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男前リコーダー

とても多感な小学校5年生の頃

音楽室でリコーダーの授業があった時のお話。

リコーダーは苦手だったのに小公子セディを見て、感化されて横笛モードにしてアニーローリーを耳コピして練習してたっけ。

セディのおかげでリコーダーも少し得意になってきた。

そんなある音楽の授業。先生が「全員で吹いてみよう」というとクラス全員が授業で習った曲を吹く。

「じゃぁ次は女の子~」「次は男の子~」
当時はひとクラス50人ちょっといたから半数とはいえ30人近くが一斉に吹くとなかなかの音量だ。

コールアンドレスポンスは続く。

「じゃぁ次は朝パン食べた人~」「ごはんだった人」
結構、ご飯派が多いんだな。

先生は気づいた。(あ、どっちも吹いてない子がいるな。)

「じゃぁ、朝ごはん無しだった人~」

4~5人が吹いてた。そんなんで給食まで持つのかな。

「じゃぁね~、次は自分が男前だと思ってる人~」


ソロ演奏が鳴り響く。

自信満々に、吹いたのは僕だけだった。


無限のように感じた数小節と笑い声


メチャクチャ恥ずかしい。

あとで、ウケ狙い最高だったわーと、言われたけれど
みんなも吹くと思ったし、何より、自分を男前って思おうよとも思ったし。

死ぬほど恥ずかしかったけど、周りがどうあれ、
結果、好きなあの子も笑ってくれてた。

明るく、自分らしく強く生きようと思った。
小公子セディに感謝。


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