京都拠点とプロダクトの未来を話し合ってみた
こんにちは!マネーフォワード クラウド会計Plus(以下、会計Plus)のプロダクトオーナーをやっています杉浦です!
マネーフォワード京都拠点で開発している会計Plusですが、リリースして約10ヶ月が過ぎました。改めて会計Plusがどこに向かうのか、どうやってそこにたどり着くのか、プロダクトと開発の未来を見通すため京都開発部部長の大倉さんと共に話し合いました。
この記事はMoney Forward Kyoto Advent Calendar 2020の25日目の記事です!
対談本編
インタビュアーは動物アイコンだらけの京都開発部においてもアイコンが動物じゃない人、デザイナーのまいまいがやってくれました
他己紹介
ーでは最初にそれぞれの他己紹介をお願いします
杉浦:他己紹介って緊張しますよね笑
大倉さんはどんな人かと言うと、ゴールに持っていく力がすごい。タスクとか状況が曖昧なときでも、それを捌いて見える化をしていって、最終的にそれをゴールまでもっていくんです。プロダクトオーナーとして仕事をしていく中で、曖昧で未知なことばかりの状況って多いんですけど、そんな時にもすごくやりやすいし、頼りになります。
大倉:(照れ)落としてこなかったー笑
大倉:杉浦さんはストイックでセンスのいい人っていうイメージです
杉浦:センスの良い単語使われた…
大倉:「ストイック」はどういうことかというと、ドラム、経理部、プロダクトオーナー…そのほか一連の経験を聞いていると、一流になるためにはどうしたらいいかを実践してきたことがわかるんです。
「センスがいい」は、ストイックになったときに方向を間違えると周りを不幸にするけど、みんなが幸せになる方向に突き進んでいってくれている。
この特性をもったプロダクトオーナーってなかなかいないので、優秀なプロダクトオーナーと働けるのはエンジニアにとっては喜びになるし、チームとして幸せですね。
ー相思相愛っぽい…
大倉:ストイックな人ってゴールを置けないので、相性がいいかもと思っています。どこにゴールを置くのかが得意な僕が横にいると歯車が回りやすい。
杉浦:実際ものつくりって終わりがないじゃないですか、どこで止めて届けるかがあるだけで。そんな中ゴールを置いてもらえると、止め時を考えて議論できますし、良い関係だと思いますね。
会計Plusの未来
大倉:私もまだユーザーさんを本当の意味で理解しきれていない中なので、この先どういう未来を目指すべきなのかはまだわかっていないんですよね。杉浦さんがどういう未来を見ているのかを教えてください。
杉浦:最後に持っていくべきなのは、ユーザーの世界が変わるところだと思っています。
ユーザーが経理をすることで幸せになる、やっててよかった、になってほしい、自分なりの言い方をすると、経理部をかっこよくするなんですけど。
こういう「世界を作る」というところが一番先なんだろうと思ってます。
その世界を実現するまでの道のりとして、ユーザーがやらなくていいことをシステムがやってくれ、効率化することで、会社の未来をみる部分が増えるといいなとまず思ってます。
あとは経理部の世界を広げることも考えていますね。今までの会計ソフトは閉じた世界だったんですが、クラウド化することで世界は開ける。会計ソフトがWebの世界にあれば、そこから経理部自身でそれぞれのシステムをつないで、業務を自動化・効率化していけるので、経理部が能動的に業務をよくするために動くことができます。
今までの数字をみるだけの経理から、世界が広がることで、できることが増える。
また物理的な場所にも囚われなくなるので、より自由な働き方もできますよね。そういうところも支援していきたいです。
そうして効率化や制約をなくしていくことで、経理部の人たち仕事できるなーかっこいいなーってなればいいなと。
大倉:効率化していくと人間いらないじゃん?ってなる世界もあると思うけど、目指しているところは具体的にどういうこと?
杉浦:会社の経営を運転に例えて言うと、帳簿が自動車のスピードメーターだとして、もしそのフィードバックが返ってくるのが遅い、つまり経理が効率化できてないと、運転手(経営者)ってどう運転するのかわからないですよね。
まず効率化はより早く経営者にフィードバックしていくことに繋がるでしょう。
そこで経理部がなにするんだ?っていったら、効率化された分、スピードメーターだけでなくて、いま何キロ出せばベストですとか、どの道に進むとより良いですとか、付加価値を持って情報を示すことができるとなるかなと思います。
大倉:いま何キロっていうのは、会社でいうともっと支出を抑えたり、投資をしたりということ?
