京子と友ちゃん

友人の友ちゃん(仮名)と、お互いのことについて書き合いました。前半がわたしK子、後半が友ちゃんの書いたやつです。

友人に、友ちゃん(仮名)という子がいる。友ちゃんはセンスがきらりと光るバチイケギャル21歳。誕生日が5日違いなので、死ぬのもほぼ同時期だろうと予測している。いつか2LDKの部屋を2人で借りて、リビングに生ハムの原木を置いて、月に一回原木を崇める祭りをしようとも計画している。原木祭で、友ちゃんは多分太鼓を叩いて踊ってくれると思う。わたしは照明を担当する。IKEAでそれっぽい間接照明を買う。

わたし達は、床でチキン南蛮を作ったことがある。机もキッチンもあるのに何故か床にまな板を敷いて下拵えし、床にホットプレートを置いて揚げ焼きして、床にお皿を直置きしてタルタルソースを作った。あの時、どうしてお互い途中で止めなかったんだろうね。床でチキン南蛮は、わたし達を象徴するエピソードだと思うから今後も語り継ぐでしょう。

それから、友ちゃんとは3回くらい海外旅行をしたことがある(ズッ友〜!)。だけど、ほぼ別行動だった。なぜならウチらは”それぞれやりたいことやろうゼ、だって人生は一度きり#YOLO”ギャルだから。あと、多分、お互いのことを”あいつはちょっとやそっとじゃ死なへんから大丈夫”と思ってるから。あ、2人で2回関空泊して、2回ともずっと空港内を徘徊してたのは、今思えば「いや、寝ろよ」って感じやけどな。関空を徘徊しまくって、早朝、最終的にたどり着くのはバーガーキング。そして、わたしはコーラを飲み、友ちゃんはガッツリしたバーガーを食べる。

友ちゃんとはかれこれ7年目の付き合い。そりゃまあちょっとは険悪なムードになったこともあったようななかったようなって感じで、なんなら性格は真反対やけど、根っこにあるバイブスが似てるから結局超仲良い。今日も1時間くらい2人で散歩した。友ちゃんの良いところは、わたしのやりたいことやっていることをポジティブに応援してくれるところ。時々参加もしてくれるところ。ゆくゆくは友ちゃんに看取られたい。ウチらは死ぬまで一生Forever強いギャルズ。床でチキン南蛮以上のヤバいことしような。YES!

【付録】今、K子が友ちゃんと行きたいとこリスト
・ウズベキスタン
・本屋○○(めっちゃ地元)
・○○○(友ちゃんのバイト先の隣にあるレストラン)


ーーーーーーーーーーーーーーーー

京子(仮名)ちゃんはちょっとだけ変わってる。サイゼリヤのオリーブオイルを指して「家から持ってきた」とすまし顔で言ったりする。初めて遊ぶときにロリータっぽい服で登場して、田舎の道をチャリで爆走したりする。電話中に会話が途切れればラジオパーソナリティーになってくれるし、旅行の計画を立てるときはツアープランナーに変身するし、夜のグループラインではちいかわになったりする。

京子ちゃんは私の飲めない赤ワインをジュースみたいに飲む。そして、私の苦手な野菜をすき好んで食べる。私の知らない音楽が常識の世界で生きているし、だからカラオケでヘドバンしたりする。頭を振りたくって疲れた京子ちゃんは壁にもたれかかって休憩してるけど、表情だけはクールだから意外とみんな気づかない。回復した京子ちゃんが歌う、聞いたことはあるけどあんまり知らない洋楽が私は好きだと思う。でも二番に入ると「飽きた」と言って消す場合もある。

ちょっと変わってる京子ちゃんの提案はいつも面白い。面白いうえに、人の言うことをあんまり否定しないのですごく楽。(呆れてるだけかもだけど、言わないとこにやさしさを感じるからやっぱパーフェクトガールだと思う)

台湾に二週間くらい住もうとか、太宰治を感じに青森に行こうとか、沖縄でハンモックに揺られようとか、旅行好きかつ日本を愛してる京子ちゃんは年々行くのに時間がかかるところをプレゼンしてくるので、二年くらい経ったら小笠原諸島にいるのかもしれない。四日に一便の船に24時間も揺られて小笠原諸島に上陸する京子ちゃん、60%の確率でゲロ吐いてる。そんで、「なんか急に元気なった!」とか言ってお気に入りの曲を口ずさんだりしてる。

社会人になった京子ちゃんはもっと面白くなると思う。ていうかたぶん死ぬまで面白い。京子ちゃんの葬式では、突然聞こえてくるダンシングクイーンにあわせて棺桶がパッカーンと開いて、いつものクール面で京子ちゃんが歌って踊りだす。そしてやっぱり二番は歌わない。



いつもありがとうございます。いただいたサポートは、本とケーキに使わせていただきます。