麻雀の覚え方

最近Vtuber界隈で麻雀が流行っている影響か、麻雀を教えてほしいといわれることがちょくちょくあるので、あくまでも自分の教え方というのをまとめてみようと思います。(自分自身、そんなに強いわけではないので基本的な部分になります)

練習には以下のページをお勧めします。

オンライン麻雀ができるサイトはいくつかありますが、何も知らない状態でそういったサイトにいきなり挑んでも、他の人の和了などで満足に練習できない場合があります。加えて、オンライン麻雀ではポイント制や段位制を導入しているところが殆どです。最低限の基本を学び終えた時にやらないと他の人に迷惑となってしまう場合がありますので注意が必要です。

STEP0:麻雀とは?

ここは麻雀の基本的な部分です。

麻雀というのは4面子(メンツ)、1雀頭(ジャントウ)で構成された手牌(例外として2つずつそろえる役も存在します)の点数を競い合うゲームです。

■面子(メンツ)

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上の牌姿でメンツに該当するのは

①123の萬子(マンズ)

②456の萬子

③456の筒子(ピンズ)

④777の索子(ソーズ)

の4種類になります。

このように順番で3つ並べるか、同じものを3枚集めるかしたものが”メンツ”となります。ここで注意しなければならないのは912というような順番は成立しないということです。


■雀頭(ジャントウ)

同じく先ほどの画像を使用します。

画像2

ここで雀頭となっているのは”南”と書かれている牌です。

上記の雀頭は3枚ずつそろえることと、順番もしくは同じものを集めるといった制約が存在しましたが、この雀頭は簡単で、何でもいいから2枚集めればいいです。

このように面子と雀頭を作り、その点数で競い合うゲームが麻雀です。

更に麻雀では東風(トンプウ)戦と半荘(ハンチャン)戦という2種類の遊び方があります。

違いは単純で、東風戦は4局、半荘戦は8局戦います。この違いだけです。

ただ、戦う数が少ないということは早く終わるというメリットはありますが、逆転できるチャンスが少ないというデメリットがあります。なので初心者の時は半荘戦で遊ぶのをお勧めします。


STEP1:ひたすらリーチを打つ

それでは本題に行きましょう。

麻雀には様々な役と戦術が存在します。それを一番初めから意識するのは無理です。まずは麻雀というゲームがどういった進行をするのかを覚えましょう。

ここでいうリーチは「のこり一枚で完成する」という状態ですることができるので、まずはこのリーチできる形=麻雀で上がれる形というのがどういうものなのかを体感してみてください。

ただ注意しなければならないことが2つだけあります。それは”鳴き”をしないということと、自分が既に捨てた牌ではあがれない(フリテン)ということです。

■鳴き

自分以外の人が捨てた不要牌を貰うことができます。貰い方には2種類あって、「ポン」と「チー」というものです。

●ポン・・・同じものを3枚揃える時、自分が2枚持っていてあと一枚で面子が完成するというときに出来ます。これは誰からでも貰うことができます。

●チー・・・順番で3枚揃える時、自分が2枚持っていてあと一枚で面子が完成するというときに出来ます。これは自分の左隣の人からのみ貰うことができます。


STEP2:役を覚えよう

リーチをひたすら打って麻雀というものがどういう流れで進んでいくのかを学んでいるとき、様々な”役”というものを見たと思います。「よくわからないけど貰える点数が安かった」、「よくわかんないけど貰える点数が高かった」この”よくわからない”の部分を学びます。

麻雀には本当に数多くの役が存在します。というのもこの役というものを付けなければ、麻雀では上がることができません。

しかし、STEP1を実践した方は既に役を一つ覚えています。

立直(リーチ)というのも立派な役の一つであり、麻雀においては最強の役です(自分はそう思っています)。つまり、皆さんは最強の技から覚えた状態なので、後の小技を知っていくことにしましょう。

・・・とはいったものの、麻雀の役を覚えるのに一番最適なものが既に存在します。

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皆さんご存じ、雀魂 -じゃんたま-(https://game.mahjongsoul.com/さんです。

