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屈伸・PA煽りは非効率だという持論

お世話になっております。佐藤(@sugarOsato)です。
格ゲーでは風物詩のように「屈伸された!」「PAで煽られた!」みたいな話題が毎度上がります。
ざっと調べた感じそういった屈伸やPAをする人の理由としてはフラストレーションが溜まっている、相手を不快にさせたい、相手を動かせるための戦術として用いる等、いろいろな理由があるそうです。
しかし、そういった是非の論争はいつまで経っても続いています。お互いが言いたい事、つまり「PA屈伸は不愉快だやめろ!」と「いやいや戦術として使ってるから!」の2構造対立が際立っています。
僕が考えるここでの1番の問題は「モラル」の問題と「戦術」の問題とを両者ともに切り離して考えていないことだと思います。だからこそ話が平行線になってしまい、お互いが納得しないまま話が流れてしまうのだと(流石に否定派の方が多数派ですが)。
そこで今回はモラルやリテラシーは置いておいて「戦術」の面から、屈伸・PA煽りは格ゲーにおいて非効率だという僕の考えについて述べてみようと思います。僕は屈伸やPAをしません。理由としては非効率であると考えているからです。
抽象的になることを避けるため今回はスト5をメインタイトルとしたうえで述べていきます。
あくまで私見です。参考程度にどうぞ。

1.なぜ効率を求めるのか

格ゲーは基本効率ゲーです。強い行動、強い連携、強い立ち回りを相手に押し付けることが勝利に結びつきます。つまり勝つためには効率を求めることが一番です。また、ことランクマッチはポイントをどれだけ効率よく上げれるかを重視する面が強い以上、上記に加えて時間的短縮も求められます。ぶっちゃけ格ゲーだけではないですが、効率を求めることこそが上級者への先触れなのだと思います。

2.非効率とは

まず初めに、非効率とは「勝利に直結しない」「時間の非有効活用」と分類することができると思われます。プレイ中の動きが非効率だから勝つ選択肢ではない。時間的な猶予が減っていくという非効率さから時間的にももったいない。この2つが格ゲーにおいての非効率であると考えています。
非効率な動きは上達の阻害となります。残念なことに格ゲーは良くも悪くも60分の1秒から構成されており、明確に有利不利やフレームが決まっている以上、数字に捉われる必要があり、その結果、常に効率が最重視されます。逆に言えば非効率な動きは個性とすらも認められません。まずは効率的なプレイスタイルを探求することが格ゲーには求められています。
それでは、以下でPA屈伸が非効率である理由について述べていきます。

2‐1.勝利に直結しない

PAは硬直が長い
例えばスト5のPAの硬直は全体61Fあります。硬直が長すぎて嘆いているケンの波動拳ですら全体49Fです。逆に全体の早いガイルのソニックは全体30FなのでPAはソニック2回分の硬直があります。
つまり噛み合ってしまうと飛びからフルコンボ、または状況有利を作られてしまうきっかけとなる可能性が高いです。

PA屈伸は有利になる判定がない
そのまんまです。攻撃判定が出たり、やられ判定が薄くなったりすることがない以上、有利に事が進むことがありません。

PAの有効活用だとプロゲーマーのふ~どさんが見つけた「AI」があります。これはPAのやられ判定が上方向に薄くなることを使い、一部キャラの攻めを受け流すことができるというテクニックでした。これはスト4のPA中のやられ判定が特殊であったり、PAの種類が多かったからこそ見つけテクニックであるといえます。逆に言えば画期的な用いいられ方はこれくらいです。

試合展開上有利に働かない
上述のようなケンの波動拳やガイルのソニックは硬直が生じる代償として攻撃判定の塊である玉を出すことができます。それだけで状況有利になります。
また、スト5は必殺技を出せばEXゲージを溜めることができます。EXゲージが溜まれば強力なEX技や一発逆転を狙えるCAを使うきっかけとなります。
一方PAや屈伸はゲージも溜まりません。攻撃判定が出るわけではないので置きとしても機能しません。つまり、ゲーム画面上でメリットとなる要素が一切ありません。
一部キャラ(ストリートファイターのダンなど)はPAをすることでゲージを回収することができますが、それは例外であり、そうでないキャラは恩恵にあずかることができない以上、やはり勝利とは縁遠い行動であると思われます。

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アレックスのVスキル(通称ほぐれてきたぜ)は使用後の初発を強制カウンターヒットにする性能ですが、Vスキル演出後にVゲージも少し回収します。つまり連打してもVゲージを回収することができるため、戦術性があるといえます。

通用するかは相手依存であり、上級者には全く通用しない
結局これです。PA屈伸が通用し、相手のプレイが雑になったり、攻めっ気が増すかはほぼ運です。通用しなかった場合上述のように不利に働くことから、リスクリターンの面からも強くないです。
また、上級者には通用しません。現に上級者同士やプロの対戦でPA屈伸をみかけることはほぼありません。つまり、PA屈伸は不要なものと考えているからこその不使用であるといえます。

2‐2.時間の非有効活用

時間のムダ
ランクマッチなどでは上述のように時間のムダを省くことで次のマッチを早く行い、時間当たりのポイントの増加をより素早くすることが求められます。一日に多くのポイントを盛れる人は負けないのはもちろん、非常に効率よく試合をこなしている傾向にあると思われます。
また、そういった上級者が負けない理由の1つに効率があります。何が効率的かを理解するということは、自キャラの強みや相手キャラへの理解ができているゆえの最善手を打てているということでもあります。

相手に考える隙を与える
重複ぎみですが、相手に時間を与えてしまうことはデメリットでもあります。自分が有利な状況では相手に考える時間を与えず、封殺することが勝利への近道です。また逆に不利な場合、状況を整理しプランを立て、どんなに細くても活路を見出すことができれば本来負け試合であったとしても勝つことができたりします。
つまり、PA屈伸のような時間的猶予を与える行為は、相手の反撃の一手を許してしまう可能性がある危険な行為であるといえます。

切断等でポイントが増えないリスクもある
これはごく例外ですが。一部格ゲーや発売して間もないような格ゲーは試合中の切断対策が甘く、切断した側のペナルティがなかったり、勝ちがみえていたにもかかわらず切断された側にポイントが与えられない等があります。
そこでPA屈伸です。激高した相手が切断し、結果としてポイントが増えないのであれば試合時間は水泡に帰します。つまり、波風立てないことがポイントの減少を避けることにつながるとも言えます。

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スト5といえばこの画面と「ブブッ」を想起する方がいると思われます。実際スト5初期は切断ペナルティがなかったため非常に目にする機会が多く、煽りはもちろん、切断されないために演出の長いCAフィニッシュを避ける傾向にありました。

3.終わりに

以上となります。ざっくりですが簡単に。
ゲームである以上自分をどう表現しても自由ですが、実際PA屈伸は個性や自身の表現とは言えない、非効率で無個性なものであると思われています。
ただ、今回はプロットそのものは早い時期に浮かんでいたのですが、いざ文字に起こすと説明しにくかったり表現に重複があったりとかなり難しかったです。それだけ格ゲーは戦術とメンタルが入り組んだ複雑なゲームであるといえます。
今回の話に限らず、非効率は省くを意識することが上達の第一歩なのだと思います。格ゲーにおいて効率は基本なのですから。
今回は以上になります。それではまた。


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