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2021年に共同でリサイクルショップを立ち上げる理由

既にツイッターで何度かつぶやいているのでご存知の方もいるかと思いますが、仲間たちとリサイクルショップを共同で立ち上げることになりました。

恐らく1月中にはオープンできるかと思います(ご支援、ご教示頂いた皆様ありがとうございます)。おもしろいことを展開していけると思うので楽しみにしていてください。

さて、リサイクルショップを開くということで様々ご質問も頂きました。ここでは「なぜリサイクルショップを立ち上げるのか」について「実務的な面」「理念的な面」の2つの理由を記します。

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①共同運営による展望

過去に何度か書いたこともありますが、私は個人事業としてリサイクルショップをやることには辛めです。

個人事業リサイクルショップの主な収益は現場仕事になります。
お店で衣類が売れたとか、家電が売れたとかの店舗収入は実は全体の数割で、地域の悩み解決での現場仕事がメインの収入というケースが多いです。

この条件でお店をちゃんとまわそうとなると固定支出が大きくなります。

「店番をする人」と「外に出て現場仕事をする人」の2名が最低必要です。つまり自分以外に常駐の計算ができる人員が必要になるんです。零細個人事業主の皆様には賛同頂けるかと思いますが、毎月決まった人件費を捻出するのは超大変です。

そのため私はリサイクル業は店舗ではなく倉庫(常に店番がいなくても形になる状態)の方が適していると考えています。「自分、リサイクル興味あるんすよー」っていう若い人が来ても、「絶対店舗より倉庫にした方がいいよ! とにもかくにも最初はマジで倉庫の方がいいよ!!」と話します。

さて、じゃあなんでリサイクルショップを立ち上げるのかというと、共同であれば可能性があるなと考えたからです。

それはどういうことか。

まず、毎月の店舗費用をひとりで借りるよりぶっちぎりで安く抑えられます。一般的に店舗より倉庫の方が家賃がぶっちぎりで安いのですが、倉庫費用と同等もしくはちょい安めで店舗を維持できるようになります。

また、「自分以外の店番常駐人員」という課題も新たな展望が開けます。

複数人の同業者での運営によって、現場がない人が店番に入ることができます。そして、店番に入った日に各々の事務仕事やネット出品をすることができ、また地域での関係性を築いて仕事を拡大したりなどの、プラスアルファの可能性を生むことも可能です。

そして、もう一点。一人でお店を開くよりも受注できる仕事に幅を持たせることができます。

例えば、私はパッション系自営業者なので「自分の身体を使って一生懸命やる」しかできません。私ひとりだと、「塗装をしてほしい」とか「家具を組み立ててほしい」とか「エアコンを取り付けてほしい」と相談を受けても断ることになります。それが仲間と共同で場所を持つことで「それは〇〇さんならできるよ」と受注できます。

これは「一人ではないこと」の非常に強いアピールポイントになる可能性があります。

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まとめると共同でリサイクルショップを経営することにより

「店舗を倉庫と同程度の金額で維持できる」
「店番人件費という課題の新たな展望を考えることができる」
「地域の多種多様な仕事の依頼に対応できるようになる」

という3点のメリットが予測できます。

もちろんやってみたらさまざま現実的な課題も出ると思いますが、それはそれとして、チャレンジしてみたいという気持ちを持てました。

②新しい「働き方」の試み

①は実務的な面での理由となりますが、個人的には②への関心の方が強いです。

30歳を過ぎた私は「働き方」について、新しい提案の試みをしたいという思いが非常に強いです(ちなみに20代は「住まい方」でした)。

もちろん現状においても、リモートワークやワーケーションやパラレルワークや色々な各種提案はあるのですが、そういったものとは別のアプローチからも「働き方」を変えられる余地はあるなと思っています。

その肝に「仲間と協力しあって働く」ということが成り得るのではないかと考えています。雇う雇われるという関係でなく、上下関係を硬直化させず、決定権を平等に近づける、こういった働き方の方向性です。

この働き方の考え方自体は結構昔からあるはずなのですが、「じゃあ2020年代の日本で具体的にどうすればいいの?」という事は謎な面が多いです。というかほぼ謎な気がします。

大きな思想や社会システムといった「本質的」な言語化は多々あれど、実際に必要な技術レベル・現場レベルでの言語化はあまりにも乏しいというのが私の問題意識のひとつにあります。

そもそもどういった業種が協力して働くのに向いているのか、どういう仲間と始めればいいのか、会議の頻度や体制は、店番の引継ぎは、備品の管理は、共用の消耗品は、在庫の把握は……。

実際問題として、人が汗を流して自らの身体を行使して、この時代に手を取り合って働くにはどうすればよいのか。「本質的な」提案も重要ですが、この点の言語化を積み重ねていくことも同レベルで重要ではないかと私は思います。

もちろんリサイクルショップが上手くいくように超全力で頑張りますが、仮に失敗しようと何をしようとも、とにかく砂漠なこの社会に言語化をひとつ落とさないといけない。こういった気持ちが非常に強いです。

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長くなっちゃいましたが、要はリサイクルショップをやります!! 2021年も皆様よろしくお願いします。よいお年を!!!

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