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【古書】購入した古書を自慢したり語ったりするnote

■はじめに


こんにちは。もうすぐ2021年も終わりますね。
2020年に引き続きのコロナ禍、非日常はあなたの日常になりましたか?

このコロナ禍の2年、気がつくと古書をよく買うようになっていました。ストレスによる衝動買いなのか、なんなのか。

ということで、今年に限ったものではないですが、購入した古書を思い出話や何夜も含め、いくつかご紹介しようと思います。

■バージェスの乙女たち アノマノカリスの章

2021年12月なので、かなり直近買ったもの。ワイワクシアの章、ディノミスクスの章も合わせて購入しました。

三和出版から発行された成年マーク付きの成年コミックですが、現在はなぜか太田出版から全年齢向けで電子書籍として販売されています。
(余談ですが、成年マークが付くかどうかはほぼ「モザイク」で性器を消しているか、それとも真っ白に抜かれているかで決まります。性交シーンがバッチリある漫画も、普通に子どもが購入できるのは「性器が白抜き」で消されているからです)

人工的に作られた、有機人形たちの愛と恋の物語。物語は進み、巻が進むにつれてスケールの大きなSFのような展開になりながらも、どこまでもアノマロカリス嬢とドクターの恋のお話なのが、とても好きです。

主人公のアノマロカリス(とワイワクシア)は口と女性器の位置を入れ替えた人形です。つまりキスとしていると見せかけて性交ができ、逆にクンニをしているようでキスをしている。な、なんだこの頭がおかしくなるようなキュンキュンプレイは!!(私は胸キュンシーンだと思うんですが、全人類そうですよね?)

まさに、オルガスマシンや家畜人ヤプーのような「人間改造」ものですが、その中でも一番愛と恋の物語です。

■オルガスマシン

と、話題に出たので「オルガスマシン」もコアマガジンの単行本版で持ってます。
この単行本、ながらく絶版担っていたので私は泣く泣く古書で単行本を買ったのですが、近年竹書房から文庫版が発売されました!

嬉しい気持ちと、単行本を買った半年後くらいの出来事だったので本屋でたまたま文庫を見つけて「ナンデ?!!??!?!」って困惑したのを覚えています。

馬鹿なので最近文庫版も購入しました。バージェスの乙女たちを読んだのでまた読み返そうかなと思って……。

個人的に、竹書房文庫のデザインってうるさくて好みじゃないんですが、オルガスマシンのシンプルさはとてもいいと思っています。単行本版の人形も素敵ですが。

■堕天使拷問刑

今年ドハマリした作家、飛鳥部勝則。
色々あって(……ネ)、殆どの本が絶版、現在手に入りづらい状況です。でも、でもほしくて……「堕天使拷問刑」だけ買っちゃいました!!!!!!

お値段ですか、そうですね……、東京から大阪まで新幹線で行けるくらいで買いました……。
い、いや、でも、たまに5万円とかで出品されてるんだもん!!! 2万切ってるからいいかなって!!!

この著者の作品、どれも面白かったんですが堕天使拷問は特に好きでした。青春、ハチャメチャグロテスク、ミステリ。そんな要素がドッチャリ詰め込まれた上に登場人物が語るホラー小説おすすめリスト。あれが手元に欲しくて……(図書館で借りた本のそこだけコピーしろって話かもですが)。

「ラミア拷問」と「黒と愛」も欲しいんですが、なんとかそれぞれ1諭吉ちょっとで手に入りませんかね……? アッ、一番いけない本「誰のための綾織」も欲しいです!
相場ですか? 知ってるけど忘れました!!!

もしご近所のブックオフで飛鳥部勝則が投げ売られていた方、購入した上で私に教えて下さい。買い取りますので……。

■アリスの人生学校 が掲載されてる奇譚クラブ臨時増刊号

これは個人的にちょっと失敗かなーと思っているもの。
「アリスの人生学校」は単行本版も所有していまするのですが、ちょっと奇譚クラブを少し集めたいなあと思っていて、どこから集めようかと思ったときにヤフオクで激安で売られていたので落としたもの。

もともと汚れてるよ、と書いてあったものなので全然いいのですが、破れとあと匂いがひどいんですよね……。
やぶれはあんまり開かないコレクションようにするからいいとして、古書の匂いってなんとか取れないものかしら……。

安物買いのなんちゃらだなあ、と反省。

■モドゥコンブック

調べたら、2020年8月に買ってました、モドゥコンブック。
新宿眼科画廊さんでのキュレーション展示の際に、ケロッピー前田さんがこの本のコピーを展示されていてどうしても欲しくなってアレコレ探したもの。

結局メルカリではうまく手に入れられなくて、まんだらけ通販で発見するという「結局まんだらけなのか……!」という案件。中野に足を向けて寝られません。この本があったのは渋谷店だけど。

中身は少し前の人体改造の世界的な集まりの記録のようなもの。書かれてあることがやっぱり2020年代の情勢とはかなり違うけれども、人体改造の界隈とは近くない私としては読んでいてとても興味深いものでした。
実際の人体改造マニア本人の話というのは、そんじょそこらのフィクションなんか目じゃないです。

■おわりに

この2年、コロナ禍で久しぶりにゆっくり沢山の種類の本に触れることができて、個人的には充実した日々を過ごすことができました。

忙しくない土日、喫茶店日本を持ち込んで過ごす午後は本当に幸せな時間です。

新しいエンターテインメントはどうなるのか、新しく出る作品は面白いのか。本を読めば読むほど、新しい作品が古い作品の影響で生まれたことに気が付き、初めてそのジャンルに触れた新鮮な感動を覚えることは難しくなります。
これは読書だけの話に限りませんが、でもそういうものです。

すごい!が当たり前になった先に、それでも面白いもの。
それは恋が愛になるのと似ています。

でも願わくば、一生涯新しいときめきに恋をし続けられますように。


面白い本の購入費用になります。