと以外、何も起こらないことが求められる。音楽を楽しむ "余白" とかダメな時代でありました。
ルールを守り、ステージの上で繰り広げられる「美しさ」を "鑑賞" する時代でした。
だからこそ、ばってん少女隊は「画作り」「視覚的な演出」に軸を置くようになったとも言えるわけですが。。。
"鑑賞" から "ノリ" へ。
本日がジゴロックにとって産声を上げた日。まだ歴史が始まったばかりの赤ちゃんだけど、赤ちゃんの泣き声と同じように、しっかりと "意思" を持っている。そんなことを感じる最高のフェスで、そのことが谷中さんの言葉に詰まっていました。
●「うまくいってもダメになってもそれがあなたの生きる道」と、PUFFYは言った
ところで。。。少し話がズレるかもしれませんが、本日 "熱量" とは別のベクトルでめちゃくちゃカッコいいステージをしてくれたのが、PUFFYでした。
由美「大した告知は無いんですけど、え〜、"生存報告" をしに来ました」
約1万人の前で、この言葉をサラッと言えるの、カッコ良すぎるでしょ。
そして、ばってん少女隊メンバーが、まだ誰一人として生まれていなかった1996年のヒット曲「これが私の生きる道」を、令和の現代っ子たちを前に、堂々と歌う。カッコ良すぎるでしょ。
歌詞に出てくる「うまくいってもダメになってもそれがあなたの生きる道」。
一見すると、全て受け入れてあきらめる "悟り" の境地を歌っているように取れますが、真逆のことを歌っているようでもあります。
だって、この曲「まだまだここからが いいところ」って続くんだから。
生きる道を決めるのは、自分自身。
話をばってん少女隊に戻すと、本間律子さん、そしてMAYSON's PARTYと組んだ田舎娘4thツアー (2019年 3.16@Zepp福岡、3.23@Zepp難波、3.24@Zepp名古屋、3.30@ZeppDiverCITY東京) は、内容は最高だったけど、集客面が成功とは言えなかった。。。
何が言いたいかと言うと、それでもばってん少女隊は、あきらめなかった。
その原動力の源は、本間律子さんが関わってくださった、あの時期「最高の音楽」を作り上げた経験にあると思うわけで。
そして、私は挑戦を続けるばってん少女隊から勇気をもらい続けているわけで。
改めて、ばってん少女隊と本間律子さん、さらに関係者の方々へ感謝を申し上げたいです。
あれからばってん少女隊は、いくつもの階段を登って、本間律子さんとの再会 (2023年 6.9@UNITEDLAB、レポはこちら) も果たしながら、その活動を続けてくれました。
そして、5年越しに今月28日から、再び東名阪福のZeppツアーに挑みます。
生きる道を決めるのは、自分自身。
やっぱり私は、ばってん少女隊が好きです。
本日、産声を上げたジゴロックと同じように、今、自分たちの意思で未来を切り開こうとしているばってん少女隊、誰が応援するんだ!?
俺たちだろう!?
まずは、3月28日、Zepp福岡へ集合、突撃だ!
そんなわけで、本間律子さんとの邂逅を軸に、改めてこれまでのこと、本日のフェスについて振り返りました。
やっぱり、良いフェスに出会うと、色々な思いが巡っていっぱい書いてしまいますね。
本当に最高のフェスでした。どうもありがとうございました。
こんなに素晴らしいフェス、1回で終わらせないで、毎年、春になったらジゴロック!
そんな未来に期待大! です。次回は日焼け止め持ってきます!
さしあたり、ばってん少女隊の "不屈の人"、きいなちゃん (春乃きいな) のブログ読んで寝ま〜す。
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