イオンシネマさんの例の騒動について思うこと

 イオンシネマシアタス調布さんの車椅子ユーザーに対する対応が話題になっていますが、車椅子ユーザーの映画好きとしていろいろと思うところがあったので書いておきます。
 あっ、初めに言っておきます。今回の件、かなり辛辣に批判します。あくまで個人の考えです。皆さんには、賛否はどうあれ、それぞれのご意見があるかと思います。その考えを否定したりするものではありません。


経緯

 まずはことの経緯を簡単に…。

 イオンシネマシアタス調布で「52ヘルツのクジラたち」を鑑賞するために。グランシアターに席を確保。車椅子本人単独で来館。席までには4段の階段があり、車椅子スペースはなし。過去数回のグランシアター鑑賞経験あり。
 今回の鑑賞後に、劇場支配人から「今後は安全のためにも別の劇場で見てくれ」的なことを言われた。過去は対応してもらえたのに…悲しい…

というのがざっくりした経緯…。

どっちもどっち

 身もふたもない言い方だけど、僕の見解はこれ。
 車椅子の立場から言わせてもらえば、そんな車椅子スペースのないシアターで見るなよ」というのが本音。
 通常のシアターであれば、間違いなく車椅子席はあります。(車椅子席の場所や選択肢の狭さはこの際置いておくとして)そういう劇場、近くになかったのだろうか…。
 そして、劇場側に非があるとしたら、それは過去2回、そして、今回も介助対応してしまっていること。

 過去2回の鑑賞時の様子もポストされてた。この写真撮ったのも劇場従業員。おそらく上映終了後の客のはけたタイミング…。
 ここまで我儘きいてやってしまったが故に、それを当たり前と思ってしまうクレーマーが生まれてしまったのだと思う。

そもそもこういう投稿する自称“障害者”が嫌い

 皆さんは覚えておられるか分からないが、数年前、「バニラエア騒動」というものがあった。事前連絡もなしに空港を訪れ、車椅子での搭乗を拒否され、仕方がないので、飛行機のタラップを這って上った。その結果、飛行機が大幅に遅れることになった…というもの。こいつの肩書は「バリアフリー研究所代表」で自称「障害者のプロ」という奴だった。この騒動が騒がれていた当時、こいつはマスコミ各社にインタビュー、コメンテーターとしてテレビ出演…と一躍、時の人となった…。
 さて、今回のイオンシネマ騒動のポストした奴はどんな奴なのか…とプロフィールとWikipediaを見てみた。

 車椅子インフルエンサーで女優でタレント…。
 ここからは批判意見も覚悟のうえで書くけれど、これをきっかけに仕事を取れればいいな…というビジネス目的の、バズらせて話題になるポストをしたとしか思えないんですよね。
 賛同してほしいわけでもなく、否定されてもいいから、とにかく閲覧数稼いで、話題になれば…という。しかも見た映画がトランスジェンダー問題に関わるストーリーということで、そちら方面からの話題になる可能性もあるし。
 前述の「障害者のプロ」といい、こいつといい、こんな非常識な人たちが「私たちが、車椅子ユーザーの代表として、声をあげました」となって、それが狙い通りに話題になっていること自体か、僕としては非常に虫唾が走るし、こういう人種は大嫌いでしかない。

じゃあ自分の場合はどうなのか?

 僕自身も映画が好きでよく映画館に行く。
 基本的にシネコンが多いので、車椅子席は確保してあり、施設自体もバリアフリー化されている新しいところが多い。でも、古い劇場となると、車椅子単独ではキツイこともある。じゃあ、そこには行かないのかというとそうではない。まずは鑑賞前日に劇場に連絡を入れる。そこで「車椅子単独で行くこと」「作品」「鑑賞予定回」「どのような介助が必要で、どこまで自分で出来るか」を伝える。ここで言う「介助」というのは、資格がないとできないような専門的なことではない。
「手すりがあれば、自力で階段の上り下りはできます。多少、時間かかります。その時に空になった車椅子を階段の到着地点まで運んでください。手動折りたたみ可能なものになります」
というような感じです。介助というより補助と言ったほうがいいかもしれない。
 劇場自身も、ホームページなどで告知している場合が多い。

塚口サンサン劇場(兵庫県)HPより

 つまり、劇場自身も「対応しようとしてくれている」のだ。
 もちろん、電話の段階で断られることもあるが、それは人員的なものや安全面確保の視点から仕方ないところもある。
 電話1本で現地での余計なトラブルは回避できるのだ。これをやらない意味が分からない。

この記事で言いたかったこと

 あのポストがきっかけで、「車椅子使用者=厄介」というイメージを持たれ、「今後関わらないようにするわ」とか「車椅子使うような奴は外へ出てくるなよ」みたいなポストも相当数見かけた。
 ああいう「車椅子や障害を理由に、非常識な我儘を振りかざすような奴」は一部しかいない。自分が100%常識をわきまえている、正しいとは思わないが、少なくとも、あれが車椅子ユーザーの代表みたいな顔して、情報を発信しているのは納得がいかない。
 なんかまとまりのない駄文で申し訳ないが、これがイチ車椅子ユーザーの正直な気持ち。かなり、個人的な嫌悪感も入っているので、読んでご不快になられた方がいましたら、それは僕の語彙力のなさです。正しくお伝えできず申し訳ありません。
 長々と長文にお付き合いいただき、ありがとうございました。

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