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【FF10】年下男子のRPG初体験を介護した話

あおいちゅん

初体験ってそういうエッチな話ではないので、
ちょっとでも期待したひとはそっとブラウザを閉じてください。
ネタバレは極力避けますが、ゲーム画面が少し出てくるので、嫌な方は避けたほうが無難かもしれません。

＊＊＊

ことの発端は2ヶ月ぐらい前、もっと前だったかもしれない。
友人のてんび～（＠_tenbi）くんが言ったことから始まりました。

「ファイナルファンタジーやったことない」

耳を疑った。まじかよ。

20余年の人生、FFやらなかったら何やってきたの！？？！！

まぁ彼は中学生ブロガーとして名を馳せていたので、わたしが勉学をよそにゲームや本や音楽に費やしてきた時間はブログに充てられて来たんだろう。

「とりあえず10をやれ」

周りのアラサーおじさん＆おばさん達は口を揃えたわけです。
順当に行けば10だよね。わたしも右に同じ。

ちょうど7リメイクも発売するタイミングだったので、7無印か7リメイクか…という議論にもなりましたが、持っているハードと彼に刺さりそうなストーリーを考えて、10を推すことにしました。

＊＊＊

「ゲームオーバーになった」
「雑魚敵でゲームオーバーになった、もう嫌」

やり始めたという報告を受けてからほどなくして。
結構序盤だったと思う。てんび～くんのTweetかなんかで悲鳴が聞こえてきた。
序盤ってゲームオーバーになるっけ？ほぼ一本道で適当にやってけばレベリング必要無いよな？

と思い、zoomで画面共有してもらって、プレイングを見ることに。

絶望した。

端的に言って、ド下手くそだった。
下手くそっていうか、ゲームシステムを理解していなかった。

アイスプリンに向かってワッカが攻撃してる。
炎属性の鳥に向かってサンダー打ってる。
甲羅系のデカブツに向かってティーダが攻撃してる。
（わからない人はわからないと思うけど、とにかくトンチンカンなことをしていたことは伝わってほしい）

ちょっと待てちょっと待てちょっと待て。

まって。

一回待って。待て。落ち着こ？

わたし「ねえ てんび～くんさ…チュートリアル見た？読んだ？」

てんび～「大事そうじゃなかったから飛ばした」

？？？？

？？

？？？？？？

なんで初めてのゲームなのにチュートリアルきちんと読まんの？

ちょっと意味がわからないので、とりあえずスフィア盤を見せてもらうことに。

驚愕した。

わたし「え？これ初期から進めてなくない？もうビサイドにいるわけだけども」
（序盤が終わってこれから旅だぞ～ぐらいのところ）

てんび～「よくわからないから触ってない」

？？？？？？？？？？？

わたし「いいから、とりあえず言う通りにやろっか」

介護プレイの始まりである。

画像1

件のスフィア盤の例。FF10ではレベルと言う概念がなく、
経験値を貯めると貰えるAPによって
スフィア盤を動かしステータスを上げてゆきます

なので、触ろうとしなければ
永遠にレベルは上がっていかず
ステータスも変わりません

スフィア盤触らずに進めるって、
玄人向け縛り以外の何物でもないわけです

ちなみに声かけたときの惨状↓初期から動いてない

＊＊＊

わたし「右上にあるのがターンの順番ね」
てんび～「これ順番なのか」
わたし「なんだと思ってたの逆に」
わたし「『見破る』持ってるひといないの」
てんび～「みやぶる…」

嫌な予感…。

わたし「装備見せて！！！あっ ！！なんで初期から動かしてないの！？そりゃ負けるよ！ゲームオーバーになるよ！！！！！」
てんび～「わかんなかったから…」
わたし「とりあえず触ってみればいいのに！！！！ええ！！？！？？」
わたし「左上に出てくるのがHPね、で、属性が書いてあるでしょ」
てんび～「これ属性なのか」
わたし「(なんだと思ってたんだ)…×1.5って書いてあるのに則した魔法を当てればいいわけよ、『こうかは ばつぐんだ！』になるわけ」
てんび～「はえ～」
わたし「…？あ、ちがうまって水の反対は雷！！！！！まって！ポケモンじゃないから！！！！」

画像2

例の戦闘画面

結果から言うと、チュートリアル読まずに進めて、勝手にゲームオーバーになり、勝手にやる気を無くし、「はー、クソ！」とか言っていたことが判明しました。

友人の言葉を借りれば、「説明書を読まずに分からないって言って、カスタマーセンターに電話するようなもの」です。ほんとそれな。

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一通りの戦い方を教えたあとも、なんだかんだ彼のプレイは不安定で見ていてハラハラしました。
言葉じゃ説明しづらいんだけど、なんか優先順位が変。

