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采女 その後

時間が空いてしまいましたが、7月に投稿した采女のお話しについて、何となく自分の中にあるブレーキの様な感じがしたのでヒプノセラピーを受けて探ってみることにしました。

幸いなことに、過去生リーディングをお願いした人がセラピストのモニターを募集中だったので、同じ人にお願いするのがよかろうと依頼をしてみました。

きゆきさんは広島県の宮島が大好きな海外在住の方ですが、他にも樹木とお話ができるとか。最近はセラピストにも多彩な人が増えてきて面白いです。

さて、誘導を受けるのも回数をこなしますと割とすんなり入れます。前に受けたセラピストはZOOMを使った誘導はうまくいかないとか言ってましたがそんなことは全くなく、きゆきさんの誘導に沿ってイメージの世界へ入って行きます。
采女さんのいた時代は奈良時代と言われていたので、どうだろうと見回してみますと….視えてきたのはどう考えても平安時代の風景。それも京都の池のある途方もなく広大な屋敷の中にいます。

自分はその屋敷の縁側にいる様でした。

最初は自分の姿を観察します。名は「さよ」という響きでした。
素足に朱色の袴、品質が良さそうなしっかりした布地の着物を着て、腰には帯とひもの様なものを巻き付けています。上衣は飾りのない真っ白な単衣で、長い髪を七色の水引きで後ろで束ねています。


画像は春日局肖像ですが、イメージとしてはこれが一番近いです。


さよさんは25歳。天女の絵が描いてある儀礼用の檜扇を持って、主上(おかみ)を待っています。主上の顔は見えませんでしたが、御袍の裾が視えてかなり近しい場所に仕える女性だった様です。

ここまで視て、どうも采女の身分よりは上の様な感じがし始めました。誘導してもらったつもりの過去生とは違ったのかもしれません。

この天皇が誰だったのか、セラピストさんの方で質問して名前を探ってみましたが特に分かりませんでした。天武?天智?という感じかと思いましたが天皇というのは普段名前で呼ばれることがなく、死後に元号などに由来する名前を追号されて〇〇天皇と呼ばれることになるため、天皇個人を特定できる様な名前は残念ながら分かりませんでした。多分、当時の自分も厳密には知らなかったのではないかと思います。
クーデターのキーワードで連想しただけで、知識から来たものだろうと思います。主観が入ると間違うことがあります。

さて、その場面では主上がお出ましになったので頭を垂れ、公務に向かうのに付き添って後ろを歩いて紫宸殿に向かいます。後で調べたところでは、建物の位置関係から常寧殿あたりにいたような感じでした。主上のお勤めの間は裏の控の間で待機します。その場には何人か他に人がいる感じがします。


写真は今上天皇陛下ですが、こんな感じで後ろを歩きます。


おおよそのシチュエーションが分かった段階で、この人生で一番重要な場面に移行します。大体ここでその時の人生のテーマが分かるのですが、移行した先も内裏の中の似たような場所でした。ただ、最初にみえた時とは違って夜で周りには誰もおらず一人だけです。
暗い板の間は寝室で、中には灯りはなく、表戸の辺りに立って月夜の明かりを頼りに庭を見ています。白い寝巻姿なので寝る前の時間。年齢を尋ねると22歳。最初の場面より少し前の時期の様です。

何をしているのかを聞いてみると….な、何と貴族の男の夜這いを待っているが来なくて悲しいという。むかーし古文の授業で聞いた様な通い婚?の状況でした。本当にそんなことやっていたんですね。
頭では面白いなと思いつつ、感情的には恋焦がれて悲しいという妙な状況のまま、誘導によってその貴族の男のことを探ってみます。


<病草紙断簡 不眠の女>部屋の中に人はいませんでしたが眠れていない感じ。



どうもこの男….とんでもない奴で、今で言う政治スパイ野郎でした。
この時の自分は、主上の信頼を得ていたため公私に渡り相談に乗り、政治的にもかなり個人的な影響力を振るえる立場にいたようでした。
そこに目を付けたこの男は私に近づき、言葉巧みに翻弄して主上の考えを聞き出して政治的な主導権を握ろうと暗躍していたのでした。私はその男に情報を与えてしまい、謂わばスパイの片棒を担いでしまったのです。
いつまでも姿を現さないのは利用価値がなくなって捨てられたから。利用された訳です。悔しい感情が溢れてきます。

次に誘導された場面では自分は36歳になっていて、何もかも嫌になって出家したようでした。うす紫と灰色の間の色の着物を着て、以前とは違う建物の部屋の中にいる感じがしました。どこなのか場所を尋ねてみると、答えは「龍安寺」と来ます。しかし龍安寺が建立されたのは1450年頃のはずなので、同じ場所にあった円融寺が荒廃していた頃、境内に庵を建てて移り住んだのかもしれません。あまり確証はありませんが大きな池はありました。
感情的には諸行無常、無気力、という感じで虚しさいっぱいでした。

