【別れを切り出す側が相手の幸せを願う罪について語りたい】 

彼女にフラれた。仲良くご飯を食べ、お家でダラダラ過ごし、狭い布団で身を寄せ合いながら眠りについた3日後にフラれた。突然の呼び出し、呼び出しの文句は定番の「話があるんだけど…」。悪い予感しかしない。待ち合わせ場所に向かうとリュックを両手で抱えながらベンチに座る彼女が見えた。これから暗い話をしますという雰囲気をガンガンに感じながら向かうと予想通り、「もう一緒にいられない」と。

彼女曰く、私がもう無理なんだと。一緒に過ごす上でのあれこれが気になって、私がもう無理なんだと。私があなたとこれ以上過ごすことが無理なんだと。もちろんそう思わせてしまったきっかけは僕にもあるわけで、私が私がと仕切りに言い張る彼女の話を、そんなことないよと思わず遮りそうになるが、ぽつりぽつりと涙を流しながら語る彼女を見ていると何も言えなくなる。そんなことないと言ったところでどうなる。このまま受け入れるしかなく、話し合う余地も全くなかった。


そして、理解も納得もできず、ただただ彼女が語るお別れを、どうにか必死に受け入れようとしていたところに彼女が一言。「幸せを願ってるわ」と。


はい、はいはいはい。出ましたそのセリフね。いやいや、あの。私は言いたい。いったいどの立場で私の幸せを願ってるんですかと。私はですね、あなたとの幸せを願ってたわけですよ。別れ話を切り出される10分前までしっかりと。それがね、突然お別れを切り出されて、しまいには「幸せを願ってるわ」ときますか。はぁあぁぁ〜〜〜〜???何ふざけたことをぬかしてんですかねぇええぇぇ???

なんで別れを切り出す側って、そういう未練が残りそうなこと言うんですか???みんな一度は経験ありませんか??その言葉をふとした瞬間に思い出して泣きそうになったり、一緒に食べたミスドとか身体並べて見た映画とか相手と過ごした何気ない瞬間、その光景が頭に浮かんで悲しくなったことありませんか??私はありますまさに今です死にそうですけどなにか???

なんなんですか美談にしたいんですか。それが相手への優しさだと思ってるんですが。

ちなみに類義語は「君(あなた)は悪くない(私が悪いの)」と去り際の「楽しかったよ、ありがとね」です。ふっっつっっっざけんなおい!!何丸く収めようとしてんねん!!おい!!!そっちは散々頭ん中整理する時間あったかもしれないけどこっちはないから!!!動揺してんの!!!その優しいようで残酷な言葉を家に帰ってから思い出して傷つくの!!!あとからジワジワくんのよ!!!ねぇ!!!

別れを切り出す流儀はただひとつ、相手のことを完全に突き放すこと、それだけです。もうあなたとは終わりよ、なんなら嫌いまであるわよさようなら、というところまで突き放してください。そこまでしてくれたほうが未練なくこっちも明日を生きることができますから!!!そうしてくれません!!?!ちなみにこれも結構ダメージを受けますがそれは仕方がないよね我慢します!!!


そして、話終えた彼女は何かを決心をしたように、どこか清々しさを抱えながら一言。「じゃあ、私、行くね」。


いや、呼び出されたの私なんですけど。自分が話し終えたらあなたからバイバイですか。呼び出したならこっちの話くらい聞くもんじゃないですかね。なんだよ私、行くね、ってうるせえよ。

立ち去ろうとする彼女。この、別れを切り出す側が相手の幸せを願う罪について許さない委員会代表の私がこの所業を許すわけもなく。責めろ、これは強く言っていい。許してはいけない、じゃないと向こうだけスッキリして終わってしまう。言え!責めろ!責めろ責めろ!罵倒するんだ!!言え!!!



「バ、バス時間大丈夫?ま…た連絡するわ気をつけて帰ってね」



委員会のみなさーん!!!すみませんでしたーーーー!!!!!(フラれた次の日から壊れたお腹が治りません助けてください)

#恋愛 #失恋 #エッセイ #別れを切り出す側が相手の幸せを願う罪について許さない委員会

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