5分でわかる『論理トレーニング』無意識に相手を攻撃しないためのマニュアル
「Twitterで繰り広げられる、話の噛み合っていない口喧嘩」
ここ1〜2年で目にする機会がかなり増えましたよね。バズったツイートを除けばほぼ必ず、見かけるアレです。
頭の良いあなたは「俺(私)は、あんな低レベルな議論をするわけない!」と思っているかもしれません。しかし、です。
私は、誰もがそういった「議論の体をしているのに論理破綻している」やり取りをする可能性があると思っています。Twitterに限らず職場での議論などで。
人間の論理なんて、感情が入ったらすぐに綻びが生じるもの。
そうならないために、(色々対策はありますが)
「改めて、論理とは何かを体系的に学ぶ」というのはいかがでしょうか。
10時間かからず論理を学び直すことができる「論理トレーニング」
そこで、おすすめしたいのが「論理トレーニング」です。本書は、東京大学教養学部助教授の野矢茂樹氏が2006年に出版した、いわゆる「教科書」です。
・そもそも「論理」とはなにか
・接続詞の種類と論理的な使い分け
・論証(平たく言うと前提と結論)の構造と評価方法
・議論の作り方
・批判のやり方
・論文の書き方
大きくまとめると、上記の内容をたった170ページに凝縮して記してあります。だいたい10時間弱で1周することができました。
中でも、私が特に印象に残っているものは次の3つです。
①批判と反論は異なる。反論は「結論」に異を唱えるもの、「批判」は結論は同じだが筋道に異を唱えるもの。
②とある条件(AならBである)が正しい場合、「逆/裏/対偶」のうち必ず正しいものは「対偶」だけである。
③論文と作文は別。論文は「誰もが認める正論」を言うのではなく、むしろそこから「問題点」を見つけて、新しい主張とそれを納得させる「根拠」を言うものである。
②は特に重要だと感じたため、もう少し掘り下げますね。
逆/裏/対偶がわかると、迷いがなくなる
まずは下記をご覧ください。
「ペンギンならば鳥である」
逆:鳥ならペンギンである
裏:ペンギンでないなら鳥ではない
対偶:鳥でないならペンギンではない
いかがですか。逆の「鳥ならペンギンである」は、ペンギン以外の鳥である可能性がありますし、裏の「ペンギンでないなら鳥ではない」も、それが仮にカラスだったら成り立ちませんよね。正しいのは対偶だけです。
「そりゃそうだろ」と思うかもしれませんね。
では、次の3つから「絶対に正しいもの」をすべて選んでみてください。
「午後10時以降、Aさんはリビングにいない」
1. Aさんがリビングにいるなら、午後10時を超えていない
2. Aさんがリビングにいないなら、午後10時以降である
3. 午後10時を超えていないなら、Aさんはリビングにいる
ちょっと混乱しませんか?答えは、1.だけです。
2.と3.の場合、買い物やトイレに行っている場合が考えられます。
「逆/裏/対偶」が分かっていれば、混乱することなくこれが分かります。
極端な話、次の例でも迷わなくなります。
「テフをオフチョベットしたならマフガットである」が正しい
1.マフガットなら、テフをオフチョベットしている
2.テフをオフチョベットしないならマフガットではない
3.マフガットでないなら、テフをオフチョベットしていない
中身は意味不明ですが、確実に3.が正しいことは分かります。
論理学を学び直して、建設的な議論ができる人に進化しよう
興味が沸いた方はぜひ1度手に取ってみることをおすすめします!
この本の内容が身につけば、
・飛躍した、変な理論に騙されなくなる
・相手を攻撃せず建設的な議論ができる
という、賢い人間に1歩近づくことができるでしょう。ロジカルに、建設的に議論する人って「大人の雰囲気」が滲み出ていてカッコイイ、、
かくいう私もまだまだなので、身体に染みつくまで何回も読み直していきます。
このレビューが参考になれば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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