しかし出家する様な事態とは一体何があったのでしょう。そこを探ることにして、きっかけとなった場面へ行きます。

次の場面で28歳の私は、すごく大きい建物、恐らく紫宸殿の中だと思うのですが、かなり広い部屋にいます。その部屋には大勢の公卿たちがいて、騒然としています。頻繁に外部から情報が齎され、人が走り回って大混乱の真っ只中。政治的なクーデターが起きたのが分かりました。

こういう時、自分ではセラピストの誘導がなくても何が起きたのかが不思議と分かります。

この場面は、前述の貴族の男が自分の意のままになる皇子を擁して政治的実権を握るために主上を陥れ、クーデターを起こして主上を追放した、そんな大事件の場面だと分かったのです。

この大広間の片隅で、自分だけがこの事件の主要な犯人と詳細を全て知っているという絶望感と焦り。こんなことに巻き込まれたのがすごく嫌だった。
しかも自分が原因で主上は退位させられて追放されてしまった。
気せずして裏切ってしまったのです。

なんたること!!

そして思いました。このクソみたいな男が誰なのか。

姿は視えませんが、集中するとフラッシュバックのように現世の人物が浮かび上がりました。その男とは、自分の大学時代の指導教員で最初に勤めた建築設計事務所の社長だった人物。建築家Mでした。

Mの事務所を辞めた後も仕事を色々と手助けして、訴訟を起こされたというので裁判資料や法律上の反論まで書いて救ってやったにも関わらず、平然と支払いも謝罪もせずのうのうと名誉教授とかいう肩書きに守られている生きている愚か者です。

私はいくつかの過去生でこのMに殺されたこともあります。Mは私から金や権力を横取りしようとして処刑されたりしていますが、とにかくしつこい。
一番古い過去生では紀元前14世紀に遡る長い長い腐れ縁。

「またこいつか!!!!!」

分かった時の私の怒りと言ったら半端ありませんでした。
3300年も続く桁外れの腐れ縁!考えただけで吐き気がしました。

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まあ、それはともかく…さよさんの人生最後の瞬間に移行します。
先ほどの庵の庭にある池の畔に立っている姿が視えてきました。
頭には白い頭巾を被った尼の姿をしています。年齢は39歳。
一人でいて、突然庭で倒れました。脳血栓だった様です。
血栓ができたらしいということまで分かったのは面白かったです。
やっぱり自分のことだから分かるんですね。

さて、このセッションの最後には、さよさんの人生を振り返る作業をします。死後、一旦「中間生」と呼ばれる待機場所のようなところへ行き、守護霊など様々な存在と対面してインタビューしたりします。
以前、別の方に誘導してもらった時は具体的な姿が視えたことがなかったのですが、今回は観音様が視えました。


実際は真っ白な観音様のイメージでした。

あ、守護「霊」じゃないんだ、と思いました。人によっては身内の人の霊だったりする様ですが、私の場合身内がいたことはありません。仏教的な存在が現れたのは初めてです。

現れた観音様から過去生のさよさんにメッセージを貰います。
こんな内容です。

「またうまくいかなかったね。別の時も同じようなことがあった」
「現世でも似たようなことがある」
「相手が搾取していく。一方的に奪われてしまう」


また、現世の自分へのメッセージもいただきます。それは
「もうこれ以上関わらなくていい」というもの。

相手が3000年も学習せず、ディセンション決定であることは聞いていたので、やはり相手との輪廻の縁が強制的に切れるということなのか。地球がそういう”アセンション”する時期に当たっているせいなのかもしれませんね。

しかし疑り深い私は観音さまにさらに質問。

「本当は借りを返してもらわなくてはいけないのにこのまま永遠に縁が切れてきちんと終われるのか」
「気持ちが悪いので、現世でどうしたら借りを返してもらえるか」

この二点を聞いてみました。

「相手に伝えなさい。表明しなさい」
「きちんと対価を払えと命令しろ」
「黙っていてはいけない」
「怒りを表現しなくてはいけない」
「それは、相手のためでもある」
「最後のチャンス」

実のところ、この内容は以前から言われていることと全く同じでした。
ただ、自分で実行するのが嫌で避けていたことなのです。
しかし、泣き寝入りしてはさよさんの無念を再び繰り返す事になる。
もはや泣き寝入りなど許されぬ。

というわけで、ただいまはこのミッションを再開したところ。
この最後の勧告が響かない様だと、文字通りMは地獄に落ちるのですが…
果たして気がつくことができるのか見ものです。

もう無理だろうなと思いつつ….

長々と個人的なことを読んでくださり、ありがとうございました。
次の記事では、セト神に纏わる過去生を綴ってみたいと思います。

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