(無題)

駅前の往来
パラシュートで降りてきたのは
金色の口髭を生やした男性だった

あっけにとられる人々
男性はパラシュートを脱ぎ捨てると
目の前のカフェに入りコーヒーをオーダー

吹き抜ける秋の風
風に靡くパラシュート

人々は
コートの襟を合わせ
歩き始める

やがて
カフェから出できた男性は
カップを手に持ち

眩しそうに太陽を見上げながら
雲のない秋の空に登って行く


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