いつもと違う場所で見ること・考えること
今日の記事は、仕事仲間との雑談から
本日はいつもの写真撮影やUberEatsでの配達は無し。
1日だけの単発仕事で、千葉県内の大規模な物流倉庫の建設工事現場の作業応援に行きました。
現場の資材・機材・廃材を運んだり掃除したりの軽作業ですが、早起きしたのもあり、帰りの車の中で眠くてしょうがなかったのでnoteも休みにしようかと頭を過りました。
しかし思い返せば、現場に行き来する車の中や現場で仕事仲間とたくさん話をしたので、そのとき話題にしたことや考えたことを振り返ってみました。
いつもの日常と違う場所に行ったり、違う環境に身を置いたときに、その機会をできるだけ自分の経験や知見に結びつけるための参考になれば幸いです。
仕事の内容から
今回の仕事(作業の応援)の現場は首都圏の物流倉庫の建設現場。ECの普及による物流の需要は今後もしばらく衰えず、さらに効率化が図られていくだろう。南関東を中心に現場は人手がほしい。日当の額からも労働力の需要が窺い知れる。
高速道路を走行しながら
首都高で渋滞に巻き込まれている最中、都市計画の話をした。地方では殆ど車が走らない道路や、使われもしないハコモノにお金をかけているが、本当は東京こそ公共事業が必要なのではないか。人が集まって渋滞を起こ非効率と疲弊を招いている東京こそインフラ投資の意義があるはず。成田・羽田からの交通アクセスを良くする等。
筑波研究学園都市についても同じで、研究施設が集積しているのは良いが、施設周りのインフラ(公共交通機関、街灯の設置、生活に必要な店舗の立地)は不便。暗くなってからバスを逃して仕舞えば、街灯の少ない暗い夜道を歩いて帰ることになりかねない。(私がつくば市出身なのでこの話になりました)
戦後から一貫して「豊かな東京」から「貧しい地方」へ地方交付税交付金など「地方創生」の取り組みが行われてきたが、本当に必要なのか? 使われない道路やハコモノを建てれば、投資見合ったリターンは得られるはずがない。そんなことを繰り返してきたから高度経済成長は失速したのではないか。(本当にオイルショックのせいなのか?)
日本中であらゆる「支援政策」が、戦後からずっと続いていて、良くも悪くもその成果が出たから社会の構造が変わっている。都市と地方の関係性も変わってきたし、高齢者世代は資産を蓄えることができた(ニセ電話詐欺でウン千万百万円のお金を払ってしまう能力があるのです!)し、住宅は充分に建って今は空き家問題が発生している。
必要ないところにどんどん富が再分配されている。何某かの支援策を始めるときには、根拠と目的を明らかにするとともに、「ここまで来たら支援を見直すor終了する」というラインも定めておくべき。でないと惰性で続いてしまう。
渋滞の中、隣の車を見てみると、4人乗りの車に運転手1人だったりする。自家用車という乗り物は、1人あたりの空間効率がとても悪いのだ。ライドシェアによって、出勤時間帯と方向が近い人同士が乗れば渋滞はだいぶ緩和され、駐車場にかかるコストも抑えられるのではないか。
窓の外の街並みを見ながら
交通渋滞を作っている道路の設計(大通り同士の交差点のすぐ数メートル近くに別の信号機があるとか)から、この街ができたのはいつ頃なのかを想像するヒントになる。
交差点や標識に表示される地名を見ながら、この街が何を目的・ウリに作られたのかを想像するヒントになる。
昭和時代に「ニュータウン」と名付けられた団地は数多く存在するが、時が経てば有名無実になる。「新田」「新町」「新港」などは歴史的経緯を想像するヒントになるが。
「富士見」という地名があれば、その場所から富士山を見ることができるかもしれない。
似たような外観の集合住宅が多数並んでいる場合は、それだけの住宅需要をつくる規模の仕事・産業がある(orあった)証拠。
1970年代に建設されたつくば市の公務員官舎の跡が今や廃墟同然となっている。増やす計画は大事だが、同時に畳む計画を立てることも大事だ。
作業員が大勢集まる現場の近くには東横INNなどビジネスホテルが建つ。近年は、作業員の宿泊に特化したホテルも登場しているらしい。ホワイトカラーのビジネスマンや旅行客が一風呂浴びてゆったりしている空間に、作業着姿の労働者がドカドカと入ってきては、互いが互いに気を使ってしまうことは想像できる。(念のため、どちらが上だ下だというわけではなく「属性が違う」ということです)
現場にて(詰め所、作業場)
二十数年前、新卒の私は長野の田舎で2年ほど建設現場にいたので、当時と今とで変わったものに着目した。
「安全管理標語」はどれだけ現実に即しているか。昔はアイコンタクトで親方や先輩とコミュニケーションを取っていいたので誤解が多かったが、今はハッキリと言葉で伝えることを呼びかけるものや、本音を言いやすい職場環境づくりを呼びかけるものが見られるようになった。
新規登録の作業員への教育は、ビデオテープやDVDの再生ではなく、モニターに表示された資料のAIによる読み上げに進化している
指定された喫煙場所以外でタバコを吸っている作業員は昔はよくいただろうが今は見られない。
男性が多い職場だが、女性が働きやすい環境になっているのか。今回の現場では詰め所もきれいだし女性専用トイレも設置されている。
現場に外国人労働者はどれくらいいるのか(ヘルメットに作業員の名前が書かれている)。一昔前より明らかに増えている。パッと見では年齢層が分からないが、異国の地で自分の身で働く彼らの仕事に対する真剣さは、日本人の比ではない。
現場にある機材や道具も、高性能で小型軽量化される等進化している様子
駐車場に並ぶ車のナンバーから、だいたいどの地域から作業員が集まっているのか伺い知れる。
近所のスーパーで買い物しながら
昼食は現場の隣にあるスーパーで弁当や惣菜を買った。地域のスーパーも観察してみると面白い。商品の平均的な値段や、商品ディスプレイ、店舗の明るさ綺麗さ等から、地域の景気の良さを伺い知ることができる。とくに酒コーナーにメインで並んでいる銘柄に違いが現れるという。
今思いつくのは、こんなところです。
これをお読みくださっている皆さまも、「私はこんなところを観察しているよ」「こんなことを考えているよ」というものがありましたら、コメントにて教えていただけるとありがたいです。
最後まで読んでいただき、ありがとうございます!
※記事の見出し画像は、帰りの車の中、助手席から窓越しに撮影した富士山です。一時停止したタイミングでiPhoneを取り出し慌てて撮りました。