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『ルイジ・ルキーニ回顧録』発売記念談話会(大阪)レポート

2024年6月15日土曜日(13~17時)、大阪大学中之島センターにて開催された『皇妃エリザベートの暗殺者 ルイジ・ルキーニ回顧録』発売記念談話会に参加してきました。

『ルキーニ回顧録』の翻訳と解説をされた西川秀和先生による資料配付のあと、まずはその資料についての解説をお聞きしました。沢山の詳細な解説は大変興味深く、メモを取る手が止まりませんでした。当時の時代背景や文化、写真の撮影技術についてなど、知らないことばかりで勉強になりました。

イタリアで出版されたバージョン『VITA E MORTE LUIGI LUCHENI』(2017)を、実際に手に取らせてもらいました。イタリア語で書かれているため内容を読むことは出来なかったのですが、とてもお洒落な装丁と判型だったことが印象に残っています。

資料解説のあとは質疑応答の時間になりました。個人的に気になっていた質問「ミュージカルをご覧になったことがありますか?」についてお答えいただけて、とても嬉しかったです。(SNS上でも熱心に広報を担当されている編集者さんのお話を伺えたのも楽しかったです。是非お会いしたかったです!)

翻訳作業についての裏話や、フランス版の編纂をしたカッポン氏についての説明、ルキーニが『レ・ミゼラブル』に影響を受けているのでは……。など、さまざまなことをお聞きしました。なかでも、ルキーニの不審死についての説をお聞きできたのが、個人的には大きな収穫でした。他には『回顧録』を脚色している可能性についてのご指摘があり、その可能性を一切考えていなかった自分の不明を恥じる次第でありました。『回顧録』はあくまでも主観的、その通りです。

講話会は終始おだやかな雰囲気で、参加者のみなさんのご質問やご感想などから話題が広がり、とても楽しく充実した時間を過ごすことが出来ました。この場を借りて、西川先生と参加者のみなさんに改めてお礼を言わせてください。ありがとうございました!

大阪大学中之島センターには初めて訪れたのですが、シックで落ち着いた会場でした。ソファの座り心地がとても良くて、それなりに長丁場だったかと思うのですが、まったくしんどくなりませんでした(笑)

発売記念講話会は、8月10日にも東京にて開催予定とのことです。『ルキーニ回顧録』を読まれた方には、是非参加をオススメします。貴重な資料や解説をお聞きできる機会、逃す手はないかと……!

詳しくは以下の、西川先生の告知ポストをご覧ください。

スターライ伯爵夫人の回顧録や、エリザベート本人の韻文日記も、いつか翻訳していただけることを祈りながら、終わりにしたいと思います。最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

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