雀魂の「役種一覧」が非常に便利なので、ここを見て役を知るのが良いです。ここでは読みやすいように用語の説明をします。(初めは知らなくても大丈夫です)

◆門前清(メンゼンチン)・・・チーやポンを一切していない状態のこと

◆〇飜・・・〇の数字が高ければ高いほど点数が高くなります。基本は様々な役を組み合わせて高い手を作るという形です。(中には複合が出来ないものもあります)

◆和了(ホーラ)・・・あがること

◆刻子(コーツ)・・・3枚同じ種類の牌を揃えた面子(メンツ)のこと

◆槓子(カンツ)・・・4枚同じ種類の牌を揃えた面子(メンツ)のこと

【派生/暗槓(アンカン)】

自分がツモをした牌のみで槓子(カンツ)を完成させること

【派生/明槓(ミンカン)】

3枚同じ種類の牌がある状態(ポンした状態も含む)で、他の人が切った牌または自分が引いてきた牌で4枚の槓子(カンツ)を作ること

◆ローカル役・・・一般的には使用されない限定的な役です。大富豪とかでも地域ごとにローカル役があったと思いますが、それと同じものだと思ってください。

以上がわかればある程度理解することができると思います。

ここでぜひ知っておいてほしいのが”ドラ”という存在です。

ドラはそれを持っているだけであがった時の役の強さ(飜数)を一つ上げてくれる魔法の牌です。しかし、ドラを持っているだけでは役にはならないので、その他にリーチなどの役を付ける必要があります。


STEP3:実践をしてみよう

ここまで麻雀の基本的な流れや、役をある程度学びました。ここまでくればある程度麻雀のことを知れているはずです。

一番初めに挙げた練習用のサイトではCPU戦となっているので、実際の進行とは少し違います。4人とも生きた人間だとそれぞれが自分があがることを考え、みなさんと同じように考えてきます。

では、どの麻雀サイトで実践するのがいいか?というお話になりますが、初めは上記でも挙げた雀魂 -じゃんたま-(https://game.mahjongsoul.com/さんをおすすめします。

理由は幾つかありますが、麻雀を覚えたい!と思ったきっかけがVtuberである方が殆どだと思うので、同じゲームで楽しむ方がきっと良いと思います。更にはこれまでただ眺めているだけだったのが、何をしているのか?などが分かるようになり、配信をこれまで以上に楽しめるからです。

それ以外でお勧めの理由を挙げるなら、初心者の人へ向けた解説がかなり丁寧です。役一覧もそうですが、チュートリアルなどもあり、「これってなんだっけ?」と思ったときにすぐ振り返り学習をすることができます。

まずは雀魂で好きに打ってみて、雀士くらいを目指してみるといいと思います。


STEP4:オリを知ろう

はい。ここを読んでいるあなたはきっと「勝てない」ことに悩み始めたのではないでしょうか?

なぜ勝てないのか?それは簡単で、あなたが引くことを知らないからです。

これまで打ってきた中で、初めは一番だったのに、相手に一杯点数を取られて終わるころには4位になってた・・・。なんてことがありませんでしたか?これを運で片づけてしまうと強くなることは一生できません。

麻雀は確かに運の要素が強いゲームです。覚えたばかりの初心者が強い人にかつなんてことも起こります。それはあなたが強いのではなく、運がいいだけなんです。

でも、強いといわれている人たちは負けることはあるものの、基本的には勝っていますよね。それは自分が行く時と引くときのタイミングを心得ているからです。

でも大丈夫です。オリを勉強したいと思うということは強くなりたいという気持ちの裏返しなので、ゆっくり知っていきましょう。


まずオリに大切なのは、自分が攻めるべき手牌なのかということを考える(意識する)ことです。

例えば、自分の手牌がリーチのみの手を張ったとします。しかし、ふと場を見ると親からリーチが来ています。ここであなたはどうしますか?