杉浦:そうですそうです。商売をより良くしていくための数字を作って分析する専門家って感じですかね。
大倉:そういう仕事って経営企画と経理とかで分かれてるイメージもありますが、それとは違いますか?
杉浦:未来のことを考えるのは経営企画だけがやるというのは、もったいないのかなと思ってます。数字を分析する人が、数字にどんな情報をもたせるか、どう仕訳に落とし込むかの仕組みまで考えるのは意味があると思うんです。
料理人が、どんな料理にしたいと考えを固めて、そのための仕込みをするようなそんなイメージ。
大倉:「経営企画をちゃんとできる経理部」が目指していく世界観?になっていくんでしょうね〜。
杉浦:もちろん企業ごとに自由な考えがありますが、経理部が経営企画によっていくこともあれば、その逆もある。垣根が消えていくのかもしれないですね。
大倉:この未来を目指すためにはどんなプロダクトだったらいいんでしょう?
杉浦:フィードバックが早いという意味では決算の早期化ができるといいですよね。なので1営業日で締めたい時に、それが実現可能なツールになる必要がありますね。
そのためにも債権、債務、経費、固定資産などの周辺のシステムと綺麗に連携されて、会計Plusにすっと数字が集約されるようにしないと、経理部が泣かずに1営業日では締めれない。
大倉:いろんな業務を束ねてサブシステムとの連携強化が、いま見えているギャップですか?
杉浦:そうですね〜。
大倉:会計システム単独で見えている大きなギャップは何がありますか?
杉浦:会計ソフトの中だけでフィードバックをめちゃくちゃ早くしても、効くところは少ない印象はありますね。
今の会計Plusでいうと、仕訳編集の導線がよくなるとか、早く承認ができるとか細かいところはあって、そこはもちろんやっていくんですが、長い目でみた時のメインとしては、いま何キロ出せばいいんだっけという道を示すところの機能を増やす必要があると思ってます。
例えば汎用的な仕訳のカラムを足してプロジェクトや販売地域の情報を持てるようにすることで、管理会計としてより多くの情報を提供できるといったことです。そこをExcelよりも早く作業できて、内容によっては開示に繋がって、より早く決算を出せるといったことまで繋がっていくといいかな。
どっちに効くかの濃淡はありつつ、優先順位おいて一つ一つやっていこうという話になりそうですね。
大倉:良い会計システムって
・色々な業務に使われるシステムから仕訳が自動で入ってきて、
・仕訳に業務に合わせたメタ情報をつけられて、
・それをどうレポーティングできるか
に集約されるのかな?
杉浦:その一連の流れが、会計の数字を使って投資を集めたり、より商売を発展させたり、みたいな会計のそもそも誕生した理由にも繋がっていきますね。
大倉:他にも、業種によって欲しいものが違う中で、どう総合的なものを作るかや、どの業種に向けて作るかで会計ソフトとしての色が出てきますよね。
杉浦:業種による経理業務の差は自分自身まさに勉強が必要なところだと思っていますねー
開発チームをどうしていくか
杉浦:そんな世界を実現するために、開発チームをどうしたいと考えていますか?
大倉:会計システムを作っていくということは、それなりに規模の大きなサービスを作るということなので、もっとチームを拡大していきたいですね。
拡大といっても、1つ1つのチームの単位は小さくして、それが自己管理的に動いて、うまく協調して一つの方向を目指すようなチームにしたいんです。
特にLessのフレームワークに共感をしていて、そんなチームを目指してますね。
そうするとエンジニアがユーザーストーリーマップを作ったり、ユーザーインタビューをしたりするのは加速させていくことになるんだろうなと。
一方でピュアなエンジニアリング力も上げていって、中堅企業の皆さまが安心して使って頂けるシステムとするために必要な技術力をもったチームにしていきたいです。
会計システムってレガシーなUIを提供しているサービスが多いと思っていて、僕らは新しいUI/UXを提供して、手触りのいいプロダクト、使っていい気持ちの良いプロダクトを実現させたいです。
技術選択としては、CTOの中出さんがEngineersBlogで公開している通り、いままではRuby on Railsで開発していたけれど、ポートフォリオを広げることを全社で進めています。
京都拠点としては、それらの動きをリードしていけるようなチームになっていくつもりでいますね!
