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【#27】個性と割り切り

〈この記事を書いた人〉
福田浩樹(ふくだひろき)
1990年生まれ。大阪府出身。株式会社ネクスト 取締役
大学卒業後、医療機器商社に就職し病院の移転に関わるコンサルティング業務に携わる。その後、成果主義の営業に憧れ大手の住宅販売の会社に転職。しかし、軍隊式の企業風土に馴染めずわずか半年で退職することに。その後、少しの引きこもり期間を経て、再度成果主義の営業マンとして挑戦することを決意。投資用不動産の販売会社に就職し、全くの未経験ながら試行錯誤の末、独自の営業スタイルを確立しトップ営業マンになる。2022年4月に独立。新たな不動産営業の形を作るべく日々奮闘中。

今回は個性と割り切りというテーマでお話し致します。

今日は先日初めて会ったAくんから聞いた話でおもしろいことを聞いたのでその内容を共有しようと思います。

根性論は古い?

まず、この話をする前に最近僕が漠然と考えていたことを書いていきたいと思います。
最近、苦労すること=根性論という風潮が強くて、ブラック企業はどんどん淘汰されているし、世間的にホワイト企業であることをアピールしている企業が増えているように思います。
企業に限らず、学生の部活動でも根性論に則った練習方法に対して、科学的・合理的でないという批判が起こることがあります。
ただ、根強く我慢や忍耐の重要性を説く人もいるわけで、果たしてこれらはどちらが正しいんだろうと何となく思っていたんですね。

僕自身は体育会系出身ということもあり自然と根性論が身についてしまっているので、何となく自身の成功体験に基づいて「苦労の先に成功がある」みたいな感覚があります。
一方で最近は凄く賢く成功している人も増えているように思います。
もちろん、そういう人もどこかでは苦労も努力もしているのだと思うのですが、それを見せないというか泥臭く何かに取り組むというよりは、「皆が気付いていない、上手いやり方でやっています」という方針で世の中に発信している傾向が強い様な気がします。
僕が今回お話させて貰ったAくんはまさにそんなタイプの人間でした。

賢くスマートなAくん

Aくんは26歳で関西出身の人当たりの良い男です。
中小企業の税務関係のサポートをする会社で会社員として働く一方で副業で面白いニッチなビジネスを展開しています。
ネット上でのマーケット分析に長けていて、柔軟なアイディアでまだ誰も手を出していない商品を展開しています。
実際に商品化した際の詳細なランニングコストの計算も行われており、何年後にどのくらいの売り上げが見込めるかなどの資料もまとまっていました。
Aくん曰く、自分の持っているアイディアを全て商品化出来ていればもう既に何百億円も稼げているとのことです。
実際には初期に膨大なコストがかかったりする関係でなかなか具体的に商品化出来ていない商品もあるらしいのですが、それでも僕から見ても実にスマートに仕事をされているなという印象で率直に凄いなと思いました。

Aくんの悩み

ただ、そのAくんが「福田さんみたいな人が羨ましい」と言うんです。
正直、何のことを指して羨ましいと言われているのか全く分からなくて頭の中に「?」が広がりました。
Aくん曰く、「僕みたいな人はいっぱいいる」のだそうです。
「僕みたいに、旬なもの・流行りのものを調べて一発当てるということを狙ってやっている人はたくさんいるんです。でも、そういう人達は誰もいないレースにエントリーしているから勝てているだけで、福田さんみたいにたくさんの人がエントリーしているレースに出て勝ち抜く力がないからこういう戦い方しか出来ないんです。いつか、旬なものや流行りのものを見つけられなくなったらどうなってしまうんだろうと思うと不安で仕方がないです」と言うんですね。
「あ、こういう賢く見える人達にはこういう悩みがあるんだ」と凄く意外に思いました。

Aくん曰く、たくさんの人がエントリーしているレースに出たくない1番の理由はリアルの世界で人を巻き込んでいくコミュニケーションに自信が持てないから、ということでした。
Webを中心にビジネスを展開している人でも例えば商品を宣伝してもらうインフルエンサーの人に自分の商品を宣伝して貰う為のプレゼンをする、会いたい人を紹介して貰うという作業は少なからず存在するとのことで、そこで計画が頓挫してしまう事が多々あるとのことでした。
また、やはり人に断られるという事の抵抗感が非常に強くあるとのことでどうしても色んな人に声かけしていくという作業が出来ない、とも。

僕は営業マンでそもそも色んな人に会って話をすることが仕事なので、そのAくんの悩みは分かるような分からないようなという感覚でした。
逆に言えば、僕は俗にいうブルーオーシャンのマーケットを見つける能力なんてないし、ニッチな産業を見つける柔軟な発想力もありません。
こういう「優良なマーケットを見つける能力」と「そのマーケットの中で勝ち抜く能力」は全く別の能力なんだなという気付きがありました。
これらの能力にはどちらが良くてどちらが悪いということはないと思いますが、互いにないものねだりをせずにここでコラボが出来れば最強なわけです。

自分の役割だと割り切る

そういう意味では、冒頭で書いた僕が最近ずっと漠然と思っていた世の中の風潮についても結局、合理的かつ論理的にやるべき人間もいるし根性論で頑張るべき人間もいるということでどちらが大切みたいな議論に意味はないんだな、ということで腹落ちしました。

恐らく、どちらを選んでも良い面と悪い面があります。
新しいアイディアを出し続ける難易度もありますし、レースに勝ち続ける忍耐もなかなか耐え難いものがあります。
大切なのは、ないものねだりをしないこと。
「これが自分だ」と言える芯を持つこと。
自分に合ったどちらかの能力を磨き続けること。
そして、自分とは違うタイプの良きパートナーを見つけること。
この辺りなんではないかと思います。
最後に、互いをリスペクトすることもですね。

これは僕だけなのかも知れないですが、例えば営業に関して自分よりも出来る人が目の前にいると自信を持って「僕は営業が得意です」と言えなくなってしまうところがあります。
ただ、現実的に営業活動よりもたくさん稼ぐことが出来る術を今の僕は持ち合わせておりません。
それであれば「(自分の中では)営業が得意です」と腹をくくってしまって良いのではないでしょうか。

誰かと比較することなく、互いをリスペクトして、互いの得意を活かし合う関係を築いていく。
これからの世の中にとってとても大切なことなのではないでしょうか。
皆さんはどう考えますか?

ではまた!

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