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情シス問い合わせ対応をより快適にするためのHalp活用術3選

こちらはMoney Forward CorporateIT Advent Calendar 2022 1日目の記事です

こんにちは、株式会社マネーフォワード コーポレートIT部のSubです。
主に社内ITに関するお困り事を解決する、いわゆるヘルプデスクを担当しております。
今回の記事ではそのヘルプデスクを運営するにあたり、今や欠かせぬ存在となっている「Halp」というサービスの活用術に関してお話していこうと思います。

Halpとは?

HalpはAtlassian社が提供しているヘルプデスク効率化ソリューションです。
問合せをチケット管理できるようにするだけでなく、SlackやMicrosoft Teamsと連携させることにより、それらのチャットツール内で問い合わせ対応を完結させることができるのが大きな魅力のひとつとなっています。

Halpでどんな課題を解決できるのか、基本的な紹介に関してはわかりやすいブログ記事がすでにありますので割愛します。
似たような課題を抱えている情シスの方も多いのではないでしょうか?

ヘルプデスクに Halp を導入して改善した話
https://user-first.ikyu.co.jp/entry/halp-helpdesk

さて、これからご紹介するのはこのHalpをより便利に活用するためのTipsのようなものです。
もし導入を検討されている or 導入済みだけどもっと利活用したいと考えている方の参考になれば幸いです!

マネーフォワードでの運用方法

マネーフォワードでは、Slackで Halpのbot名を変更して運用しています。
アイコンを自由に変更することができるので機械的なイメージを和らげることができ、問い合わせに対するユーザーの心的ハードルを下げる仕組みになっています。

問い合わせbotの Wan-chan Support

ユーザーは問合せを投稿後、Answerによる自動応答で問題が解決するかを確認。解決しない場合に問合せフォームを送信してもらいチケット対応をするという流れになっています。

この運用としたことでPCが使えなくなった場合でもスマホからSlackで問い合わせが可能になったため、GoogleフォームやSlackDM等複数あった窓口を1箇所に集約することができました。
今回ご紹介するTipsを活用したことで、日々社員数が増加する中でもチケット管理工数の削減が実現できています。

Tips1 : Recipe Builder を活用する

Recipe Builder は特定の条件を満たしたチケットに対して指定の処理を自動で行える機能です。
「特定のフォームから起票されたチケットに特定の担当者をアサインする」、「特定の絵文字を付けたチケットはクローズする」などといった処理を作ることができます。

これらの機能を活用することにより、チケットアサイン漏れや対応漏れ対策の人的コストを抑えることができるようになりました。

フォームで条件分岐

Trigger の設定を When a ticket is created with the form にすると、特定のフォームでチケットが作成された時に実行する処理を設定できます。
マネーフォワードでは、主に決められた担当者を自動的にアサインするようにしたり、最初期にヒアリングしたい内容を自動的に投稿する、などといったカスタマイズをして活用しています。

利用フォームをトリガーとしたRouting Recipe作成の例

カスタム項目で条件分岐

Trigger の設定を When a ticket is created/updated with the custom field にすると、あらかじめ作成してあるカスタム項目に値が入った時の処理を設定できます。
この場合はチケットが作成された時と更新された時、どちらのタイミングでも処理が適用されます。
マネーフォワードでは、主に特定のカスタムフィールドに設定された値によってチケットのステータスを変更したり、特定の担当者をアサインする、などといった形でカスタマイズしています。

カスタム項目の値をトリガーとしたRouting Recipe作成の例

リアクションで条件分岐(Slack限定)

Trigger の設定を When a massage is marked an emoji にすると、チケットに特定の絵文字でリアクションをした時の処理を設定できます。
このリアクションはリクエストチャンネル(ユーザー側)でもトリアージチャンネル(担当者側)でも適用できるため、例としてチケットのクローズをリアクションひとつで行うことができるようになります。

Tips2 : Halp Answersを活用する

Halp Answers はユーザーが問合せチャンネルに投稿した内容に反応して、あらかじめ設定したメッセージで自動応答を返す機能です。
自動応答で問題が改善すれば、ユーザーはチケット起票しなくてもよくなり、結果的に問い合わせ抑止に繋げられるようになります。

Answers はHalpの管理画面から手動で作成することもできますが、単語の判定が難しいのか少し工夫が必要です。
マネーフォワードでは、ユーザーの問合せに反応しやすくなるよう、実際の問合せ対応ベースにAnswers を作成するようにしています。

問合せからの「作り方」

実際に対応した問合せの回答に:book:のリアクションを付けると、投稿した内容をAnswerに登録することができます。

絵文字:book:を利用したAnswer作成の例

反応ワードなど細かい設定は「Finish Answer」から実施します。
実際の問合せ文言からkey phraseを設定でき、回答の文言も整えることができるので文章を整形した状態で登録すれば類似の問い合わせが来た際にテンプレートとして活用することが可能です。

Tips3 : Auto-Assignを活用する

2022年8月のアップデートで、あらかじめ指定したエージェントからルーチンでチケットの担当者を割り当てる機能が追加されました。
一次対応の担当を指定しておくことで問い合わせチケットをバランスよく割り当てられるようになったため、是非活用してみてください。

弊社でもこの機能が実装されるまではRecipe Builderで色々頑張っていたのですが、アサインルールをシンプルにすることができるようになりました。

一次対応者とそれ以外(エスカレーション先)の区別が簡単につけられる

おわりに

この記事では弊社の利用事例を元に日々の情シス問い合わせ対応を効率化させるためのTipsを3点紹介させていただきました。

今回紹介したものの他にもHalpの機能は様々ありますので、今後もしっかり活用してより良いユーザーエクスペリエンスを提供できるサポートデスクを目指していきたいと思います。

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