すえつなと競馬 その3(トウカイテイオーに惚れる)



その2は→こちら





というわけで、皐月賞。

いよいよトウカイテイオーの走っている姿を見ることが出来ます。
それまではスポニチの記事と父の話でしか知らなかったので。

この春からボクは中学生になりましたが、今までと変わらず日曜日はフラフラと遊んでました。
今となっては誰と何をして遊んでいたのか全く思い出せませんけど、とりあえずこの日も録画視聴だったことは確か。

家に帰り、ビデオを再生。



「強いーーーーー!!あと綺麗ーーーー!」



パドックはもちろんですが、冒頭から特集みたいなVTRがあったこともあり、トウカイテイオーをアップで見ることが出来たんですけど。

終始「なんか綺麗な馬だな」とか「品がある」とか、そんな印象を受けていたんです。

もちろん『ルドルフの子』『親子制覇』みたいな扱いをされてましたので、そのせいもあったかもですが。

それにしても綺麗で上品な馬だなと。
本当に何度でも繰り返し言いたくなるくらい、綺麗で品があるのです。

顔の模様(流星)や、たてがみの装飾などの見た目はもちろんなのですが。

とにかく走りが綺麗。

デビュー戦から若葉Sまでの勝ち方が「楽勝にもほどがある」って感じだったので、なおさらそう見えたのでしょう。めちゃくちゃ優雅。


そして本番の皐月賞。
ボクは完全にテイオーの虜になってました。

強い!すごい!!カッコいい!!!

すると愛情が溢れすぎたのか、次第に勝ち方に対して不満を抱き始めました。



「トウカイテイオーはもっと強いはず・・・!」



競馬を見始めて間もない小僧が何を言ってる。という感じなのですが。
改めて皐月賞を見返してみると、初心者ならそう言いたくなる気持ちもまあ分からんでもないかなと。

単純に着差もあまりなかったので。


いや、十分強いんですけど。
大外だし。
稍重だし。

でもビギナー的には物足りなかった。



さて、一方のメジロマックイーン。
こっちはこっちで『天皇賞 親子3代制覇』という偉業がかかっているようです。


「親子・・・3代??」



一応、父に確認してみました。

「親子3代制覇って、メジロマックイーンのじいちゃんも天皇賞を勝ってるってこと?」

「おお、メジロアサマか。懐かしいな。天皇賞、3-8か。アカネテンリュウが負けたやつだろ。2着は野平祐ちゃんの馬で・・・」

何やら思ってた方向と違う話になりそうなので早々に切り上げたけど、やっぱりそうなのか。

祖父 メジロアサマ
父 メジロティターン
孫 メジロマックイーン

じいちゃんの代から同じレースを勝ち続けるなんてすげえ!!!

これはやっぱり応援するしかない!!!


すっかり身も心もトウカイテイオーファンになっていたボクでしたが、別に他の馬を応援したっていいじゃないってことで。

天皇賞(春)当日を迎えました。


「今日は天皇賞だ!みんな馬券買ってやるから好きなの選んで買え!」

なぜか父は天皇賞と有馬記念の時には必ずこう言って、母とボクと弟に無理やり馬を選ばせては馬券を買ってくれていたのです。


ボクが選んだのは、もちろんメジロマックイーン。
そしてもう1頭はホワイトストーン。

この馬はオグリキャップの有馬記念で2着になっていたのも知ってるし、この前のレース(大阪杯)で勝ったのもテレビで見たから。

父には「それじゃあ人気すぎるぞ」と言われましたが、10円でも所持金が増えれば嬉しいので人気馬同士の枠連をお願いしたのです。


つづく

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