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8月20日深夜の放送分

 
(ラジオ日本  全米トップ40 the80’s Deluxe Edition を語る) 
 
 
 この週は1983年。8月6日という、盛夏のチャート。しかし全体的に夏をイメージさせるアップテンポの明るい曲はチャートに多くなかった。
 
 まず40位の『曲かけ』はチャーリーというアーティスト。これは知らない。元よりこの年はまだ、ぼくは洋楽を聞いていなかったのだ。その後まで活躍しているアーティストであれば遡って知ることになるが、まだ聴いていない時代の一時期だけ売れたアーティストでは情報が届かない。このバンドは矢口清治さんも解説の中でマイナーヒットが4曲と言っていた。今週覚えたけど、いずれ忘れそうだ。
 
 そして39位からチャート読み上げで、32位で止まってメン・ウィズアウト・ハッツの「ザ・セイフティー・ダンス」。矢口さん、この曲が好きなのだろう。けっこうよくかける印象がある。それとも3位までいった曲なので、トップ10以内の無条件『曲かけ』でよく聴いているからそう思うのか。この手のバンドは好みなのだが、これはあまり興味を持たなかった。ちょっとビデオの趣味も悪いと感じたし。『曲かけ』の前の一言コメントで矢口さんが「77年カナダで結成」と言っていたが、ということはダイア―・ストレイツとほぼ同時期のスタートということか。80年代でだいぶ差が出てしまった。もっとも世の中にはまったく名前が出ないで終わる人ばかりだから、1発でも世界的ヒットを飛ばしたということは全体から見れば成功者なのだろう。『曲かけ』のあとの矢口さんが「その後小ヒット1つのあと沈黙、90年代2000年代潜伏」と解説していたが、少なくともぼくが好きだったアイシクル・ワークスよりは活躍している。50歩100歩だが。
 
 そして21位まで『曲かけ』なし。レターズのあと20位から。そしてうれしいことに18位ボウイの「チャイナ・ガール」で『曲かけ』。
 この曲も77年のカヴァー曲。77年をさりげなくキーワードにしている週なのか。それともたまたまなのか。
 
 11位まで読み上げで、初登場の紹介。51位にストレイ・キャッツはすごい。そしてトップ10へ。
 
 10位から6位までの解説はなし。アルバムトップ10でもチャート読み上げだけ。5位から2位までも同じく。
 
 この週の1位はポリスの「エブリ・ブレス・ユー・テイク」。夏よりも秋に合う曲調だけど、盛夏での第1位だった。
 毎回1位の『曲かけ』後に矢口さんが長めの曲解説をするが、それがこの番組でのいちばんの聴きどころだ。その情緒ある語りに、目がじわっと潤むこともある。この曲は1位を長く続けたのでもう何度も解説を聞いているが、なんだかだんだんボリュームアップするような気がする。今回も時間をかけてたっぷりと。
 笑いあり、なるほどと唸る知識あり(イアンフレミングが小説を書いた同じテーブルでこの曲を書いたという、フォーサイス、クィネル好きなぼくにとってはひじょうにがっかりなマメ知識)、そしてバンドの崩壊を頭に浮かべさせる語りで閉めるという涙ありの、感情をあっちこっちにゆさぶられる盛りだくさんの矢口さんの曲解説。タイムフリーで1週間で消えるのがもったいないと、いつも思う。
 

トップ40の2

(画像は21位「セイヴド・バイ・ゼロ」の入っているフィックスのベスト盤)

書き物が好きな人間なので、リアクションはどれも捻ったお礼文ですが、本心は素直にうれしいです。具体的に頂き物がある「サポート」だけは真面目に書こうと思いましたが、すみません、やはり捻ってあります。でも本心は、心から感謝しています。