WIRED “インターネット鎖国”を目指すロシアと、抜け道を探すVPNプロバイダーとの終わりなき攻防 を読んだメモ
はじめに
WIREDの5/9の記事を読んでのメモ
ロシアがウクライナに侵攻したことで、“鎖国”状態になったロシアのインターネット
人々が国外のウェブサイトに接続するために欠かせないVPNの規制を政府は強化しているが、あらゆる策を講じてプロバイダーはサービスの提供を続けている
これはロシアのVPN接続事情についての記事を自分用に要約するものです。
ロシアのインターネット接続事情
2022年2月24日以降、ロシアの当局は国内のネットワークを孤立させようとしている
Top10VPN.comによると、およそ400件のニュースサイトや138件の金融サイト、93件の反戦サイト、そして3件のソーシャルメディアプラットフォームへの接続が遮断 ※著者注釈 おそらくFacebook、Twitter、Instagram
多くのロシア人は縮小するロシア国内のインターネットとの橋渡しの役割を担うVPNプロバイダーに頼るようになった
VPNの規制強化で対抗するロシア
17年11月にはいわゆる「VPN法」を導入し、規制対象のウェブサイトをブロックするようインターネットプロバイダーに迫っている
「VPN法」に基づいてグーグルに削除を要請したURLは、22年3月13日から3月25日までの間に12,800件以上
すでに20近くのVPNプロバイダーのサービスが停止
代表的なVPNソフトウェアであるOpenVPNのほか、無名のプロトコルも完全に遮断されている
西側諸国からの制裁の影響で、ロシア人ユーザーもVPNサービスの利用料を払えない状況になっているためロシアのユーザは無料サービスを使っている。
二極化するVPNプロバイダー
VPNプロバイダーがインターネットの規制を回避するために安全な代替手段を提供できているのかは不明
ロシアで現在も運営を継続している有名なVPNプロバイダーは、どこもロシアに拠点を置いていない
VPN法を順守しようとした国内のVPNプロバイダーは、最終的に廃業に追い込まれた
法を守っているプロバイダーにお金を出す人は誰もいなかった
Internet Protection Society(ロシアのNGO)は現在、海外のプロバイダーが提供しているVPNのみ使用するようロシア人ユーザーにすすめている
VPN法に従わない海外のVPNプロバイダーは、サービスの提供をロシア当局に禁止されたとしても、それを回避するすべを見つけている
ExpressVPNのコメント
ExpressVPNのトラフィックの遮断を試みる動きがあったが、それを回避するべく、VPNのトラフィックを通常のトラフィックのように見せる策を講じることで、当局の監視をすり抜けられるようにした
ExpressVPNが実施したのはデータパケットの形態を変えただけ
ExpressVPNがサービスを提供している国が運用する、より厳格な遮断に備えて気を引き締めているという
IPアドレスやドメインを封じること、そしてアプリのダウンロード速度に制限を設けることは、ほかの多数の国と同じように増加することが想定される
VPNサービスが継続できるかについては不安要素はある
最後に
インターネットを意図的に閉鎖しようとしても、海外とのアクセスが可能である限り、プロトコルを偽装させればVPNによって暗号化されるので、抜け道は確保される。
VPN法によってロシアがプロバイダにどのような規制をしているのかは不明だが、DPIを使っているとすれば、ロシア国内ベンダ機器で実現できていない可能性がある。
その場合、西側の制裁が続けば機器のメンテナンスができず、WEBの更新に対処できなくなり、結果、有効な制限ができなくなることも予想される。
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