アラフォー上海留学日記【26日目】

3/23 土

せっかくの休日、遅くまで寝ていたいが、10:30にいっちゃんの妻である姚さんがいる日中語学学校を見学させてもらう約束がある。シェア自転車で学校がある古北へ。青い自転車(哈啰)が見つからず、緑の自転車(滴滴青桔)に乗る。アプリをダウンロードしてないけど、こういう場合、WeChatのミニプログラムで検索すればすぐ使えるというのがだんだんわかってきた。

車通りの多い大きな道を自転車で走るのは少し緊張する。気温も高く、汗をかきながら目的地近くに到着。が、自転車のロックのしかたがわからない。哈啰のときは手動で閉めるロックがあったんだけど、今回はどこにも見当たらず。
どうしようと焦り、ちょっと遠くにいた警備員のおじさんに教えてもらおうと自転車を押して駆け寄ると、ここは自転車入れないよ! ダメダメ!と追い返されそうになる。わかったわかった、あっちに停めます、でもロックできない、と伝えたら、おじさんはスマホを使えとだけ言い、ほかの人を注意しに去ってしまった。

WeChatのミニプログラムを開いて自転車のQRコードを読み込んでみたところ、还车というボタンを発見。これだ。しかし、还车をタップしても、ここらへんは駐輪禁止ですよ、という表示が出てロックをかけることができない。約束の時間が迫るなか、自転車をあちこちに移動し、ようやくロックをかけることができた。

姚さんと会い、ぜんぜん会話力があがらないことについて相談。相談中、私の文法ミスや発音ミスをひとつひとつていねいに教えてくれて、正しい表現に直してくれる。もはや相談ではなくレッスンを受けているような感じだ。そしてめっちゃわかりやすい。苦手な3声+2声のコツが一発で理解できた。姚さんにマンツーマンで教えてほしい。
忙しいなか、1時間半も割いてあれこれ教えてもらったうえに、わからないことがあったらいつでも連絡してね、とWeChatアカウントを教えてくれた。いやいや、プロにタダでは聞けないよ。来週、先輩といっしょにお家に遊びに行く予定なので、紹興酒を買って持っていきますと伝えて別れる。

ウォルマートで激安ビール等を買いたいので、桂林路に向かう。上青线というはじめて乗るバス。乗車口に料金支払いパネルがなく、ハテと思いつつ中に進むと車掌さんがいて、どこまで行くのかと声をかけられた。降りる場所を伝え、QRコードを読み取ってもらう。この路線、目的地を決めずにテキトーに乗る散歩には向いてないな。覚えておこう。

桂林路と田林路が交差するあたりはちょうどいいサイズの飲食店が並んでいて、どの店も入りやすい。でかい店苦手。原付のレバーみたいなところにタバコの空き箱をひっかけていたのがオシャレだったので写真を撮る。

ぐるっと回ってみて、サイゼリヤに決めた。ドラゴンフルーツや寒天などがのったサラダとカルボナーラ、ドリンクバーで38元。めちゃくちゃ安い。中華食べるより安い。麺はやわらかめだけど、久しぶりに温泉卵を食べられてうれしい。ドリンクバーには穀物スープ?みたいなのもあった。

サイゼリヤの隣のluckin coffeeで、私がよくWeChatで使っているステッカーのキャラを発見し、お前…お前じゃないか!とうれしくなった。ガールフレンドいたんだね。これに限らず、元ネタを知らずに日常使いしているものって、じつはけっこうあるはず。

ウォルマートでビール、麺、鶏ガラスープのもと、お酢、鳥の惣菜などを買う。腊肉のコーナーがダイナミックでとてもよい。ほしいけど、包丁もまた板もないから断念。食品フロアに量り売りの漬物類があったので、店員さんに買い方を教えてもらう。ビニールに入れて、はかりにのせて、品名を選んで、出てきたバーコードシールをビニールに貼る。ドイツとかのスーパーみたいだ。

チンゲン菜を買うつもりだったが、このあいだ来たときにはなかった春野菜のコーナーがあるではないか。前にせっかちおじさんの店で食べた草头もある。アイスプラントも昆明の謎野菜も気になる。ぜんぶ買いたいところだが、いちばん使い勝手のよさそうな鸡毛菜にした。

宿舎に戻り、郵便局のサイトで、EMSで日本から送ってもらう荷物用の送り状を作成。住所が英文だと配達の人がめんどくさがって送り返してしまう場合があると聞いていたので、中文で入力できてほっとする。
送り状のPDFデータをセブンイレブンで出力できるようネットプリント予約をし、母親に予約番号を伝えて任務終了。遠隔でここまでできるなんて、いい時代だ。
窓を開けて作業をしていたら蚊が入ってきた。まだ3月ぞ。この先が思いやられる。

そうこうしているうちに、無常くんとセキガミタケシさんのトークイベントが始まった。民俗学者として中国の民間信仰などを収集している無常くんの、逆立ち長五郎という神様を探す旅路がエキサイティングすぎた。「绿皮车は移動する農村空間」というひとことで、乗りたい気持ちがさらに加速する。
私も無常くんみたいに中国の鎮とかに行ってみたい。バスの停留所が高速道路の料金所だったり、帰りにそこからバスに乗るためには運転手さんに電話をかけなきゃいけなかったり、あらゆることが人を介さないとできなかったりなので、語学力は必須。がんばろう。まあ、実際行ってみたら方言でぜんぜんわからないってことになりそうだけど。

道教の儀式や農村の家の壁に飾られている年画などがたっぷり紹介されたイベントを満喫しつつ、今日買ってきた鶏肉と鸡毛菜をのせた麺を食べる。油がないので目玉焼きは失敗。とうとう買うか、油。

シンさんと、毎日1分程度の音声か相応の文章を送って修正し合う約束をしていたので、それを送る。シンさんからの音声で違和感があったのは、「卒業論文」が「卒業」と「論文」、それぞれ単独で使う際の発音になっていたことのみ。日本語の場合、四字以上の漢字がつらなると、途中の発音が平坦な高音になるのがおもしろい。甘泉園公園前とか、墾田永年私財法とか。

さて、明日は初のプチ遠出だ。宁波までの高铁のチケットはとった。虹桥火车站から10:39発。ここから虹桥火车站までは30〜45分だから、9:40には出なくては。今日も明日も、早起きばかりの週末になってしまった。

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