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2021年4月15日

【木曜日、異国にて】

 景色が違う。始業前、教室の窓前に広がるテニスコートを見て、終わったかも…と思った。そこでレッスンやゲームが行われるかもしれないし、せっかくあるのにいつも空っぽなのかもしれない。だけどいずれにせよ、ぼんやりと見届けながら物思いにふけったままではいられない。そう察せられて、気だるさが増した。むしろほとんど諦めて、よく見ることもよく聞くこともせず、問いも答えもしないでいる気力を持ちたい。

 モニターの斜向かいに着席して二時間弱、手前に移動してから残りの一時間弱、見たり聞いたり、見せたり話したりして、ひらひら(へらへら)と午前を終えた。地面の木の葉が突風にあおられ、にわかに舞って落下する。それから、昼食がてらでコーヒーをしばきに出て、チャリを取りに戻ってから下校した。ハンドルに警告のタグがぶらさがっているのは、粗野に放ったせいだ。は、すみません…

 たぶんいつも通り。でも、そのまま海外に行ってしまった。時差や温度差に備えがなかった。なかったとわかって、住まいにもいささかの緊張をひきずったけど、やがて睡魔におそわれて、数時間ほど眠って、起きた。やばい、もう眠くない。夜明けまで寝られなくて、また眠くなる頃に眠いまま、明日は目を閉じたまま登校することになるかも…なんて、あたふたしている。笑。

 彼らは何をどう撮っているのだろう。今日をきっかけに映るのはいつもと同じ、または違う景色なのだろうか。そのビデオを待つ時間に心ひかれる。見たらあふれて、きっとあたふたして、終いに期待!未来!可能性!を謳われたなら、心を折る。おいおい。

 着替えもせず布団にもぐりこんだから、起きて着替えもせずコンビニに行けた。夜風の最中、ペダルをのろのろとこぎながら、ファインダーからこぼれた色々とか諸々は、思うまま書き留めておこうと思う。橙色の紙(警告)をポケットから出して、小さく丸めてごみ箱に投げた。

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