これまでひたすら自分が上がることを考えてましたが、この状況であなたがこれまで通り自分のあがりだけを考えると、結果は以下の2択になります(他の人が振り込む可能性はあえて外しています)。

1.自分があがって1000点の利益を得る

2.親が上がって何点かわからない利益を得る(自分がその分損をする)

そうです。自分が1000点の利益を得る可能性は確かにありますが、その代わりに何点かわからない、もしかしたら親の満貫(12000点)分の損をするかもしれません。

自分が損をした場合、その分をどこかで回収しなければ勝つことはできません。それどころか、回収するだけでは勝てず、あがった親の点数を上回る点数を加算しなければ勝てないのです。ただでさえ運の要素があって、自分に高い手が来るかどうかもわからないゲームで、高い手を2回も3回もあがるというのはそれだけで大変なことなんです。

ではどうするのか?そうです。守れば良いんです!

相手に振り込まないためには、相手の捨てた牌を切ればいいので、自分が攻める状況ではないと判断したらひたすらベタオリをしてください。

■ベタオリ・・・自分があがることは考えず、相手に振り込まないことを最優先に考え、安全牌(既に相手が切っている牌か、他の人が通している牌)や安全と思われる牌を切りながら凌ぎきること

ベタオリをすれば自分の点数が大きく減ることはないので、次に自分の手が高くなりそうなチャンスが来た時に一気に回収すればいいんです。そうすれば、2回も3回もあがらなくても、1回だけ高い手をあがれれば勝てる可能性が出てきます。こっちの方が簡単ですよね!

理屈は分かったけど、待ってください。安全牌はわかるけど、安全そうな牌ってどうやって見分けるの・・・?というのがここでの疑問になりますよね。

よくわからないうちは、安全牌がなくなったら一九字牌をとりあえず切るということでも大丈夫です。大事なのは”オリを意識する”ということです。


※以下、少し難しい話になりますので、興味のある方だけ見てください

麻雀においてこの”安全そうな牌”を見分ける技術を身に着けるのが一番大変で、弱者と強者を分ける大きなポイントにもなります。

簡単なところで上げるのであれば、”スジ”があります。

■筋(スジ)・・・両面待ちの場合の1と4や4と7の様な牌のこと。種類として以下のスジがある。

【筋の例】

1(2、3)4(5、6)7
2(3、4)5(6、7)8
3(4、5)6(7、8)9

といっても分かりづらいですよね。例を出します。

画像4

自分の下家(右の人)からリーチが来て降りている場面ですが、安全牌がなくなってしまいました。この時に考えるのがスジです。(見返したら1pがありましたね。すみません・・・。)

今、下家に捨て牌には6索が出ていますね。この場合を上に書いたものに当てはめて考えます。

3(4、5)6(7、8)9

6が切られているということは、4と5を使用しての3と6待ちという形はフリテンとなりあがれません。12索を持っていての3索待ちという形は考えられますが、両面待ちに刺さる可能性がゼロなので、他の牌と比べると、比較的に安全ということになります。


なるほど!じゃあここでは3索を切るのが正解なんだ!と思った方、せっかくなんでもう一歩勉強していきましょう!

この場面、実は3索よりも安全な牌があります。それは一萬です。

状況をもう一度よく見てみると、萬子の二が自分の手牌を含めると4枚見えますね。そうすると二萬を使った形は成立しません。つまり2と3を使っていての1と4待ちや、1と2を使っての3待ちが無いと考えられます。

この状況で一萬が当たる形は1枚だけ持っている単騎待ちのみとなるので、かなり安全な部類に入る牌です。

このように安全そうな牌を探すときには比較をするのが大事です。この状況の場合は、選択肢として以下の2つになりました。

①3索

②一萬

もう答えは出ていますが、この場合は②が正解となります。

このように少しでも相手に振り込む可能性が低い牌を選択して降りるというというのが安全そうな牌を探すということになります。

初めのうちは恐らく時間内には見つけられないと思いますので、数を多くこなして、振り込んでしまった局の牌譜を振り返って、じっくり考えてみるといいです。



STEP5:押し引きを知ろう

まず初めに謝ります。ごめんなさい。

ここを見ているということは、「大きく負けることもなくなったけど、勝つこともなくなった」状態だと思います。具体的に言うと2位や3位が増えてきたころですかね。

本当はSTEP4のオリと同時に教えた方がいいのですが、こんがらがってしまうということと、この状態を経験して欲しかったんです。

ここで当たり前のことを言いますが、麻雀はあがらないと勝てないのです!

