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頭に「見取り図」を描いて行動している

頭の回転が速く、テキパキと仕事をこなし、人の何倍も成果をあげるという人がいます。彼らの特長は、行動量が多いのに、むやみやたらと行動しているようには見えないところです。初めて取り組む仕事であっても、必ずポイントをおさえて行動しています。

どうしてそんなことができるのかと考えたことはありませんか?

実はできる人は、常に頭の中にいわば「見取り図」を描いているのです。あらかじめ起こるであろうシチュエーションを想定し、起きた時にどうするかを決めている…と言えばわかるでしょうか。

「見取り図」は、実際に絵や地図にまとめている人もいますし、頭の中で想像している人や箇条書きや文章にしている人もいます。その形式はさまざまですが、まさに「見取り図」と呼ぶにふさわしいものを持ちながら仕事をしているのです。

仕事の見取り図とは、すなわち

 計画(スケジュール、ToDo)

です。優秀な人であれば、アローダイヤグラムとして図を構築していることでしょう。その方が、各仕事の関連性が視覚化できて、より整理がしやすいからです。

図23

「見取り図」には多くの場合、

 「現在地(現状)」(今どうなってて)
 「目的地(ゴール)」(どういう結果にしたくって)
 「行程(進め方・手段)」(それはどうやって実現するのか)

の3つが何らかの形で含まれています。「見取り図」の余白には、別の道を行くための情報も書き込まれています。当初通るべき道がふさがっていた場合、どの道を通ることができるかについても検討できる余地があります。また目的地のその先についても考えられるように、その先に土地が広がっている、そんな「見取り図」です。

よく

 「ゴールを決めることが大切だ」

と言われますが、もちろん大切なことではあるのですがゴールを決めただけではどう進めばいいかわかりません。ゴールへの道筋も描かれた「見取り図」こそが大事なのです。

つまり、それこそがプロジェクトマネジメントあるいはセルフマネジメントができると言うことなのです。

なんらかの「〇〇したい!」という目標を持っている人は多いと思います。
ですが、実際にその実現のために高いモチベーションを維持して徹底できている人はどれくらいいるでしょう。

目の前の具体的行動に取り組むばかりで、先々のスケジュールが立っていないためにやる気が持続しない…という人も多いのではないでしょうか。その理由は、

ゴールまでの具体的プロセスが見えていない

からに他なりません。「コツコツとやっていれば、いつかは実現する」なんてセリフがありますが、それは無謀・無策でとにかくやればいいというものではありません。明確な「見取り図」に沿っていなければ、意味が無いのです。

定期的に振り返ってみてください。

仕事なら、週単位や月単位で行っているはずです。

ノートでもホワイトボードでもかまいません。真ん中に横一文字の直線を引いてみてください。そこに時間軸に定めます。

 中心が「現在」
 前方の端が「未来」
 後方の端を「過去」

と定めます。過去から「現在」まで一直線上を歩きながら、それまでの期間を思い返してもらった上で聞きます。

「この期間はどんな期間でしたか?」

よかったこと、反省すべきこと、次に活かしたいことなど、色々思いついたことを答えてもらいます。

次にこれから先の「心躍る未来像」を思い描くために、「現在」から「未来」に向かってちょうど次に振り返るタイミングだと思えるところまで描いてもらい、

 「どんなことが起こるか、あるいは起こしたいか、
  眼を閉じ、思い浮かぶことを話してください」

と促します。
理想のイメージで構いません。夢や憧れを抱いたものでもいいでしょう。

 「〇〇ができています」

 「それができていたらどんな気分ですか?」
 「達成感があります!」

 「もっとリアルに。
  そうなった時の自分のリアクションをイメージしてみてください」

おそらくですが、リアルにイメージできればできるほど答えた本人はわくわくしているはずです。人によってはニヤけているかもしれません。そしたら、その理想的なゴールに至るプロセスも大小問わず書き出して、スケジュール化していくだけです。

できるだけ細かく、できるだけ想定外の事態もイメージして。

これで、"現在"というスタートからゴールとゴールまでのプロセス、さらにはその他の可能性も含めて全体を俯瞰する「見取り図」ができあがりです。

こうして具体化すること、書き出して見える化(可視化)することで、グッとやる気やモチベーションのコントロールが容易になります。さらにはゴールにたどり着く「見取り図」を持つことで確実に早く目的地に着くことができます。しかも予想を超えて早く着くことだってあるのです。

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