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新しいふたつの出合い。

全身モノトーンのファッションに身を包み、くるくるとしたパーマが彼の存在感を際立たせている。思っていたよりも気さくですこし驚いた。コーヒーをふたつ注文して、はじめまして、の名刺交換を済ませた。緊張気味だったのか、早い段階でコーヒーが残りちょっと。酸っぱさがやけに強かったのを覚えている。

雨の降る午後の末広町。ぼくは、フリーの記者でノンフィクションライターの石戸諭さんと初めてお会いした。

ツイッターTLに流れてくるニュースのなかで、ついつい読み込み思考が広がったり深まったりする記事の多くが石戸さんのものであることに気づき、いつの頃からかフォローしていた。彼が切り込み、世に問いかけるニュースや記事の数々は、常に問題意識を目覚めさせ揺さぶってくる。

さらにはBuzzFeed Japan時代には、即時的で一過性のニュースだけではなく、現地へ数多く足を運んでの徹底的な取材に基づいて、一冊の本も出版している。『リスクと生きる、死者と生きる』という東日本大震災に関するものだ。現地の人たちの悩みと強さに胸を打たれ、時折涙がこぼしながら読んだ。

ちなみに石戸さんとは同い年。初対面とは思えないほど話が盛り上がり、想定していた話題を超えて、おもしろくて意義あることを提示していけそうだ。しばらく頭のお鍋でグツグツと煮詰めるとしよう。

さて、石戸諭さんと初対面する一時間前。ぼくは渋谷ヒカリエのレストランにいた。向かいの席には、これまた初対面のコルクの編集者である岡本真帆さん。まほぴさん、という愛称がまたいい。シャレた美味しいご飯をいただきながら、あれやこれやとお話に勤しむ。

やっぱりいちばんテンションが上がったのは、彼女が作る短歌のお話。なにせ短歌初心者すぎて、「短歌を一句…」と言ってしまい恥ずかしい目にあってしまった。一首、二首と数えるのですね。。

お聞きする話のぜんぶが新鮮。かならずいつか、まほぴさんに短歌の連載をお願いするとともに、短歌についてのインタビューを試みたいと思った次第。彼女の作品といえば、まずはこれ。とっても、きっと沁みます。

それぞれのフィールドでじぶんの持ち味を生かして活躍している人たちと話をするのは刺激的だ。新しい出合いに心をひらいて、育っていくご縁を大切にしたいと思った一日でした。

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