牛丼並みはいつも少し多い

今日は企業が運営する有料老人ホームの面接に行ってきた。

面接の兄ちゃんは関東弁のへんな兄ちゃんで、わたしが「正直、介護に戻るかすごく悩んでいるんです」と、最後に本音をぼろっとこぼしてしまったら、

「いろんなとこ見てから決めたらいいよぉ。どこに行っても後悔はするけど。営業行ったら介護すればよかったなっておもうし、介護したら営業してみたら良かったって思うよぉ。隣の芝、青いもんねぇ。人生1回だけやから、後悔するとしても、好きな後悔を選ばなきゃだめだよォ。」

と、言った。金言をそんなゆるゆるした口調で話すんちゃうよ、と、思って、私はちょっと笑って、有難うございますと言った。

人嫌いかと言われれば間違いなくそうだと答える私。

福祉を志したのは中学生の頃だ。家に帰りたくないと泣く友人がいて、誰にも脅かされずに眠れる場所をあげたいと祈るように思ったのが始まりだ。それからずっと、ずーっと、福祉をしようとそればかり考えて、10年弱が経った。

だから今更、なにかほかのことをしようなんて、おもいつかない。

人嫌いなはずなのに、人と関わろうと思うのは、どうしてなんやろう。それで、疲れて、たおれて、このざまなら、私はどのような軌道修正が必要なんやろうか。

まかちゃんは「お前は感受性が豊かすぎる。感情移入し過ぎるから、福祉は向いてない」と言う。でもそれはちょっと違うんよな。

かといってこのまま介護……介護なぁ…………

でも資格が中途半端なままだし…………

……と、吉野家のカウンターで殊勝にそんなことを考えた。

ていうか牛丼、食べすぎて気持ち悪い。小は小さすぎるし、並は少し多い。ままならん。いやまあでも、ぴったりなんてもんはないんすよね。そんなもんすよね。

明後日は仮設資材の会社の面接だ。

志望理由になんて書けばいいんやろう?

「幼い頃から仮設資材に興味があって」。

どういうことやねん。笑える。しかしまあ、なんとかひねり出すしかない。どうか明後日までに私の人生に関わりのあった仮設資材をなんとか思い出せますように。

とりあえず今日はプリン食べて寝ます。

おやすみなさい。


多ければ多いほどいい 休日も金も名誉も愛もプリンも/菅沼ぜりい

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