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三の丸尚蔵館に蘭陵王置物を見る

2024年20日目。
皇族が所蔵していた美術品等を保存・研究・公開する皇居三の丸尚蔵館。その三の丸尚蔵館が一部リニューアルオープンし「皇室のみやび-受け継ぐ美-」展が2023年11月より行われています。

迂闊なことに第一期の展示に行きそびれてしまったので、第二期は絶対に逃すわけにはいきません。ということで、予約して行ってきました。

奈良一刀彫・森川杜園作「熊坂長範」。なんかカワイイ。
珊瑚、玉砂利、銅製の器。
置かれているだけで空気が浄化されそう。
高松宮家を宣仁親王がお継になった際に、父である大正天皇陛下が贈った漢詩。高松宮様は当時まだ8歳。漢詩の中に子を心配する親の気持ちも込められています。
鈴木長吉作「百寿花瓶」。
様々な字体の「寿」が100あしらわれたもの。活けられた花が負けそうなほどの存在感。
横山大観「日出処日本」。
ザ・日本。大観本人から皇室に献上されたものとのこと。
高村光雲作「猿置物」。
諸星大二郎の作品に出てきそう。
『山海経』を起源とし、日本各地に伝播した手長・足長をモチーフにした燭台。この発想はどこから来るのか。

予約制で入場者数が制限されているため、館内の混み具合はそれほどでもなく、ゆっくり観ることができます。また、昭和天皇・香淳皇后両陛下の肖像画などほんの一部を除いて撮影可能!嬉しくなって、ついいろいろ撮ってしまいました。

そして、思いがけず出会ったのが「蘭陵王置物」!!!

ついに実物を拝見することができました。感涙。
アップで。実は仮面の下の人の表情まで作り込まれているとのこと。
背後から。衣装の模様、その動きひとつひとつに驚嘆。

作者の海野勝珉(うんのしょうみん)は水戸出身の彫金師。「蘭陵王置物」は雅楽の演目「蘭陵王」が演じられている様子を描いたもので、第3回内国勧業博覧会(1890年)で妙技一等賞を獲得しています。ちなみに今回の展示品の中で唯一の国指定重要文化財。ああもう!いつまでも眺めていたい!数々の美術品どれもこれもスゴイものばかりですが、「蘭陵王置物」が見られただけでも本当に来てよかったと思いました。

少し話がズレますが、偕楽園本園内にある「二名匠の碑」は、海野勝珉の師匠二人と水戸金工を奨励した徳川斉昭公を讃えるもので、石碑上部の彫刻部分は海野勝珉が自ら手掛けています。2/10からの梅まつりで水戸の偕楽園にお越しの際はぜひ訪ねて見てください。

展示期間は3/3までですが、展示品は2/6より一部変更になるとのこと。また、第三期(狩野永徳「源氏物語図屏風」などが展示)が3/12より、第四期(やはり狩野永徳「唐獅子図屏風」などが展示)が5/21より行われるということで、これはまた行くしかないですね!

さて、今回の余談。

隣にいたカップルの会話によると中国国内ではかなりメジャーなチェーン店みたいですね。なお、牛肉使用ですが、ハラル認証を取得済みとのこと。
麺を作っている様子も見ることができます。

ランチを求めて神保町へ。通常なら素直にカレーを食べるところ、「蘭」繋がりで蘭州拉麺をいただきました。レベル2の細麺、パクチー増し。久々に食べたのですが、こんなに美味かったっけ?と感じるぐらい麺がモチモチで美味かったです。次は太麺にチャレンジしてみたいと思います。

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