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#08 モリッシーLeeds公演レポ


※サムネはアンコールで脱いだもりち

※モリッシーの登場まで無駄に長い

渡英Day3(06.03.2020)の夕方以降のわたしの記憶をここに絞り起こします。

昼間は相方とマンチェ探索してきゃっきゃしてたわけですが、夕方からは我が三大神の1人モリッシーを拝むためひとりでリーズへ行くことに。マンチェスターからリーズは電車で1時間。今まで英国わりと1人で歩いてきたけど今回の渡英でははじめてひとりぼっち。そして海外でのライブもはじめて。しぬしぬしぬしぬしぬ。あの時の常に切羽詰まってる気持ち永遠に忘れないわ。いや普通にぶらつくだけなら1人でいいのよ。ライブて。しかも拝むのは神様。初拝み。映画『イングランドイズマイン』の日本版Tシャツを着て、スミスナイトで買ったモリッシーのサコッシュを持っていく。あぇぇぇぇ

列車は満員だった。おそらく帰宅ラッシュ的な時間帯なのかな?満員だけども日本よりみち…っとしてなくてよかった。そうそうこれが普通なのよ でもこっから1時間立ちっぱだったらキツイな〜と思ってた矢先、15分くらいで席が空く。窓側に座る。リーズへ向かう街並みはいっぱい山が見えて緑が多くていい眺めだった。暫くして隣にすんごい美人が座った。性別はしっかり確認できなかったが、美人だったことは確か。

17:30頃リーズ駅に到着。改札出るまでの道のりが地味に遠かったきがする。会場のFirst Direct Arenaは駅から徒歩15分くらい。ほぼ真っ直ぐだったのでゆっくり歩いていった。コロナ顔、堂々と通りの真ん中を闊歩する。わはは、わたしは今からモリッシーを見るんだぞ(震え声) 道行くリーズの人々、なんか「学生の街」と聞いていただけあってカップル含め若い人が多かったかな。にしても寒かった。空がじわじわ暗くなってきた頃、会場に到着…

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ア° ーーーーーーーーーーーーーーーー

来ちゃった…………

いやもうこの日はわりと朝から正気じゃなかったけど。アタシ、ついにモリッシーを見るのね…!ここで…!

黄色いジャケット着たセキュリティスタッフがあちこちにいる。うろうろし続けても怪しまれるだけなのでクールな顔(?)を頑張って作りticketmasterのQRコードを見せてすんなり入場。荷物チェック。ちょっと中身が残ってたレモンのアクエリはやっぱりポイされてしまった。その次は空港の出国ゲート前でやるような金属か何かの探知機でさーっと全身を検査される。アジア人どうみてもわたしだけでめちゃくちゃアウェーだったけどみんな普通に接してくれる…ありがてえ…

んですんなり施設内に入れた。もっとめんどくさいことも想定してたのに。時刻は18:00過ぎ、そんなに人がいない。あれれぇ〜おかしいぞお?18:00openってなってたからみんな17:00とかには来て物販並んでるかなとか思ったのに…

ん?

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⬆️このticketmasterから届いたこれちゃんと見てなかった(クソアホ)んですけど………

20:00~ Filmて何。

20:40~ Morrisseyて、、、、、、23:00終了って、、、、、、、、、、、、、、????????????

あと2時間半以上待たないとモリッシーは出てこないってこと????????????は???????????

宇宙猫顔になった。はーーーーーーーー????おっっっっっっっっせ~~~~~~~~~~~~~!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

なんでこんなことするの?もりち60代なのにこんな遅い時間まで引っ張っていいの!?!?はやく寝ろよ!!!!!!18:00開場で19:00開演じゃねえのかよ!?!?!ぬやあねたやる98b4je😢😘🀄️🍟

そして僕のメンタルはここからボロボロになった。

孤独。

英語力がビチグソのウンカスなため周囲の人とスミストークが出来ない。朝8時から起きて元気に活動していたため眠気が既にやばい。スマホとポケットWiFiの充電だけがガンガン減る。日本時間は早朝とかだったかな。Twitter開いてもほぼみんな寝てる。暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇暇死ぬ。だれか。ニッポンジン。ぼくの相手をしてくれる人。ぼくを愛してくれる人。

ア°ーーーーーーーーーーーー

勇気を振り絞って物販には行った。欲しいグッズそこそこあったが厳選して「モリッシーのクソデカ枕カバー」と「どうぶつみんなおともだちTシャツ」を買う。クレカ決済は偉大。

さて。荷物は増えただけで、ぼくの孤独は変わらず続く。だれもぼくに話しかけてくれるわけでもないし。コロナ顔だから。…あ、だめだこの文章打っててまたあの時の孤独無限地獄を思い出してネガティブになりそっ

脳内でずっとモリッシーの歌声が響いていた。ああ、こんなに苦しいライブ待機時間があるなんて。まあでもアーティストがアーティストなだけに、様になってたかも。君はクラブに行って一人で立ち、家に帰ってそして死にたくなるんだ………………………………タスケテーーーーーーーーーーーーーーッ!!!!!!!!!!!!

