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数学点描 vol.39 位相空間について

今期から、弊社の授業に「集合と位相」という講義が加わりました。担当の講師に話を聞くと、そろそろ位相空間に入るとのことでした。
大学で数学を専攻して、それなりに数学に自信があった私を初めて置き去りにしたのが、この位相空間という概念です。まぁ私だけでなく、周りの生徒もわかっていなさそうだったので、それほど切迫感はなかったのですが。

授業を聞いてもわからない。本を読んでみてもわからない。問題の解答を見ても、なぜそれで解答になっているのか理解できていませんでした。「何がわからないかが、わかっていない」ので先生に質問もできません。
受講生の皆さんを脅すわけではないのですが(笑)。位相空間の理解には相当な苦労したということを思い出しました。

ただ、理解したあとには(今でも完璧には理解できていないと思うけど)数学の射程の広さとか、自由さを感じる素晴らしい概念だなぁと思います。ですので、現在「集合と位相」を受講中の方(特に初めて学ぶ方)にはぜひ頑張っていただきたいです。

講義では講師がうまく説明してくれると思いますが、もし難しいと感じたら、以下のような本を読んでみると良いかもしれません。「集合と位相」を受講中の方でなくとも、位相空間に少しでも興味がある方にはおすすめです。位相空間の定義はとても抽象的ですので、そのイメージを掴むのが難しいと思います。それをいくらか補ってくれる本です。

1. 「集合と位相」をなぜ学ぶのか 藤田 博司
2. 位相への30講 志賀 浩二
3. 東京工業大学 多様体の基礎のキソ 講義ノート 川平 友規
https://www1.econ.hit-u.ac.jp/kawahira/courses/kiso/03-isou.pdf

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