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【写真スキル】プランナーも知っておきたい「和装をきれいに見せる」装いポイント9つ

和装姿の新郎新婦さまの姿は日頃からよくプランナーの皆さんも目にしていると思いますが、「このかたちがきれいに見える」という装いにポイントがあるのはご存じでしょうか。
ずっと記念に残るものだからこそ、出来上がってきた写真を見て「もっとここをこうしておけば良かった‥」と後に新郎新婦さまが思わないように、「きれい」を知っておくことは大切です。

(余談ですが、結婚式の後悔って結婚式の直後にくるのではなく、何年かたって年を重ねて後悔することもあると私は思います。その1つが和装のきれいな着方だと思っています。余談ですが…)


今回は着付けそのものについては着付師の先生の流派ややり方があるのでここでは触れませんがプランナーとして知っておきたい「きれい」のかたちをお伝えします。

■撮影中に見るポイント7点

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(写真はどなたかのお写真を見本にするのはおこがましいと感じたので私の結婚式のときのものを‥)
前撮り撮影や当日記念撮影中に、私たちプランナーも見ておきたいポイントを1つずつお話します。(ちなみに、綿帽子のかぶり方や鬘の合わせ方など、ヘアメイクや着付けの専門的なことについては今回は触れません。)

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1.衿合せは身体の中心に
襦袢の衿はお顔に近い場所にあるのと、黒い紋付袴の場合、衿元は白いのでここがとっても目立ちます。左右の衿幅は同じように出ているでしょうか。片側だけが幅が広かったり衿合わせの中心が身体の中心からずれていたりしませんか?これは新郎さまの立ち方によっても見え方が異なることがあるので、カメラマンの位置から見たきれいな形を覚えておくといいでしょう。
(ちなみに撮影メインの写真館などでは写真を撮る角度を考慮して敢えて左右の幅の出し方を少し調整している場合があります)

房

2.房(ふさ)の紐はまっすぐ下に向くように
房のフサフサしているところから下に伸びている紐がまっすぐ下に向いていますか?ここ、見落としがちなのですが、結構横に向いていたり斜めになっていることがあります。写真のようにスッとまっすぐ下に紐が向いているのが正しいので歪んでいたら直しましょう。

家紋

3.左右の家紋がしっかり見えるように
羽織の家紋がしっかり写真に写っていますか?羽織袴には左右の胸元と背中側肩甲骨の真ん中あたり、袖に家紋が入っています。写真撮影のときにはこの胸元の家紋がしっかり映り込むのが綺麗なので、隠れていたり、皺が被らないように整えましょう。ちなみに、自前の羽織袴をお召しのお客さまはもちろんですが、自分の家の家紋を「貼り紋」としてシール状になっているものを購入されるお客様も多いので、家紋がしっかり映り込んでいるかはかなり重要なチェックポイントとなります。
(写真の夫の家紋は少し見え方が甘かったかな・・・)

袖山

4.袖山を立てる
袖口から襦袢が見えていないか、ヘアメイクさんやカメラマンさんもよく見ていると思いますが案外気付いていないのが袖山。袖山がピシッと角をつけて立っている方が体格が大きく見え、風格が出て、格好が良いのです。もしもふにゃっと倒れていたら、ここをピシッと立てましょう。

袴の裾

5.袴の裾を整える
袴の裾は整っていますか?めくれていたり広がりすぎていたりしませんか?
たまに丈が長すぎたり短すぎたりする場面を見かけますが、もしも長さに違和感がある場合は着付師さんやヘアメイクさんにそっと伝えてみましょう。(ちなみに基本はくるぶしが隠れるくらいとされています。長さについてはプランナーさんが調整することはできないので、必ず着付師さんに相談しましょう)

