アラフォー上海留学日記【154日目】

7/29 月

今日は授業の後半で学内にある文绮书店の顧客ターゲット、室内デザイン、取り扱い商品などについてリサーチしてまとめる活動があった。服飾学科のモデル専攻の美男美女がこの書店で撮った写真を小红书にアップしまくったことから网红店になったという経緯があるらしい。

お店の内部は、服飾系の書籍とカフェスペース、あとは学内のグッズなどが売られている感じ。ファスナーやピンなど服飾学科の子が買うようなものがあったり、学生がつくった一点もののバッグなどもあったり。中国の民族衣装など中国の服飾についての蔵書は唯一無二だと思うほどの品ぞろえ。

民族衣装柄のマステがかわいい。読み終わった本を交換できるスペースには、「本についてのストーリーやあなたの話を本のなかに挟むか、コメント板に貼っておいてね」と掲示してあった。よいアイデア。
傘立てと思しきものに「これはゴミ箱ではありません」と貼ってあったのがおかしかった。おしゃれなスペースだからおしゃれなゴミ箱と勘違いする人が続出したのだろうか。

山田と韓国ガールと3人で手分けしてリサーチ結果をまとめ、WeChat上に提出。運動好きで友達も多いけど年上と話すのに慣れてなさそうな山田と、個人主義であまり話をしたがらない韓国ガール、この2人といっしょにグループワークをしていると、若い子たちと接するのってなかなかむずかしいわね…と思うなど。
本屋を出るとモンゴルの俞言がいたので声をかけた。流れでいっしょに昼ごはんを食べることに。が、食堂の現金チャージができる窓口が閉まっており、いったん俞言におごってもらうことになってしまった。とほほ。夏休みなので食堂や超市の営業が不規則で困る。
食堂の小籠包は悪くないよ、と俞言が言うので頼んでみた。まさかの4元(約80円)。

彼女は夏期講習のあとモンゴルに帰り、来年本科生として中国にくるために準備を始めるんだそう。どの大学にするか迷ってる、と言っていた。途中で彼女のモンゴル人の友達が通りかかりおしゃべりしていたのを眺め、モンゴル語って水が流れるみたいになめらかな言語だと思った。それを彼女に伝えると、中国語みたいに大声で発音する必要がないからね、でもそれは日本語も同じでしょう?と言われた。

部屋にもどって洗濯。宿題、日記、仕事のメールなどを片付ける。あっという間に夜。大卫とタバコを吸う約束をしていたので、外卖を取りに行きがてら合流した。
おもしろい話があるんだ、と先日起きた騒動の話をしてくれた。いわく、友達A、そして友達Bとその知り合いの韓国人男女といっしょに飲みに行ったところ、韓国の男の子が泥酔してしまった。女の子が男の子をタクシーで送るというので任せて別れたが、じっさいは泥酔男子ひとりでタクシーに乗り、タクシーアプリを見るとなぜか浦东の空港近くまで行ってしまったことが判明。そのうえ、タクシーの運転手から、あんたの友達が車内で吐いたから清掃料400元を払えと言われ、友達Aとともに深夜に浦东くんだりまで行くはめに。
着いたら警察と救急車がきていたが、泥酔男子は救急車には乗らないという。警察はタクシー運転手とこちらの言い分を仲裁する役割をしてくれて、結局清掃料は100元になった。そのタクシーで学校まで戻ることになったので、いまだ泥酔状態の韓国男子を吐瀉物がかかったシートに座らせ、友達Aも合わせて3人で深夜3時過ぎに帰ってきたのだそうだ。
この話には途中でもうひとつ事件があって、泥酔男子を見捨てた韓国女子と友達Aが大喧嘩をして、韓国女子はものすごい汚い言葉でAをののしり、あわや殴り合いになるところだったとのこと。
めちゃくちゃ激しい夜を過ごしていることに笑う。それにしても、友達Bどこいったん? 中国語の理解が追いつかず、そこは把握できなかった。

沖縄の友達に沖縄の踊りを教えてもらったんだという話から、チェチェンの結婚式などで踊るダンスを見せてもらった。チェチェン人ならだれでも踊れるらしい。新婦は別の建物で親友や家族と過ごし、新郎や参加者はこういうパーティーを楽しむんだと聞いて、文化の違いを感じる。
チェチェンの街の画像を見せてよと頼むと、高いビルは4つしかないんだと言って中心地を見せてくれた。このビルのひとつは北朝鮮のdictetor(独裁者)と関係があるといろいろ教えてくれたが、ちょっとよく理解できず。もったいないことをした。
同じ場所を戦争前、戦争後で比較した画像が出てきて、そのあまりの変貌ぶりに絶句。しかたない、と彼は言う。しかたない。しかたない戦争なんてあっていいわけあるものか。
部屋に友達が荷物を取りに来るからという大卫と別れ、部屋に戻って外卖のふたを開ける。すっかり冷えて味がしなかった。


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