.

もうすぐ20:00。さすがに自分の座席に移動した。あ~~~~~~周り白人しかいねえよ~~~しかも思った以上に若者がいる~~~学校帰りの学生か?放課後にモリッシーを拝めるなんて英国の学生さんはいいご身分でちゅね~~~~(マイナスの感情しか生まれなくなってしまった) 席の右隣は学生3人グループ。神様勘弁してくれ。おれは50代くらいの穏やかな夫婦に囲まれながらモリッシーを拝みたかったんだ……いやごめん君たち学生には何も罪はなアーーーーーーーなんかヒソヒソ話してる!!!!!!!!!!!!おい!!!!!!ぜったいおれのことだろ!!!!!!!!!!あーーーーーーー!!!もうしらん!!!!!!どう思われてもかまわん!!!!!おれはこれから!!!はじめて!!!!モリッシーを見るんだッッッッ!!!!!!!!!

上、めちゃ元気な文面ですが実際のその時のわたしが綴ったお気持ちはこちら⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎⤵︎

待ちに待ったライブのはずなのに、なんでこんな「だるい」「帰りたい」が勝ってしまっているんだろう。孤独と眠気で死にそうだ。まだモリッシーが出てくるまで40分もある。おじいちゃん20:40とかいうクソ遅い時間からライブなんてしてんじゃねえ

iPhoneのメモに残っていたこれを書いた時のわたしはもう、眠気がピークで死んでました。てかまじで死にそうでした。泣きたかったが心労も臨界突破してて泣く気力もなかった。この間、スクリーンには色んなアーティストのMVが流れていた。ラモーンズとかWhoとか流れて嬉しかったけどさ、、、この時間は、果たして必要なのでしょうか…………?????


でもね、やっぱりちょい高い席とっただけあって、眺めは抜群だったんです。

40分になった。

かれが出てきた。

双眼鏡無しでもなんとかお顔は見えた。

ああ、モリッシーがいる

わたしの大好きなモリッシーが、こんなすぐ近くに


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ずっと気の触れたように泣いてた。

わたしが愛する「悩めるマンチェスターの細長い根暗な青年」は、60歳になっていて体型も丸くなっていたけれど、そこにいたのは紛れもなくモリッシーで。

ああ、どうしよう、ちゃんとモリッシーの声だ。スミスを始めた時からの変わらない、ねっとりした声。わたしを何度も救ってくれた大好きな声

2曲目の「I wish you lonely」でもう先程までの孤独による虚無感は全て幸福に変換された。あなたがそう言うのなら。あなたがそう歌うのなら、わたしは孤独を喜びにできる。

I wish you lonely
If only for one day
So that you might see routine for me
Since the day I was born, born                                  (君よ孤独であれ たとえ一日限りであっても
そうすれば僕が生まれた、生を受けた日から続く
僕の日常が君にも分かるかもしれないから)

リーズに着いてからの独りの時間が、この歌を聴いて全て報われた気がした。


それに続いて3曲目、「The Boy With The Thorn In His Side(心に茨を持つ少年)」。いや、無理… 本当にこれはだめだって。60歳のモズが、あの時の20代の青年の姿に見えてきてしまって、もう感情がぐちゃぐちゃ。当然ながら一緒に楽しく合唱する余裕などない。

まじで最初の20分はずっと泣きっぱだったな…。でけー声で狂ったようにワンワン泣いてたので、右隣の学生達に"奇"の目を向けられていたとおもう

みんな思い思いにモズへの愛を叫ぶ。
モズは「もっとどんどんなんか言っていいよ」って煽ってたような
次の曲の説明?的なのしようとしてたら客がその曲名叫んで当ててしまってモズ苦笑  (たぶんThat Joke Isn't Funny Anymore だったかな?)
You know...I'm ambitious って言ってた?比較的わかりやすいMCだった。わたしが英語を理解できたならもっと面白かったんだろうな… 双眼鏡からバッチリ見たけど投げキッスもしていた。たまんねえかわいい…

1階スタンディング前列の人達は、何としてでもモリッシーに手を握ってもらうためずっと手を伸ばしてわらわらしてた。いいな。わたしにはまだ到底そんな資格は無い、今はそう思っている


ライブ後半、もうすぐ発売するニューアルバムの曲を散りばめながらのセトリ。

はい、正直に申し上げます。ぜんっっっっぜん分からない曲だらけだった。うんもう圧倒的勉強不足。ソロ入ってからのアルバムぶっちゃけベストくらいしか聴き込めてないの。やっぱりライブ半年前くらいから知ってたらもっとちゃんと予習できただろうに(クソ言い訳)どう考えても心の準備含め色々ダメだった。でも仕方ないよねえ!?ライブがあるって知ったの旅行2週間前とかの話だもん!!!!毎日遊びつつ旅行の荷造りとかもしながらモリッシーソロ期のクソ長いキャリアを2週間ぽっちで追えるわけないだろ!!!!!アーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!