杉浦:理想の開発チームに対してのギャップはなにがあります?
大倉:まずチームの人数!そもそもの人数を増やしていかないといけない、絶賛募集中です。
あとは、ドメイン知識に強いエンジニアを増やしたり、エンジニアリングでチームをリードしてくれるような人を増やしたり、もっともっと多様性を増やしていきたいですね。
一人一人が尖っていくことでチームとして底上げして、強いチームを目指していきます。
杉浦:京都拠点のスローガン「Give it a Try!」だったり拠点の文化は、開発チームにどんな影響を与えていそうです?
大倉:システム開発って世の中的には減点方式でみられることが多いんですよね。「バグがでなくて当たり前」、「使いやすくて当たり前」というのが普通なんです。
その結果、リスクテイクしづらいようなマインドセットが蔓延りやすい業界だと個人的には思ってます。
もちろんお客様に迷惑をかけるわけにはいかないですが、ある一定の品質基準を設けた上でチャレンジしていく風土ができています。人数が増えてもこれを絶やさないようにしていきたいですね。
それでいうと、このアドベントカレンダー自体も本社だけじゃなく京都もやろうって言って、しかもちゃんと埋まったのもなかなかのチャレンジでしたね笑
僕らのチームって多様性に溢れていて、インターン生がいたり、正社員だけじゃなく業務委託の方も一緒のチームですし、キャリアのバックグラウンドも業界が全然違ったりしていて…。でもみんな優しく、お互いを尊重しながらチームビルディングができているなと思います。
杉浦:リスペクト(※マネーフォワードのカルチャーの一つ)ですね。
大倉:ですね。
大倉:あとチャレンジしていく時には、しっかり優先度を決めて一個ずつやっていこうというのも意識してますね。
杉浦:たしかに。スクラムのやり方が浸透しているからなのかな。何かするときは何かの優先度が下がる。劇的なスピードアップなんてものはない、だけど効果的な順番はあるという考えですね。これがビジネス側を含めて浸透しているのはプロダクトオーナーとしてもやりやすいですね〜。
みんな同じ土俵で優先度について議論しあって、決めたことを全力でやり抜こうという感じ。
Give it a Try!な文化
大倉:会計Plusのチームだけじゃなく、拠点見回しても、機械学習の取組みをやっていたり、たくさんインターン生を受け入れていたり、拠点でHPを作っていたり、いろんなチャレンジがありますよね。
京都拠点にいる経理の方も経理業務をリモートでやるというチャレンジをやりながら、プロダクト開発に寄与してくれている。
拠点長 村上さんの為せる技かなとは、本気で思ってます笑
このコンセプトも言ったら村上さんが作ったものなので、実践するかどうかは個々人に委ねられているんですけど、みんながチャレンジに対して前向きな姿勢で、浸透しているのは拠点長の人徳かなーと。
杉浦さんもCulture Hero(マネーフォワードの社内表彰制度)で表彰された時に言ってましたよね。
杉浦:入社したら文化を作る側ってやつですね。
あれはほんとに好きなんですよね。最初に言われると、その通りだな、やんなきゃなって思いますよね。
(実際に京都拠点長の村上が使っているスライド)
ーこれからしていきたいGive it a try!について聞かせてください
大倉:特別これから!ってことはないですけど、いま中長期で目指したいところや2021年度どういうことをやっていきたいかは方針が決まってきていているので、そこに全力で取り組んでいきます。
いま見えていないものが見えたときに、ブレーキを踏まずにやっていくことは大事にしたいですね。
杉浦:やりたいことはたくさんあって、そこがどういう未来につながっていくかも考えているので、あとはやりきる!そういう気持ちですね。
最後に
Give it a try!の精神で始まったMoney Forward Kyoto Advent Calendar 2020ですが、無事完走となりました!
25個の個性的なブログができたことで、京都拠点の多様性を感じられるそんな25日間になってくれたかと思います。
私達はこれからも挑戦を続けていきますし、一緒に挑戦していく仲間も募集しています!
京都拠点こんなところなんだなと、このnoteもぜひ参考にしてください。
それではまた!
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今年も本家アドベントカレンダーもやっています!
京都アドベントカレンダーはこちらです。
京都開発拠点では引き続き積極的に採用を行っております。
ご応募お待ちしております!
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