たかだか「近似」でしかない言葉とどう付き合うか
思っているだけでは伝わらない、ちゃんと言葉にしないと
なかば共通認識として私たちの間に広がっているこのフレーズは、考えてみると、小説などの創作された世界と現実世界との境界を見失った、疑わしいものに感じられてくる
私たちが何かを「思う」とき、そこに言葉はどれだけ関与するだろうか。少なくとも私は言語化された思考なんてせいぜい一割くらいで、残りは言葉を与えられずにふわふわと漂い、消える。そこには痛い寒いなどの低次な感覚だけではなくて、「相手に伝えたい主張」といったある程度高次な