アラフォー上海留学日記【140日目】

7/15 月

眠い。休んでしまおうかと少し考えたが、夏期講習代は一日単位で計算すると240元、無駄にするわけにはいかぬ。自費で来ている社会人が真面目な理由のひとつは確実に金。

先日、赵老师と愈言と少しおしゃべりした際に、私の仕事は書籍の編集で上海に来る前に出したのはフェミニズムの本、と言ってしまったばかりに、先生が授業中に編集の仕事のネタやフェミニズムの話を振ってきて困る。例を挙げると、理念という単語を説明するときに「理念とは考え方のひとつ、人や企業それぞれに理念がある。たとえば须田はフェミニストでしょう? つまり须田はフェミニズムの理念を持っているということです」みたいに。やめてくれ。

今日は中古品のリサイクルがテーマだったので、グループワークのときに闲鱼のアプリをみんなに見せて説明した。Tに教えてもらってダウンロードして以来開きもしてなかったアプリだが、こんなときに役に立つとは。
さらに、課題文では多抓鱼循坏商店が取り挙げられており、行ったことある身としてはアドバンテージのようなものを感じざるを得ない。

タバコ休憩中、いつもの韓国ボーイズと会った。外交官志望ボーイは私の下手な中国語を聞きなおしたりしつつコミュニケーションをとってくれるが、もうひとりは聞き取れないとすぐに韓国語で外交官志望ボーイに「この人今なんて言ったの?」的なことを尋ね、こちらと対話してくれない。途中でインドネシアボーイが、教室に知ってる人がいないから出てきたと言って輪に入ったが、彼も私の中国語がわけわからんとなるとすぐにコミュニケーションを放棄した。
女の子は割と、それってこういうこと?とコミュニケーションを諦めずに聞き返してくれるんだけど、男の子はむずかしいな。そういえば、新宿ゴールデン街にくるフォーリナーもだいたいそんな感じだったっけ。私が英語をあまりしゃべれないとわかると、男性はもういいやとスマホを見始めたりする。女性は言い方を変えたりして、伝える努力をしてくれる傾向にある。明確に男女差を感じる。

うしろの席の知英に、明日朝野とランチ行くんだけど一緒にいかない?と誘ったらのってくれた。この3人はたぶん年齢も近いので、ほどよい空気感で楽しめることだろう。南丰城に行くことにした。

昼ごはんを食べてたまっている洗濯ものを片付け、ようやく昼寝タイム。この数日ずっと寝不足だったため、今日はぜったいに昼寝をしようと思ってたのである。
16時ころから宿題を始める。今日は夜に大卫とごはんを食べに行く約束をしているので、早めに終わらせねば。旅行の写真を取り込んだり日記を書いたりする時間が足りない。
夕飯はJタウンの焼肉屋へ。おお、完全に日本式だ。タンがある!と喜んでいたら、前にいっしょに来た日本人もタンを見て喜んでたよ、僕も食べてみてたしかにおいしかったけど、ほかの肉と比べてそんなに特別…?と言われた。特別だよ!と言ってみたものの、うまく説明ができずにくやしい。

なんで日本は離婚率が高いのかという質問をされ、昔は女性が夫の収入に頼らないと行きていけなかったから離婚率は低かったけど、いまは女性が仕事を続けられればひとりでも生きていけるからだよと答えた。
離婚の原因のひとつに、家事育児の不均衡がある、もし夫が家事育児をできないならベビーシッターを頼むなりして妻の負担を減らすべきだと話したら、僕はほかの国とは考え方が違うと思うんだけど…と前置きしたうえで、チェチェンの文化としては、出産後2、3年は妻に仕事を休んで子供の面倒をみてほしいのだそうだ。ベビーシッターとか他人に子供を預けるのは怖い、3歳までは子供にとっても大事なときだから、とのこと。モスクワとも違うチェチェンの文化や考え方が僕にはあると言っていた。
今日は比較的、ロシアでは、ではなく、チェチェンでは、という話が多かった気がする。「ロシアは〇〇」と言われて自分は違うよ!と思うことも多々あったのだろうなあと想像し、150を超える民族(大卫いわく)がひとつの国家に統一されることで生じるアイデンティティの問題に思いを馳せた。

友達が喧嘩で留置所にぶち込まれた話などを聞きつつ、焼き肉をたらふく食べて満足。日本人がたくさんいる店で下手な中国語を話すのが最初は恥ずかしかったが、途中から気にならなくなっていた。
学校に戻り、例のごとく教室等の教員待合室でおしゃべりしたりなんだりしてから解散。明日部屋でパーティーをしようと約束してから別れた。

シンさんから、今日は作文が届いていた。香港で酒井法子のコンサートを観てきたそうである。「酒井さんの個人的なことはとても残念に思いますが、酒井さんの幸せを願っています」と結ばれていて、やっぱりのりピーシャブ事件のことは中国でも知れわたっているんだなと変に感心してしまった。

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