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韓国ドラマ「トキメキ ☆成均館スキャンダル」

これ11年前の作品なんですね。「ヴィンチェンツォ」(先日全話見たので後日アップ予定)で主役張ってるソン・ジュンギが、このドラマではク・ヨンハ役でいい味出しているのですが、お肌の艶感が、10年経っても全然変わってない、ボーゼンレベル。つるんとした少年の白い顔そのままヴィンチェンツォだったわ。

Netflixヴィンチェンツォを見てソン・ジュンギ目当てにこっちのドラマに飛んでる人が多いようですが、私がヴィンチェンツォ見たのはこの後。思い入れの俳優は無し。韓国の時代劇、エリートを集めた育成名門校(韓国最古の大学)の寮生活に興味津々。

それにしてもこのタイトルはダサい!

「トキメキ☆」つけるな気持ち悪い。韓国ドラマのタイトルは日本とセンスが違うのか、見る気をかなり失わせる。日本語訳がいけないのかな?なんなの?

韓国のラブコメはとてもキュンキュンさせてくれて好きで、このドラマもトキメキ場面はたくさんある。しかし、そのほかの時代背景、文化、風習など見るべき事はたくさんある、王朝時代のドラマはたくさんあるから、色々見ている人にとっては「見慣れた風景」かもしれないが、初めて見る者にとっては驚き、改めて漢字文化同士という共感も芽生える。衣服にも注目。

18世紀。1700年代後半〜1800年あたり。

西洋音楽史では、ちょうどモーツァルトやベートーヴェンが活躍していた頃。日本では江戸時代。平賀源内がエレキテルの器械完成させた頃。

フランス革命の頃でもあり、このドラマでも首都をソウルに移す話が出たり価値観や世界が動いているのを感じる。

そんなわけで、大河ドラマ的な雰囲気とラブコメが見事はまりこんで、内容はなかなかよかった!

「男装の女の子がイケメン3人と共に大活躍の時代劇」の学園ラブコメのみ見たい人には、色々詰め込み過ぎのきらいはある。でも長いドラマだしね。

政権の過去の悪事を突き止めていく社会派ドラマで(韓国ドラマはこういう切り口のものが多いのでは)、権力者が金に物を言わせて好き放題にしていることへの反発は根深いものだと感じる。

このドラマはさらに、女性蔑視の社会を変える女子応援ドラマでもある。現代ドラマでもそうだけど、韓国ドラマに出てくる主役級女性は皆とても元気で、意見を持ち、動く印象。

さて物語は、病気の弟と母の生活を助けるため男として代筆業で稼ぐキム・ユニ(「キム秘書はなぜ」のパク・ミニョンの男装が可愛い)が、国を担う人材育成の全寮制の男子校に入学する羽目になり、そこで相反する派閥に揉まれながら友情と恋を経験しつつ、巨悪と闘っていく物語。

男装の麗人キム・ユニは、弟の名前キム・ユンシクを名乗って名門男子校の寮生活を送り始める。

早朝、バラバラ子供たちが走ってきて鐘を鳴らして「起床!」と叫ぶ光景とか、学び舎で学生たちが長机を並べてあぐらをかいて座る姿、学生たちと問答する教授とか、門限前まで飲んだくれて、遅れないように駆け込む寮生たちの慌てぶりとか、見ていて楽しい。

高官の息子 イ・ソンジュン(ユチョン)、この人は正義感が服を着たような真面目な性格で友達がいない。凛々しい塩顔のイケメン。彼が弟の名前ユンシクで男になりすましたキム・ユニと友情を育み、そのうち妙な感情が芽生えてきて、「え?俺、男好きになった?」と狼狽えたり諦めたりする様が可愛い。

ソンジュン、ユンシクと同室の先輩、飲んだくれのムン・ジェシン。コロ先輩と呼ばれている彼は、夜、忍者のような覆面姿で現政権の悪を暴く文書の存在を訴え続けている。ユ・アイン演じるこのコロ先輩は非常に魅力的で、このドラマの放映が終わった時、コロ・ロス現象が起きたという。

もう一人、忘れてはいけない、先輩格で一人部屋に住むク・ヨンハ。めちゃくちゃ女にモテてそれを楽しんでいるが、派閥に巻き込まれることなく自分の道を行くクールさは、ヴィンチェンツォに繋がるかも。

男装のユンシクは、顔の綺麗な男という立ち位置で、この4人が「花の4人衆」として活躍する。キリッとしてるけど、この可愛さだったら男同士好きになっても不思議はない。

学校での学びの内容や、腐った政権に対立していく動きはキッチリ描かれているので、「トキメキ」部分はそれとして、硬派ドラマとしても観られるのが良い。韓国ドラマの多くはそこがしっかり出来ているから、あれだけ長いドラマでも引っ張っていけるのだろう。

ラブコメの「あるある」も満載ですが、一人一人のキャラが立っているのも楽しめます。

あまり語っちゃうとネタバレになるのでここまで。うん、次はヴィンチェンツォ語ろうかな。

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