そんなこんなで勉強不足の曲続きで眠気も限界突破し、後半ほとんどウトウトしてました。記憶ないから所々ガチ寝してたな。いやまじで疲れてたんだって。神のライブに来て寝るとか自分自身も許されないことしてんなって思ってますよ今でも。でもしょうがないじゃんこんな遅い時間からライブやるのがそもそもおかしいんだよ(責任転嫁オタク)

アンコールでの記憶も虚ろだ。Half a Personをやったみたいだが全然覚えてない。でも見て、ワイルドとモリッシー。めっちゃいい写真。

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ちゃんとワイルドの詩集ほしいな…

最後は噂に聞いていた通り、シャツを脱いでそれを客席に投げてました。またビリビリになったのかな。いいなあモズのシャツの切れ端わたしもほしいよ。ラストでEveryday is Like SundayかSuedeheadを期待していたんだがやってくれなかった。合唱して終わりたかった… 

そんなこんなで22:30ライブ終了。23:02のマンチェスター行きの電車で帰りたかったので余韻もお粗末にして足早に会場を出る。夜のリーズの街、酔っ払いの若者たちで溢れかえっていた。こわいので徒歩15分の道を一目散に走り抜ける。電車は堂々たる10分の遅延。ライブ帰りの人達で車内はパンパンだった。こうしてると、わたしほんとうにモリッシーを見たのかな、何してたんだろって、さっきまでの時間がほんとうに夢のように感じた(実際寝てたせいもある)そういやわたし散々泣き喚いてたわけだけど、顔大丈夫か????と思って手鏡で確認したが、目の下が少し黒くなってるくらいでアイラインはそこまで落ちてなかった。1day TATOOさんは偉大。

満員の車内、アジア人のガキひとりだけでめちゃ浮いてる。みんなでかい。声もでかい
ライブ終わりでわたしはしんでるのに電車乗ってからも元気なおじちゃんおばちゃんたちすげえや。酔っ払いもいっぱいいる。あ〜海外って感じ(語彙力カス)元気なのは素晴らしいけどちょっと静かにしてくれ…
死んだ顔でスミスを聴きながら列車に揺られる。また20分くらいして席が空いたので遠慮なく座った。窓側に座ってた隣のあんちゃんも、顔を伏せて寝ていた?ので静かで助かった。てことでわたしもうっすら眠りについた…

そっからまた20分くらい経ったか。駅に止まった訳でもないのに隣のあんちゃんがわたしの前を通って席から離れていった。なんだ?と思って目を開けると、なんとあんちゃんが座っていた席の床にはオレンジ色のゲロが!!!!!!!

おい!!!!!!ふざけんなよ!!!!!!通路挟んで隣の席に座っていたマダムと顔を見合わせて「うげーっ!」ってした。ゲロはわたしのテリトリーにはかかってなかったし不思議とぜんぜん臭いもしなかったから特に被害はなかったようなもんだけど、それでも嫌だったな。Man Victoria駅で先程のマダムたちが降りたので、そっちに移動した。ああ散々だった。

深夜0時過ぎ、Man Piccadilly駅に到着。ホテルまでの道のりをまたしても一目散に駆け抜ける。一通りはほぼ無かったが車は結構と思ってたので思ったより怖くはなかった。ホテルの部屋に戻ると、がんばって起きて待っててくれた相棒が思い切り抱き締めてくれた。長い間ハグをしてもらって心は泣いていた…(実際は涙を流せないほど疲れていた)

相棒には寝てもらい、わたしはシャワー浴びてからチキンラーメンをすすった。いやほんとにわたしさっきモリッシー見てきたのか??現実味がどんどん無くなっていく。明日は9:00起き。3:00過ぎて死んだように眠りにつきましたとさ


ここからは泣きながら感情に任せて書いてます。


モリッシーをみた。わたしという人間を形成する一部のとてつもなく大きな存在。わたしもいつかきっと、貴方のようになりたい。なる。世界も人生も残酷なものだけれど、貴方が存在しているならそれだけでこの世界は正しいんだ。わたしは一生半人前(Half a Person)のどうしようもない奴だけれど、貴方の歌にこれからも幾度となく肯定され、人生を乗り越えていきたい。

モリッシー、貴方という人間を好きになれたことを心から誇る。だから、どうか長生きしてください。ずっとずっと気難しいめんどくさいおじさんでいていい。これからも元気でいてください。まだこれからも、わたしは貴方の人生を見ていたいから、ちゃんと日本にもきてライブしてね。学生最後の渡英で、貴方をこの目で見ることができてほんとうによかった。

いつか最前列で、貴方に手を握ってもらう日を夢見て。

I WILL LOVE YOU FOREVER, Moz!

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