ケアレスミス、凡ミス
ケアレスミスとは「軽率なまちがい」を意味する言葉です。”careless”は「不注意な、軽率な」という意味で、”miss”は「失敗する、取り損なう、見落とす」などの意味があります。
誰も冒したくはないミスですが、ケアレスミスはなぜ起こるのでしょう?
そもそもそれが分かっていないと、一向に減りません。どんなに注意していても、です。
ケアレスミスの原因
ケアレスミスの原因は、大別して
・慣れからくる思い込み
・不注意
・具体的な目標や進め方が存在しない
から起こります。体調が悪い場合などにも起こりえますが、とりあえずそれは置いておきましょう。言われてみれば「たしかにそうだ」と思う程度ですが、人間はどんなに注意していても、具体的に「どう注意するのか?」が定義できないと問題を再発させます。
そして、この原因は本質をたどると、1つの要因に行きつきます。
それは
自分を過信している
と言う点です。過信…つまり、自分と言う存在を絶対的に「信用」しているということです。なんでもそうですが、自信がまだないくらい未熟な間は、極力自分自身を疑うことから始めましょう。
ケアレスミスを防ぐポイント
どんな時でも、
本当に合っているか?
と、確認する習慣をつけることです。どんなに自信があると思っても、それは思い込みかも知れません。慣れに任せて注意力が散漫になれば失敗の温床となることもあるでしょう。過去の自分自身を思い返してみてください。私なら、それだけでご飯3杯はイケるくらいオカズに事欠きません。
人間なんて、そんなに完璧ではいられません。
そもそも不完全な存在の人間が作るものです。自分自身でなくても、人間が作るものは「間違っているかもしれない」から始めた方がいいのです。これを"性悪説"と言います。中国の思想家 荀子 が説いた
「人の性は悪なり、その善なるものは偽(ぎ)なり」
から来ている言葉ですね。ここでいう悪は「弱い」という意味で、犯罪を犯すような悪意の話ではありません。
人と言うものはとても弱い存在である。
人が善なのではなく、人の為す行いが善になるのである。
と言った意味合いでしょうか。ですから、「人」そのものを信用しても意味がありません。人は完璧にはなれず、必ず失敗を犯します。そうならないようにするのは、「失敗をしないための行い」をすることでしか解決できません。テストや検証、あるいは第三者にみてもらう(レビュー)などを通し、「事実」が自分自身の思い込みでなかったことを証明できて、初めて信じることができるのです。
それでもケアレスミスが減らない場合
一旦、進め方を整理して、紙に書いてみてください。「フロー」が描けるのであればその方がより分かりやすくなります。私は適当にアクティビティ図を活用することがあるのですが、もしわかるならそちらの方が今後改善しやすくなるかもしれません。
たとえば、新入社員に「電話応対」を教える際、主な業務
先輩や上司への取り次ぎ
をする手順はどうなっているでしょう。みなさんは、今すぐ頭の中にある知識をそのまま言葉に(言語化)できますか?
整理しないと、手順をすっ飛ばしたりするかもしれませんよね。頭の中の記憶だけに頼っていると、いざという時に抜け落ちてて、とんでもないミスをしてしまうかもしれません。人間の脳なんてそんなものです。
ですが…
たとえば、こんな感じで整理してしまえばどうでしょう?(あくまで一例ですが)整理してアウトプットしてしまえば、次からは記憶に頼らず、注意力に頼らず、ケアレスミスを起こしにくくして、一つひとつの手順に従って進めることも可能になります。
これは、私が「人間の記憶」なんてものを一切信用していない"性悪説"に則っているからこその対策法です。属人的なスキルや注意力に依存しないからこその対策法です。
他にもいろいろな対策法はあると思いますが、少なくともツールや機械に頼らない「人」の行う業務を続けるというのであれば、これも解の1つになり得ると思います。
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