【AIのべりすと所感】どこにたどり着くかわからないジャンル不問のジェットコースター体験が好きだというはなし
こんにちは、AIのべりすと、ちょっと前に流行りましたよね。ご存知ですか?
「AI」が小説を書いてくれるというおもしろサービスで、なんなら小説以外の日本語出力もしてくれる子なので、みんなが想像力豊かに色んな使い方をしています。某クイズYouTuberはこの子にクイズを作らせていて笑いました。
実はなにを隠そう私、AIのべりすとちゃんのリリース当初のクラウドファンディング出資者なのです。リターンとして有料会員一ヶ月分を1年前くらいにもらったのですが、ずっと億劫で使わずにいたのです、が思い立ってプラチナ会員を有効にしました(ギフトコードで送ってきてくれていたのです)。
無料会員でもちょこちょこ遊んでいたんですが、腰を据えて遊んでみたら、これが面白い。
あまり出来は良くないのですが、出来た作品をまず貼っておきます。
冒頭の文とキャラクターが出てくるところくらいまで自分で文章を書き、あとはAIに出力をさせ、ちょこちょこ修正をしまた出力をし、あまりに整合性が取れないとやりなおし、また修正し出力し……と作っていったものです。
これがね、本当に自分の想像力の範囲外の展開を連れてきてくれるんですよ。
AIが出力した文章を読んで「!?!?!」となにがなんだかわからない世界に連れて行かれる、カオス体験ですよこれは。
キャラクターが突然増えたときにひと笑いし(誰こいつ!?)、キャラクターが死んでひと笑い(重要人物のつもりだが!?)、キャラクターが増殖して大爆笑。
秀作として作品を作っているつもりが、どちらかというと自分だけの読書体験をしているのにも似た楽しい時間でした。
小説って、ジャンルが決まってるじゃないですか。ミステリの棚、SFの棚、恋愛小説・ヒューマン小説の棚、そういう棚があってそこから取った本ならそのジャンルの作品を期待するじゃないですか。
そして多くの人は、そのジャンルとして作品が収斂することを楽しむと思うんです。で、その期待を裏切られたときって、怒ったり叩いたり、そうじゃなくても「なんか違うな」ってなると思うんです。
でも私はそういうカオス体験が結構好きです。
「本格ミステリだと思ったらSFだった」とか。あっ、これはあの殊能将之のあっあっあっ(ネタバレに付きタイトルを伏せる読書家の鑑)。でも宮部みゆきの「魔術はささやく」は許せなかったんですけどね。
行き先がわからないミステリーツアーみたいな読書体験が好きです。でも、商業ベースの小説では、そういうの求められてないからあまり存在しないんです。恋愛映画を観に行ってゴアホラーだったらクレームものでしょう。でもそういうのが面白くて、そういうのを一緒に面白がれる友だちを増やしていくのが私の人生の目標なんだなって思います。
AIのべりすとの執筆体験はまさにそれで、どこにたどり着くかわからない、どこに行きたいのかわからない大暴れワンちゃんと散歩をしている気分でした。もちろんチューニング(調教)によってはいい子ワンちゃんとお散歩したり、もうリード食い破って逃げ出すワンちゃんに調教も可能でしょう(やだな)。
ということで、AIと作品を作ることで自分の「こんなのが好きだな」が一つわかったはなしでした。
面白い本の購入費用になります。