2020年同人誌装丁ほかまとめ
前書き
今年は外でのイベントに参加したのが、1月と3月だけで、そのあとは例のごとく出れずに、頒布した新刊は2冊です。(2種といっほうがよいのでしょうか)
今年は本以外にも、しおり・ポスカ・名刺・ポーチを作ってみたので、合わせてまとめておきます。
2020.2月頒布
仕様について
印刷所
カバー①|プリンパ様
カバー②以降|ワンブックス様
サイズ
文庫本(A6)/カバー/330ページ
カバー①
クラシコトレーシング-FS 90kg
オプション|ゴールド印刷
カバー②
ミランダ スノーホワイト130kg
表紙|HS画王 130.5kg
(PP有|ベルベットPP)
帯
マットコート(ユーライト)110kg
遊び紙|前後
紀州の色上質 厚口 ラベンダー
本文用紙
スカーレットノベル 33.5kg
ご覧の通りダブルカバーという、コスト概念をフル無視した仕様になっております。
今後、同じような仕様を採用する本を出すかは分かりませんが、仕掛けを施しに施した作品なので、同じように好きなジャンルを愛している方々の手元に届いていたら嬉しいなと思っています。
今回からプリンパ様を利用させていただきました。
プリンパ様は同人誌関連専用ページがありますので、そちらからだとカバーのみの印刷がありまして、ゴールドインクがオプションで使用することもできます。
他にも、ホワイト、ビビットピンク、シルバー印刷もできるのが魅力です。
最近、カード印刷に箔押しが登場したので、いつか冊子印刷にもできたら嬉しいなと密かに思っております。
そのほか、本文にかかわる部分は前年の夏に使用したワンブックス様にて印刷していただきました。
やっぱり大好き、スカーレットノベルを本文用紙に利用しました。
300ページを超えるだろう、と予想をしつつ最終的に320ページという今まで1番分厚い本になっても、捲りやすさを維持できる文庫本ならではの紙でした。
最後のページまでしっかり開くことができます。
今回、ダブルカバーという特性上、カバーをしたままだと読みにくいのではないかなと思います。
文庫本カバーを作る上で、カバーの用紙の厚さや表紙との相性も考える必要があるのだろうなと思いつつも、使いたい紙のほうが優先順位が高くなりがちです。
2月頒布のこの本は、ノベルティにポストカード1枚、しおりをセットにしておりました。
ノベルティはともにオレンジ工房様を利用させていただきました。
オレンジ工房様は冊子は10部からの印刷可能で、フェアが色々あるのも魅力的です。
ポスカもしおりもきれいに印刷していただきました。イベントに間に合うと気がつき利用したのですが、連絡がこまやかだったところも仕上がり含めて良かったです。また機会があれば利用したいなと思います。
・ポストカード
用紙|キュリアスIR 206.5kg ホワイト
・しおり
用紙|マット系 180kg
しおりはまたいつか特殊紙が扱えるところでも印刷をしたいなと思っております。
単体製作物(夏~秋)
以下は、せっかくなので作ってみようと作成したものたちです。
頒布はしていませんが、使用感などを書き連ねておきます。
・Web再録本
プリントオン様を利用。
マイブックフェアを利用させていただきました。
仕様について
印刷所
プリントオン
サイズ
A5/64ページ
表紙
雲竜紙シルバー220kg
本文紙
コミック紙ラフ
遊び紙|前のみ
手染友禅紙 赤
特殊加工
箔押しフレーム|和風 金
角丸加工
和風セットを利用しました。
拙宅では珍しいA5同人誌です。使ってみたいことを合わせに合わせた1冊になりました。
コミック紙を本文用紙に利用してみたくて、自分用ということもあり選択しましたが、ザラザラとした紙質に、黒のインクが落ち着いてて、これはこれで読みやすいものになりました。
惜しむらくは、フォントサイズを8.5ptといつもより下げたことでしょうか。ページ数との兼ね合いで下げたのですが、A5本は9ptのほうが読みやすいと思います。
表紙の竜雲紙シルバーは少し分厚いかな、という印象です。
本文用紙もコミック紙ラフよりも少し厚いものだと持った時や、めくった時の相性が良さそうです。
ですが、シルバーのパール感と和紙の風合いが画像で作った時よりも落ち着いており、とても上品な仕上がりになっております。
