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きいろちゃんの短歌まとめ 02

億万回 繰り返すのなら 穏やかで 君とランチを 食べる日がいい

皮越しの 貴女の熱よ、 体重よ 息詰め撫でる 椅子の悦び

夜膨らむ 大きく、まるく 育て卵 孕むは少女の 現身、愛

走っても見返りないが積み上げる ソシャゲポイントは愛の証です

ひとり酒 聞き耳肴に一合瓶。Tinder初アポ、頑張れ青年

この1年 ふたりで食べた 思い出を 着込んでいるの 愛しい脂肪

もの寂しい物語りをもの語る 物憂げな君のモノクロのシャツ

湯船にて。内腿に咲く噛み痕に 消えないでくれと指這わせてみる

炊きたてのご飯に乗せる鮭フレーク 総じて今日も幸せでした

聞いてくれ、俺は正気だ 狂っちゃいねえ 猫の忍者に 狙われてます

や゛だや゛じゃぁああ でもでもだってぇえええ うぇええびぇええん 今日だけ5歳児 実年齢は聞くなよ

なぜだろう 脱水はじまる あたりでさ 入れ忘れちゃった 靴下見つけるの

酔歩する 夜街に浮かぶ 七叉路は どこへつながる 見覚えもなし

嘘を吐くたびに宝玉たま吐く零れ落ちし紅玉を君の口枷に加工して

高貴なる「大統領」といふ名の二級酒は 上野の街の品格なのです

このまちで 働く人を 好きになる。 会社はダルい でも、悪くない

ナイフ、ランプ 鞄に詰めて 天見上げ ファンタジーが 溢れ出てくる

しんしんと つもり続ける ぼた雪に 憧れている 粉雪は消ゆ

唯一の 解へ収斂させる 名探偵 無限の可能性を 作る名犯人

苦いから ビールは苦手と 言う君に フルーツビールを 教えた新宿

クレヨンの黄色で描く太陽が 君を特別足らせた5歳の出会い

そうなんだ、君とはやっぱり気が合うね。「パクチーはカメムシ」教の仲間だ

大切なことはゲームで学んだし、「間欠泉」はMOTHER2で知った

6月にクリームソーダの傘届くから それまで梅雨よ、待ってておくれ

終わらない関係なんてないのだから 君と僕だけの宗教を作ろう

面白い本の購入費用になります。