そんなこと知ってるよって思うかもしれませんが、ここがとても大きなポイントなのです。ただここからが麻雀の一番面白いところでもあり、一番難しいところでもあります。正直、この先については正解というものが存在しません。ここではあくまで初めが一番初めに意識していた基準を教えます。

自分の点数が3900以上(3飜以上)なら押す、それ以下なら降りる

これだけです。本当にこれだけです。

この段階ではまだ、相手の手出しや自摸切り、他家を使った局進行なんかは意識しなくて良いです。ここまでくると色んな戦術を見てるかもしれませんが、一気に取り入れるとパンクしますし、自分のスタイルと違う人の戦術を取り入れるのは時間の無駄です。

まずはこれを徹底して、自分のスタイルを探してみてください。



STEP6:自分のスタイルを知ろう

同じ局面でも打っているうちに「これくらいなら行けそうだな」という人と、「振り込む方が嫌だな」と感じる人が出てくる時期です。ちなみに自分の場合は後者でした。

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自分とは逆に攻撃的なスタイルで強い人もいます。本当に正解なんてないんです。自分のスタイルがどっちなのかを見極めて、自分のスタイルに近い人の牌譜を沢山見てください。

これくらいになってくると、がむしゃらに打ってるだけでは成長しなくなります。なので、ある程度自分の傾向がわかったら上手い人の押し引きを見て勉強するのが一番の上達の近道なんです。

あくまでも自分の場合ですが、自分も当時沢山の牌譜を見ました。その中でこの人の麻雀を真似してみようと思ったのは天鳳の「奈落の王」という方でした。牌譜や観戦をしていた時に「なんでこれが止められるんだろう・・・」と感じるところが多く、その鉄壁さに凄く驚いたのを覚えています。

もう一つ上達する方法として戦術本があります。

今は昔に比べて多くの戦術本や解説ページがあります。自分が覚え始めたころは麻雀本といえばこの本!という感じでした。

もしかすると今の時代にはそぐわない内容なのかもしれませんが、それでも確率という部分を導入したのは凄く革新的でしたし、この本を薦める人も多くいるのではないでしょうか。

これともう一つ、ペアで紹介するべき戦術サイトが「現代麻雀技術論」です。

こちらはもう大分古くなってきているので、あくまで参考程度に留めておいて欲しいのですが、基礎的な部分では非常にわかりやすく、導入には良いのではないでしょうか。



STEP7:技術を磨こう

ここまでくるともう教えることは特にありません。ひたすら打ってひたすら考えるこれの繰り返しです。つまり沼です。

知り合い間でワイワイやるくらいであれば、ここまでは必要でもないですし、オリも不要なくらいです。

それでもここまで来たら少しでも強くなりたいと思うのではないでしょうか?

一番初めに書いた通り、今では数多くのオンライン麻雀サイトがあります。特に優劣があるとは思っていませんが、並みかそれ以上に強くなりたいというのであれば、やはり天鳳(https://tenhou.net/) をお勧めします。

他との違いは牌譜周りが非常に優秀ということと、何よりも強者が集まっています。それにより段位システムで表される段位とレートが強さの指標になります。更には解析ツールなどの豊富さも良さの一つです。

こちらは天鳳IDの成績を見れるサイトです。安定段位等も表示されるため、自分がどのくらいの強さなのかが数値で分かります。

まずは一つの区切りである特上卓(4段R1800以上)に挑めるまで上げるというのが大事でしょう。ここまで上がれないということはまだ基本的な部分が出来ていないということになります。

それよりさらに上の鳳凰卓(7段R2000以上)には強者がごろごろいます。

最適解と思われるように打っても運の要素で負ける、そんなこともありますが、技術を磨くには非常にいい場所だと思います。


番外:麻雀の勉強をするのにお勧めのチャンネル

最後に、個人的にお勧めのチャンネルを紹介して終わろうかと思います。


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