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福生にある、ハウスの喫茶店(1)

 
 福生は横田基地がある影響で、昔から、小さくて魅惑的なお店が多い町。全国に無数ある市の中でも、最も狭い面積の市のひとつというのに、たくさんのナゾッぽいお店がその中に詰まっている。そしてまた、そういったクセのあるお店が長く安定して残れているのが福生の特徴だ。
 
 その魅惑的な1軒に向かった。ハウスを改造した喫茶店の、『Dー13』さんだ。
 

五味2

 
 福生駅から立川寄りに歩くとすぐ踏切があって、そこから横田基地方面にひたすら歩く。ひたすらと言っても、それほど遠くはない。10分ちょっと歩けば基地に当たってしまう。
 
 右に大多摩ハムのお城のような建物、左が大聖病院。もう少し進んだ信号が、有名な「赤線」という古い歓楽街の端っこに当たる。そこから上り坂となり、ギターショップがある。こんな駅から離れた場所にギターショップが落っこちているのが、福生らしい。となりの「トライブ」という不思議な店名の不動産屋さんも、福生らしい。ちょうど2週くらい前にラジオ日本の『全米トップ40』でフランキー・ゴーズ・トゥ・ハリウッドの「Two Tribes」を流していた。その日はミニコーナーで全英トップ10も流していたのだ。
 
 坂を上がって八高線の貧弱な単線踏切を渡り、一つ目の信号を左に曲がる。この信号をまっすぐ行くと、次の信号が横田基地の第2ゲートだ。
 
 曲がってちょっと歩くと、進行方向右側に小さな案内が出ていた。その辺りには、昔ながらのハウスが残っている。そのハウスが並ぶ、というより点在する敷地に入っていった。ハウスには広い庭があり、また、家と家の間が広い。日本とは違った感覚が入り込んでいるのだ。これが魅力なのだが、しかしこのぜいたくな敷地の使い方だから次々取り壊されていったのだ。
 
 そのハウスが建つ一角に、喫茶店はあった。ポッと明かりが灯り、入り口に、外で食べる人用にテーブルが2つ置いてある。

五味2

 
 いい雰囲気。ちょっと立ち止まって、眺めてから入っていった。
 
 
(2)につづく

書き物が好きな人間なので、リアクションはどれも捻ったお礼文ですが、本心は素直にうれしいです。具体的に頂き物がある「サポート」だけは真面目に書こうと思いましたが、すみません、やはり捻ってあります。でも本心は、心から感謝しています。