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おすぎ
2020年3月3日 19:43
俺、ほんまは犬やねん。拾われたとき、箱に入れられててな。出されても、外真っ暗でな。色も俺、オール黒やし。拾ったヤツ、箱開けて、いるって、ようわかったもんや。箱ごと、家持って帰ってな。ガラガラ(こんな音ではないが)チビって名前の大きなメス犬がしっぽふって(見えてなかったけど)はふっ、はふっ出てきよった。(まだ、見えてないけど)箱から出された俺を
2020年3月4日 19:04
うちには飼い主はおらん。人間の家には住みとうないねん。ずっと、1匹で生きてく。そう決めてん。薄茶色の毛並み。陽にあたったら光る。ツルツル。顔もわりかし、かわいいゆわれる。人間の子供が日向ぼっこして、うとうとしてたら、撫でようとしよる。さわらんといて。汚れるから。うちは、誰とも仲良くせんよ。そんなふうに生きてきたん。ある日。真っ黒の
2020年3月22日 07:16
毛色の違うたぬきがいました。たぬきは、空の水色と雲の白色のまさに、空でした。他のたぬきは、茶色、こげ茶色、少し白や黒。水色のたぬきは、他のたぬきと自分の毛色が違うことを悩みました。みにくいアヒルの子というお話を人間のお母さんが、子供に聞かせているのを見たことがある。あ〜、自分も白鳥さんになるのかな?だったら、我慢できるかな。と、毎日毎日思って、ま
2020年3月31日 06:40
小さな森に棲む虎がいました。虎は、黄金色に輝いていて、小さな森の、真ん中にある大きな木の下の影でいつもゆったり寝ていました。虎は、何百年も同じ森の同じ場所にいました。動物なので、命に限りがあります。もちろん虎も何回も命を終わるのですが、しばらくすると、また生まれ出て、そして始まるのです。以前の生の中で虎にはたくさんの仲間がおりました。生まれ出て来るたびに