非アクティブターンの戦闘において、敵のターンと味方のターンを逆算して、ゲームオーバーをなんとか回避しながら戦っていくじゃないですか。ふつうは。

彼はなぜか回復よりも攻撃を優先する。
このままだと全滅だよね？みたいな局面でも。

「なんとかなるっしょ」

といいながらゲームオーバーになりコンティニューするのを10数回見ています。

全然なんとかなってねえよ！！！！！！
コンティニューするなら戦い方変えろよ！！！！！！！
さっきと一緒だよそれじゃあ！！！！！！

あと召喚獣を捨て駒みたいに扱うな！！！！
ターン稼ぎのための子達じゃないんだぞ！！！！！！！

と内心思いながら見てました（多分声に出てた）。
割と毎回同じ過ちを繰り返していたので。

あんまり指示厨に囲まれても楽しくないとおもったので、
「いや、そこは回復しといたほうがいいんじゃないかな～」
「ルールー起こしてあげよっか…」
とオブラートにオブラートを重ねてオブラートになりながら伝えました。
わたしがオブラートだ。

ちなみに、最序盤に右上の表示がターンを表していると伝えました。
が、相も変わらず変な優先順位で行動するため、中盤にもう一回言ったら「そうなんだ」という相槌をされ、耳を疑いました。

画像3

何度も出すけど右側のキャラ立ち絵みたいなやつね
これであと何回行動したら敵から攻撃が来るかわかります

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あと余談ですが、始めた当初にオープニング画面で「ザナルカンドにて」が流れるところ、彼が「Nice boat.流れとるわ」と発言した際に、「たくさんの人が大切にしてる曲にそんなふうに言うな！ばかちん！」とわたしがブチギレたのも今や、いい思い出。

あまり怒らないんですが、普段。
彼に悪気が無いこともわかっていたんですが。

言葉荒げてごめんね。

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それから。

中盤に差し掛かって何故かアビリティを取りこぼしていたことが発覚。

ルールーの「集中」。
MP消費無しで魔法防御を強化させられるというお得アビリティなんですが、これをなぜか、取りこぼしていました。
中盤〜終盤のボス戦が、わりと魔法攻撃多めな敵が多いので、あるとかなり楽に進められます。

それを！！！！なぜか！！！とってない！！！

取ってないぶん、みんなの防御高めてあげようねという結論になりましたが、順当にやっていけば取りこぼす要素ではないためとてもビックリしました。
なにがあったんだ。どういうことなの。
挙げ句自分のことを「完璧主義だから」とか言い出すので、耳を疑いました。

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ちなみに、ラスボス初戦が全然歯が立たずレベリングするよう周りが助言したんですね。だいぶ頑張ったようで、何故か数日後キマリが「集中」を覚ていました。
スフィア版のルールーのルートを逆走させた模様。

いや、お前が覚えるんかーい。
ただ、習得以後キマリが集中を使っているのみたことないです。

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あと取りこぼしっていうので言うと、宝箱の見落としが激しかったです。
しかも一方通行で取り返し付かない要素のところでばっかり見落とす。

わたし「あ、そこ宝箱あるｙ」
てんび～「あっ」
わたし「あっ」
てんび～「もっと早く言ってよ！！！！」
わたし「もっとちゃんと見なよ！！！！！！！！！！！」

という問答を何回したことか。
セーブポイントとかでもよくありましたね。
なんか、こう、いろんなところに注意が行っちゃうタイプなんだなって思いました。悪く言えば散漫。
そのくせ自分のことを「完璧主義」とか言い出すので、耳を疑いました。

＊＊＊

勢いと勢いと勢いとノリと、みんなの介護でなんとか進めた最終盤、感動のシーンとみんなが涙した場面をムービーで見ました。

そのさなか、更新されるTwitterのタイムライン。

わたし「おいこらTwitter更新してんじゃあないよ、ムービーを見ろ」
てんび～「すみません」
わたし「スクショはいいからムービーをみろ！ただでさえ音声小さくしてるならちゃんとセリフを読め！！！」
てんび～「すみません」

そんなやり取りを行いながらなんとか、最後の地へ。

何度も言うがムービーの途中でTwitter更新するんじゃあない。集中しろ。
そんなだから「集中」取りこぼすんだぞ。

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まわりから介護FFとか言われてましたが、途中からは属性や優先順位も理解して、だいぶスムーズな戦闘ばかりで安心しました。
オーディエンスからは「つまんない」とか言われてましたけれども。たしかにつまんなかった。

