アラフォー上海留学日記【46日目】

4/12 金

起床後、頭がクリアになるまでにちょうど1時間半かかることがここ数週間の経験でわかっていたので、試験のためにいつもより早く起きた。光を浴びて目を覚まそうと思ったが、じゃんじゃん雨が降っていて薄暗い朝。なんなんだよ、もう。

計算どおり、教室に向かうころには頭スッキリ。これならなんとかなりそうだ。リスニングの課題文を一部聞き逃して一気に脈拍が上がり手汗をかいたが、まあリスニングとスピーキングは60点くらいとれれば上出来だし、と思い直して粛々と解答を続ける。予定稿をつくっておいたのが功を奏し、うーとかあーとか単語以外何もしゃべれない、みたいな最悪の状況はまぬがれてホッとした。
リーディングは、作文以外正直余裕。漢字文化圏のアドバンテージに感謝しかない。逆に、漢字文化圏じゃないのにこの長文を漢字で読めるクラスメイトたちの能力にぞっとする。私が中国語を聞いたときにちんぷんかんぷん( 今気づいたがこれ、听不懂看不懂が由来じゃないだろうか)で困惑するのと同様、漢字で困惑していることを想像すると、一気にその苦労がしのばれる。

ともあれ、これで試験勉強からは解放だ。食堂で热干面を食べたら、まさにいま食べたかった味でうれしさ倍増。雨が降ってなかったらもっとうれしかったんだけどな。

明日からなにをしようかと、WeChatで情報を集めていたら、今週末の実験音楽のイベント、4月20~21日に徐州で行われる音楽フェス、4月26日の脏手指が出るneobarのライブなど、おもしろそうなイベントを続々発見。徐州行ってみようかしら。上海から5時間くらいかかるけど、一泊旅行もいいかもしれない。19日の宜兴行きの修学旅行?は、予定がかぶったから結局キャンセルしたし、プチ遠出してみるか。

あと、この本おもしろそう。これもWeChatで見つけた。小红书はインスタと同じであまり自分好みのイベントを見つけられないし(〇〇で行くべき場所8選!とか、そういうたぐいの情報を集めるには便利)、食べもの関係は大众点评でじゅうぶんだし、やっぱりWeChatで気になるアカウントをフォローしておくことと、朋友圈で情報を発信してくれる子とつながっておくことのが、自分に合った情報収集の効率がいい。

北京にいる先輩から、5月に上海に行く予定との連絡がきた。そのころには少しでも語学力が上がっているといいのだが、まだその兆しは見えない。

雲南料理の店に向かうべくトラムに乗ると、インドネシアの男の子たちグループが車内で担当の先生にばったり会ったらしく、先生、なにやってるの〜とおしゃべりをしていた。若い女性の先生は、これからひとりで外灘に散歩に行くの、仕事のプレッシャーがない状態でリラックスしたくて、と答えてた。教え子相手になんと正直な。

雲南料理の店に到着。Uさんは仕事でトラブルが起き、残念ながら欠席だそう。烏骨鶏のライム和え、きのこスープ、青菜炒めを頼む。雲南のエールビール、うまい。烏骨鶏のライム和え、辛いけどめちゃくちゃうまい。おいしそうなメニューがたくさんあったので、また来なくては。

Gさんは中国人の若い子たちと仕事をしているそう。いまの子たちは大学を卒業したら院に行って留学して…と30歳近くまでモラトリアム期間がある。就職難につき、理想の職につくことへのプレッシャーが重く、肩書を増やしてからじゃないと就職市場に出ていけないのだ。理想の結婚相手を探して婚活していると永遠に結婚できないように、理想の職を探しすぎて就職できない。そんなジレンマに陥っているため、理想ではない職につくと、ひたすらモチベーションが低い。Gさんはそういう子たちと働いているらしく、日々たいへんな思いをしているそうだ。

Gさんはいっとき、アジアのヤングカルチャー、とくにメジャーポップスに興味をもち、とくにベトナムポップスを追いかけていたとかで、おすすめのミュージシャンを教えてもらう。ちなみにこのミュージシャン、いちどリベンジポルノで芸能界を干されて、被害者なのに世間に謝罪させられ、その後音楽活動だけはやめずにセルフプロデュースでミュージックビデオも作って、今やベトナムの国民的アーティストになった…という背景をもつんだそうな。アツい。

雲南梅酒を2本原液で飲んだらけっこう酔っ払ってしまった。このシリーズの梅酒、昆明に行ったときにも何回か飲んだっけ。フタが固くて開けられず、店員さんに頼んだら彼女も開けられなくてみんなでアワアワしたり、お店の雰囲気もとてもよかった。楽しく飲んでおしゃべりして、10:30ころ解散。気持ちよく、すこんと就寝。

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