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まず始めに、
鳥山明先生のご冥福をお祈りいたします。

巨星、堕つとはこの事でしょうか?
ぽっかり空いた胸の穴、埋まるのはまだ先になりそうです。
思えば僕の生きてきた道を振り返ってみれば、必ず漫画がありました。
親からは「活字に触れろ、小説を読め」とよく怒られたもんです。

鳥山先生の漫画、初めて読んだのもちろん、ドラゴンボール。
子供の頃は、とにかく面白いって事しかわからなくてアニメもマンガも楽しく見て読んだ。
それと合わせて読んだのがDr.スランプ。バトルじゃなくてギャグ漫画。これも同じくアニメも漫画も楽しく見て読んだ。
色んなキャラが好きだった。
悟空にアラレちゃん、めっちゃカッコいいトランクスにめっちゃ可愛い木緑あかね。
そしてちょくちょく出てくる、自分を「ワシ」と呼ぶ、ガスマスクロボットみたいな鳥山先生が大好きだったのだ。

漫画と同じくゲームもある人生だ。RPGは特に好き。
ドラクエは3.5.6が大好き。
5なんて結婚まで出来る。
そう、結婚までできるのだ。
人生で初めて出来た嫁は、二つ上のお姉さん、ビアンカだった。友達はフローラが嫁だった。
そして三つしかないぼうけんのしょは結婚前夜から一生進まないデータとなり、貴重な一つが埋まってしまうのだ。

クラスの誰もが、目の描き方を真似して描いた。
カメハメハは大王じゃない。手から出るビームだ。
かめはめ波だ。
髪を金髪に染めたらスーパーサイヤ人を連想したし
漫画でゴテンクスが出てくれば次の日にはクラスの背が近い奴とフュージョンしたし、太ってて怖い先生がいればあだ名は魔人ブウだった。

あの瞬間、僕らの世界は、鳥山先生で出来ていたのだ。
それくらい、鳥山先生も作品も愛されていたのだ。

たぶん世界で、たぶん歴史上で、最も多くの人間をワクワクさせた人だと、心の底からそう思う。

だからこんなにぽっかりと、穴が空いてしまうのだ。
僕らの少年期を彩った、今は帰れぬあの憧憬をくれた人なのだ。
鳥山明という一個人が僕らに、僕に与えてくれたのは、漫画と、アニメと、ゲームと共に生きてきた僕の「楽しい」の「全て」なのだ。
思い出と呼ぶには、「楽しかった」と言うには、まだまだ卒業できそうにない。

改めまして、
ご冥福をお祈りします。

僕の人生にたくさんの楽しいをくれて、
ありがとうございました。鳥山明先生。

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