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【#99】確実に役に立つ!「努力に頼らず要領がいい人になる40のコツ」

「あの人は、いったい1日が何時間あるんだろう?」と思ってしまうほど、物事を段取りよくテキパキこなす人って、いますよね。
「それに比べて自分は…」と頭を抱えてしまう。
では、そいうい「要領がいい人」たちは、生まれつき頭がよかったり、センスや才能の持ち主だったりするのでしょうか?
いえ、「要領がいい・悪い」は、決して才能やセンス、ましてや生まれつきの頭のよさの問題ではありません。
「要領がいい人」は、ほんの少し、「脳の使い方」が違うだけ。
この本では、「要領がいい」ということを、「ゴールへの最短距離を進めること」と定義し、その方法を、最新の脳科学から解き明かします。

非常に面白い本でした。
本のタイトルからして、仕事を効率的に進めるためのスキル本を想像したのですが全く異なります。
作者は脳専門の作業療法士としての資格も持っている菅原洋平さん。
要領のよさを脳科学的アプローチから解説してくれています。

この本は最初に「そもそも要領がいい人とは?」という問いから始まります。
僕もそうですが「自分は要領が悪いな」と悩んだ経験のある方は結構いらっしゃると思います。
でも、意外と要領のいい人と要領の悪い人の定義づけが曖昧になっているケースは多いのではないでしょうか?
この本では大半の人が思い描いている「要領のよさ」を脳科学の観点から5つの項目に分類します。
著者は、無駄や余計な情報を脳から削除してあげることで、脳のパフォーマンスを上げるという発想で具体例を交えて「要領のいい人」になる方法を紹介してくれます。
この本の面白いのは根性論が一切ないことです。
全ては脳の機能を理解し、その通りに行動すれば解決するというアプローチなので、なんだか勇気が持てます。(笑)

具体的に内容を1つ取り上げます。
現代では多くの人が課題としているスマホとの関わり方についてです。
皆さんもスマホでネットサーフィンをし過ぎて、寝る時間が遅くなってしまったり、作業すべき時間についスマホをいじってしまうという経験はありませんか?
あの時間をなくして、瞬時にすべき仕事に着手出来れば要領のいい人に一歩近づけそうですよね。
これらはスマホを使うことで脳内に発生するドーパミンという成分が大きく関係しています。
ドーパミンは快楽物質で、幸福感を感じる為には必要不可欠な成分です。
ただ、過剰分泌されると依存に繋がってしまう危険性もあります。
ギャンブルや薬物の依存症もこのドーパミンの過剰分泌が原因ですが、スマホにも同様の危険性が潜んでいるんですね。
現代はスマホでは世界中のありとあらゆる情報が即座に手に入ります。
新しい情報がどんどん得られる(しかも自分の興味のある分野に絞ってくれていたりする)脳内は多量のドーパミンが分泌され、非常に脳にとっては心地良い状態が作られてしまいます。
これによって「しないといけないことがあるのに、ついスマホでダラダラ時間を使ってしまった」と言うことが起こるわけですね。
もちろん、このドーパンミンをコントロールする方法も本書には紹介されていますが、どれもすぐに実践できるものばかりで非常に参考になりました。
他にも必要な情報を必要なときに引っ張り出してくるワーキングメモリについて、思い込みにより効果的な手法を見落としてしまう構え効果の回避法など、日常で遭遇しがちな場面を分かりやすい原因説明と実践しやすい対策を交えて紹介してくれています。

単純に脳科学って凄いなと思わせてくれる内容でした。
文字も大きく図解も多く入れてくれているため、非常に読みやすい一冊になります。
是非、ご一読ください!

ではまた!

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