【おしらせ】月刊『北方ジャーナル』2023年4月号発売中。

〇2009年に始まったスガの連載「よいどれブンガク夜話」第160回目は〈島木健作「昭和二十年日記」--危機の身に迫るを感ず〉であります。
http://hoppojournal.sapolog.com/e497590.html

札幌出身であり、昭和十年代の人気作家であった島木健作が病いを養いながら、最晩年となる昭和二十(1945)年、頻頻と空襲警報の鳴る戦時下の日々に戦局を気にかけつつ、読書と執筆に明け暮れる日々を綴っていた日記について書きました。

永井荷風、内田百閒、高見順、伊藤整、海野十三、中井英夫など多くの作家が戦中日記を残していますが、島木健作日記もいろいろと感慨深いものがあります。

〇同じく『北方ジャーナル』2023年4月号には同誌に長期連載しております蘇我すが子さんのエッセイ「古本屋女房の❝古本的日常❞」の第111回目「イギリスは不思議だ」が掲載されております。

買い物に出かけたスーパーに並ぶお魚類の値上がりにたじたじとなりながらも安価のものを求めて眺めていた陳列台に、ホッケやニシンの開きを目にしたことから、いつであったか読んだ雑誌『サライ』の英国特集で紹介されていた英国式伝統的朝食に紅茶、オートミール、ベーコンとフライドエッグのトマト添え、トースト、プルーンの砂糖煮に混じって、堂々とニシンの開きが鎮座ましましていた写真を突然思い出し、雑誌『ミステリマガジン』の四半世紀前の「特集:イギリス風殺人」に掲載されていた《イギリス料理はおいしいのか、まずいのか?》と始まるエッセイ「イギリス料理はミステリの味」に連想が飛び、次いで英国女性作家スーザン・ヒルの「イングランド田園讃歌」に紹介されていた不思議な料理(調理法)のいくつかも蘇り、《美味しいか不味いかさえ超えてどこまでも英国はミステリとファンタジーの大国なのでした》との感想に至るまでの小品でござます。

 〇『北方ジャーナル』は道内の大手書店、セイコーマートに置かれています。Amazonでも購入できます。
表紙絵は鈴木翁二氏です。
http://hoppojournal.sapolog.com/e497590.html

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