【創作小説】剣と盾の怪奇録「シキの駅」
※次話「迎えに」https://note.com/subaru9010/n/n303cc7b563a1?sub_rt=share_pw
とセットの話です。
外出からの帰り。
電車で最寄り駅に降り立った瞬間、目が眩んだ。
「あれ……?」
目に痛いほどの日差し。花が咲き乱れ、あざやかな緑が覆い茂っている。知らない駅のホームだった。理解が追いつかず、僕は立ち尽くしたまま、瞬きをする。外に面したホームは無人だ。暖かくも寒くもなく、心地良い風が吹いている。焦りやら恐怖やらの気持ちが