脇のタック

6.打掛の脇のタックを一本線に
新婦さまも新郎さまと同様、衿元のチェックなどはもちろんなのですが、衿の幅出しについてはその方の骨格や体形、お顔の大きさなどによって微調整をかけて着付けされている着付師さんがほとんどです。そのため、衿元のチェックは少し難しいので、プランナーとしてまず見ていただきたいのがここ。打掛の脇の皺。私は真っ先にここを見ています。この写真のようにピシっと一直線に皺なく、腕の下にタックを取るように挟まれていれば綺麗なのですが、ここがボワっとしていたり、何本もの線が入っているとかなり目立ちます。もしもここに皺がある場合は着付師さんやカメラマンさんにお願いして綺麗にしてもらいましょう。

袖口

7.袖口を整える
袖口から襦袢は見えていませんか?袖口がぐにゃっと皺にならず、まっすぐピシッと整っていますか?こちらも結構見落としがちです。写真のように一本線になるように皺を腕の下に手繰り寄せ、整えると綺麗です。(ちなみに欲を言えば、この写真では袖口の下(腕の下になっている部分)に皺があるのが少し惜しいポイントです。ここを整えるには「型付け」の技術とコツが必要です…難しいですね)

■新郎新婦さまの姿勢で気を付けるべきポイント+α2点

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案外見落としがちなのが新郎新婦さまの姿勢。立ち方についてはカメラマンさんやヘアメイクさんがよく見てくださっていますが、姿勢については新郎新婦さまの癖もあるため、逐一気を付けて見ていないと見逃してしまうことがあります。

8.新郎さまの姿勢
紋付袴は恰幅よく、体格よく見せるように着せるのが基本ですが(そのためにたくさんの補正タオルやパッドをお腹周りに入れます)猫背になっていたり、首から上が前に出てしまっている新郎さま、案外多いのです。背筋を伸ばしぐっと胸を張り、肩幅を出すように堂々と立つ。これだけでも随分とカッコよく見えるんですよ。

9.新婦さまの姿勢
新婦さまのお着付は基本的に「裾すぼまり」に着せます。裾すぼまりとは足元に向かってすっとすぼまっていること。打掛では少しわかりにくいかもしれませんが、引振袖なんかはその形がはっきり見えますね。上から下までずんどうに着付けるよりも裾すぼまりになっている方が品があり、きれいなのです。帯も上にくる方(胸側)よりも、下にくる方、つまりお腹側の方がすぼまるように着付けをします。そのため、立つときの姿勢は背筋を伸ばし、下っ腹を背筋側に引くようにし、少しだけ前に重心をもってくると綺麗に見えるのです。(かかとに重心を置かず、土踏まずより少し前辺りに重心を置くイメージです)そして、帯や打掛の重さで背中側に重みがあるので、そのほうが安定感があり、立ちやすいです。

◆おすすめ書籍

ちなみに、着付け関連の本はほんとうにたくさんあるので、ぜひ1冊でも本屋さんで手に取っていただきたいのですが、私が結婚式場で着付けをしていた頃によく読んでいたはなよめ雑誌をご紹介します。会社がこちらを定期購読してくれていたので隙を見つけてはよく読んでいました。
目から「正しい」をたくさんインプットしておくことで違和感や異変に気づけます。私もまだまだなのでもっと勉強したいとおもいます。

◆まとめ

以前こちらの記事でもお伝えしたのですが、プランナーさん自身が着付けを絶対できないといけないわけではなく、また着物を触れないといけないわけではありません。ただ、知らない分野だから、プロにまかせっきりにするのではなく、知ろうとすることが大切だと考えています。それは「もっとこうすればよかった」を限りなくゼロに近づけるために必要なことだからです。写真撮影は何度もできるものではないからこそ、その一瞬一瞬を隅々まで神経を張り巡らせて整える。きっとこれは写真撮影だけに限らず、結婚式の仕事そのものがそういう仕事だとおもうのです。新郎新婦さまが写真を手にされたその瞬間、ご自宅で親御様と一緒にアルバムを眺められている瞬間、成長されたお子さまがその写真を目にされたとき、様々な場面を想像し、この目の前のお仕事と携わる。そう考えると「きれい」を知らずにはいられないと思いませんか?簡単なことからで良いので「きれい」を学ぶ時間を持ちましょう^^

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