箔押しフレームがとても可愛いです。
箔押しが入ることを勘定しながら表紙デザインを詰めたのですが、ぴったりバチっと合っていて、作って良かったです。
・オーロラポーチ
初めて紙モノ以外のグッズを作りました。
オーロラポーチ可愛い!欲しい!という、特に理由はありませんが、自分用に作りました。
印刷はヨツバ印刷様。
オーロラポーチは他にも作成できる印刷所さまがありますが、ヨツバ印刷さまのオーロラポーチは、片面の全面に白印刷込で制作できるのが良いところです。
iPhone11がギリギリ入るくらいのサイズです。通帳もいけました。他には、ウェットティッシュやボディシートなども入ります。
・箔押し名刺
新刊を出せば使える、などと適当な理由をつけまして、twitterでフォロワーさまが作っていた全面箔押しに感動して作りました。
印刷所
メガプリント様
用紙
スタードリーム 206kg
箔押し
艶消し金
写真は裏面のみです。
表は最初はQRコード入れていたのですが、再入稿して欲しいと言われてしまい、表面に入れていたのを削除しました。
箔押しの難しいところは細すぎるデザインが利用できない点でしょうか。
用紙がきらきらしたものだったので、箔押しを艶消しにしたものにして良かったです。
全部きらきらでも良いのですが、少し落ち着いた雰囲気にも仕上がったかなと思っています。
2020.12月頒布
印刷所
カバー|プリンパ様
表紙以降|おたクラブ様
サイズ
文庫本(A6)/カバー/128ページ
カバー
しこくてんれい しろ 110kg
表紙
ペルーラスノーホワイト 180kg
遊び紙|前後
新星物語 ワイン
本文
書籍用紙 70kg
特殊加工
本文色替え|紫
カバーも表紙もフルカラー印刷しました。
本文の色替えは、以前参加させていただいたアンソロジーが色替えをしていて素敵だったのですが、自分の本では初めての試みでした。
調べても書籍用紙に紫のインクにしたものが見つからなかったのですが、想像以上に可愛い仕上がりでした。
タブロ紙でも、モンテシオンでやっても紫色は可愛かったり、シリアスになったり、様々な印象になってくれそうだなと思いました。
可読性は比較的高いかと思われます。
個人的にはオンデマンド印刷特有のテカリを感じるので、苦手な方は苦手かもしれません。
友人は読みやすいと話していたので、かなり個人差が出そうな気がしております。
組版はいつもよりも行間を詰め、16行にしてあります。しばらくこれを採用したいなと思っています。
昨年頒布のまとめ記事と、この記事読んだ方はお察しかと思いますが、私はラメやパールの特殊紙が好きです。
今回はパール系のペルーラを使用しました。上品でパールが自然光の下だときれいに確認できます。
カバーのしこくてんれいは、和紙の風合いのある紙です。和紙系カバーは、先にまとめた竜雲紙以外に、越前和紙を利用したこともあります。
しこくてんれいは表側だけが和紙の風合いが乗っている紙で、カラー印刷をするとうっすらと和紙の風合いが見て取れます。
今回、暗めのカラーリングだったので、少し見にくいですが、ちゃんと出ていました。
しっりと落ち着いた印象にしてくれました。
ピンク~紫に統一した本になりましたが、全部可愛く出来て、本文が大変でしたがよい本が出来上がりました。
おまけ
12月頒布の本は、ノベルティにポスカ4枚セットをつけていました。
オンラインイベントで初頒布ということもあり、手元に届いてからも楽しんでもらいたいなと思い、ポスカセットに気合いを入れすぎてしまいました。
封筒には、名刺・ポスカ4枚・紙タイプのお香を入れ、外側の包みはトレーシングペーパーの封筒でした。
綴じは、シーリングスタンプで一つ一つ押していきました。
次にイベント参加する時も準備しなければいけないと気がついた時には、ひやっとしたのですが、お手元に届いた方々に大事にして頂けたら嬉しいなと思っています。
来年は時勢が良くなることを願いながら、自分のペースで楽しく創作をして、本が頒布できたらいいなと考えています。
それでは皆様、よいお年を。
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