とはいえ、なんか知らんが無駄なメンバー入れ替え、回復よりもゴリ押しされる攻撃姿勢…なにより、捨て駒としてぞんざいに扱われる召喚獣達は最後まで相変わらずでした。

…………ヴァルファーレ先輩が生きたまま戻されたこと一回でもあった？無いよね？

もうここまでくるとそういう個性なんだなって、思うことにしました。

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リュックの調合だったり、武器の改造だったり、召喚獣の育成だったり、FF10にはやりこみ要素がたくさんあるんですが、ほとんど触ってるのみたことないです。せめて触ろうとしてくれ。

最初期のころ、「わかんないことあったら、ネタバレなしで教えてくれる経験者がたくさんいるんだから、ちゃんと頼って」って言ったんですけど、あまり機能しなかったです、アラサー経験者達。見守ってました。

オーバードライブタイプの切り替え方についても、チュートリアルが丁寧にあったはずなんですが、中盤ツッコミ入れるまで手つかずでした。なんで？

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FF10において、キマリが不遇なのは前からわかっていたことなんですが、てんび～操作だと尚更際立ちました。不遇すぎる。
ステータス云々どころの騒ぎじゃないんですよ。
ラストボスの手前ぐらいでライブラ使うためだけに駆り出されて引っ込められたりしたりしてたんですよ。さすがに同情した。

追記：という話を、ラスボス直前にした結果、キマリのレベリングをゴリゴリにしたようでめっちゃ強くしてました。少し笑ってしまった。

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あと、彼自身アクション要素がとにかく苦手なんだなっていうのはよく分かりました。彼が太鼓の達人をかなり極めているのは知っていましたが、それとは使う神経が全然違うんだなってことも。
作中、オーバードライブっていう必殺技？奥義？みたいなのを各キャラクター使えるんですけど、そのコマンド入力が

まあ 下手くそで。

スロットの目押し成功しているの見たこと無いし、スティック回すのも7回が最大だった気がするし。目も当てられない。
アーロンのコマンド入力が終盤でやっと成功しているのを見てzoomが盛り上がるぐらいのテンションでした。「おおー！おめでとー！！」って。別にそんなに難しくは無いんですよ。落ち着いてやればできるレベル。
それが最後の最後まで苦手そうにしてるのが見てて面白かったです。
いつか得意になれるといいよね。

追記：実はこのnote、公開前に介護FFを見守った友人たちおよびてんび～くんに共有したんですね。その直後のプレイ時に、オーバードライブの調子が良さそうだったため「今日めっちゃ調子いいじゃん」って言ったら、てんび～くんに「前からだけど？？」とちょっとキレられました。ごめんて。でも嘘じゃないじゃん。

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最後に。
友人であるてんび～くんが初めてのRPG、それも名作であるFF10をやるにあたって、全然ダメダメな状況から少しずつ成長していく様を近くで見守ることが出来て感慨深かったです。勧めてよかった。

当初、（オブラートに包まれた）怒号や（オブラートに包まれた）罵声を浴びせながら進めていましたが、次第に彼がプレイに慣れストーリーを楽しむ余裕が出てきたのがわかり、こちらも嬉しかったです。
いまや戦闘が終わるごとにスフィア盤を開いているのを見ると、目頭が熱くなります。板についてきたなあ…。
アーロンの「征伐」コマンド入力がうまくいっているところなんかをみると、もう、泣いちゃいます。

てんび～くんからは別途FF10をプレイした感想が、そのうちブログ記事として上がってくるんじゃないでしょうか。
1ヶ月半弱、コツコツ進めてきた（うち1回リセットした）初の長編RPGがどうだったか、彼の感想を楽しみに待ちたいですね。

果たして、ばはむーやヴァルファーレ先輩、一番先に犠牲になりがちなイクシオンさん、そのほか召喚獣達への謝罪や慮る言葉はあるのでしょうか！！！
乞うご期待！！！

2020年6月17日追記
アンサー記事来ました。
ちゃんと謝ってた。えらい。
謝り方は雑だったけど。↓

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おまけ（ちょっとネタバレ注意）

Twitterでのやりとり。

わたしが理解すること自体諦めた伝説のキーワード「アーロン亜種」。

正しくは「シーモア 異形態」でした。

敵の名前を味方の名前と間違えるって、彼氏に向かって元彼の名前呼ぶみたいなもんだろ！！！！

しかも1番こき使ってたアーロン大先生の名前と間違うなんて言語道断だぞ！！！！！！

おわり。

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