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欠陥タワーマンション

武蔵小金井駅直結のタワーマンション「プラウドタワー武蔵小金井クロス」(施工 清水建設、売主 野村不動産)にて、欠陥が多数発見されたと週刊誌FRIDAYは報じている。


資産価値の減少となるのか。

説明会にて、野村と清水の責任者が「資産価値守るため」購入者に欠陥の件を口止めしていたそうだが、果たしてどうだろうか。

不動産の市場価格というのは「市場競争によって、需要と供給が一致されるように形成される価格」。需要というのは、基本的に「一般市民」の需要。一般市民は、ネット、週刊誌等のライトな情報源に流されやすい。それにより、一般市民が、買いたくない、と思えば、それに伴い不動産の市場価格、つまりは資産価値が減少することになる。それが大した事のない欠陥だとしても、すべては受け取り手側によって市場価格は変わるのである。FRIDAYにリークしたことで、当問題が明るみにでて、資産価値は減少するだろう。

しかし、この資産価値減少は一時的なもので、時間がたち、問題がきちんと解消されれば、落ち着くものとリークをした側は思っているのかもしれない。リークの本当の目的は清水建設及び野村不動産への尻叩きであって、のらりくらいと適当な対応をさせない為のものなのかもしれない。清水建設及び野村不動産からしたら、施工不良による区分所有者及び管理組合への補償よりも、ブランドイメージ毀損の方がはるかにダメージが大きいのだ。

そういった大企業はブランドイメージを守るために、法令遵守、コンプライアンスにはかなり敏感だ。なぜそこまでブランドイメージが大切なのか?それはブランドイメージが売上に直結するからだ。

欠陥というには大袈裟か。

民間調査会社にて調査し、見つかった欠陥としては①二重床の支持足に遮音性のゴムが使われていない②一部の石膏ボードうち付けのタッカー間隔が狭い③トイレ手洗い付近の壁に耐水石膏ボードを使っていない

といったところ。
施工会社が清水建設なので安心、という声も聞くでしょうが、実際に現場で工事している業者さんは、下請けの工事業者である。その下請け業者が手を抜き、検査で見落としさえすれば、今回のような事象は簡単に発生する。発生してはいけないことではあるが、人間がやっていることなので起こり得てしまう。構造躯体に関する欠陥であったり、致命的な法令違反となる事象とは思えない。

一方、建物完成、全戸完売後に、建築基準法違反を近隣より指摘され、建築確認取り消され、裁判となるものの事業者の敗訴となった「ル・サンク小石川後楽園」と比較すれば、この武蔵小金井のタワマンの事象はまだかわいいものである。

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