2015年6月13日

【土曜日と美大生】

デザイン机がぎっしり詰まったいつもの教室だけど、何だか遠足に来たみたいな気分でいる。今日はオープンキャンパスだから、学校がわいわい。土曜日の午前中はいつもぼんやりしてるけど、活気があって、天気も悪くない。

でもちょっとイライラすることがあって、一息入れに戻ったI先生にこぼしているうち、暴言化して周囲を変な空気にしていることに気がついて、恥ずかしさが込み上げて別棟に駆け込む。4階エレベーターホールから吹き抜けをぼーっと眺め、たまに、両脇の階段を昇ったり降りたりする誰かに目を配ったりして、ほとぼりが冷めるのを待った。

右側の階段を降りてきた制服姿の女子高生が一人、踊り場に置いてある小さな画面の前で立ち止まる。それからおもむろに手で触れたのを見て、私は静かに拍手を送り、尚この場所から彼女を見送った。通りがけのC先生が何か言ったようだったけど、私は聞こえないフリをしてここから去った。

何一つ解決せずそのままで、モヤモヤしながら時々ハッとして、「ま、いいか」と開き直っても忘れずにいる。あー!面倒くさい。

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