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サッカーのこと

サッカーのことがなに一つわからない。

そもそも僕にとってスポーツは野球か、それ以外か、でしかない。そのくらい用がない。フットサルに誘われても「球蹴りに用はないから」といって断ってきた。

だいたい神聖なボールを脚で蹴飛ばすとはなんだ、と怒鳴られてきた野球少年をそんなものに誘う方がおかしい。ルールなんかわかんなくて大丈夫だよ、楽しくやろうよ、と声をかけるのならそもそもその次元が違うことに気づけていないことが愚かだ。サッカーなんかしても楽しくなりえない人間なのだから。

オフサイドというのはあれは間違いなく考えたやつは僻みっぽい脚の遅い性格の悪いやつだろう。追いつけなくて悔しいからルールで縛ってこちらの方が正しい、脚の速いやつは愚かだ、と主張したことだろう。さぞ気持ちが良かっただろう。とてもよくわかるぞその気持ちは。

体育の授業でサッカーをした時にたまたまオタクっぽい人間だけでチームが構成されたことがある。授業だから「サッカー?そういう幼稚な遊びがセンター試験で出ましたっけ?」といっても通用しない。授業だから。そこで僕は守りに入ることは辞めて、全員で1点をとりにいくことを提案した。11人で攻める。そこにディフェンスオフェンスの差はなく、全員が等しく平等で“攻める”究極のスポーツマンシップがそこにあった。完成された理論だ。

試合がはじまる。

開始早々全員が相手側コートへ展開する。

誰もいない方向へパスが飛び、ボールがゴールへ飛んでいく。

相手側のサッカー部の僕より脚が速く、サッカーがうまく、身長が低くて頭の悪い男に「サッカーしろよ、お前ら」と叫ばれた。意味がわからない。

最近サッカーのゲームの実況プレイ動画を見ている。子ども達がやることも考えられていてルールもわかりやすく、とっつきやすい。それを見ているとあ、サッカーってかなり戦略と心理戦とフィジカルが組み合わさっていてその視点から見るともしかしてこれは面白いんじゃなかろうかという気がしてならない。

そのくらい良くできたゲームだということだし、そこからサッカーを知ったら実際にやってみたり試合を見たくなったらなるだろうなと思う。かなりこれまでに抱いてきたそれ以外のなんかボール蹴る競技?みたいなのに対する感情が和らいだ。

まあまあサッカーも悪くない。けどラフプレーは危ない。

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