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記憶の中にある絵が動き出した!『THE FIRST SLAM DUNK』

記憶の中にある絵が、そのまま動き出しました。
日本で最も有名なバスケの試合(とも言える)、山王工業高校 vs 湘北高校。

当時放映されていたアニメはほとんど見ていませんでしたが、スラムダンクの漫画は小学生のころから何度も何度も何度も読んできました。
なので、数々の名シーンが当時頭の中で想像していた動きと違和感なく、というよりむしろ完全同期するかのように表現されていることに対しての驚きの連続でした。

そして、これは間違いなく今まで見たことのない、したことのない体験でした。

真っ向勝負の演出に持ち堪えられる、山王工業高校 vs 湘北高校という名勝負、原作の物語の強さ、名シーンの数々、そして音楽の素晴らしさ。

10-FEETのアルバムに収録されている劇伴のどの曲もが持ち合わせている常時にわたる熱量の高い演奏が、イコール試合の展開、さらには山王工業の試合全体を通して変わらない圧倒的な強さを表していて音楽だけからでもそれらを立体的に感じることができました。
音楽の凄さ、10-FEETの演奏。

そして、音楽が山王工業の強さを表しているというように感じたということは、当たり前のように自分自身が山王工業に対峙する視点で試合に没頭していたことにも改めて気付かされます。
宮城リョータのサイドストーリーがなければ、観客はどれほどに疲れ切ってしまっていたのだろうと想像してしまうぐらいの山王工業の強さ。

しかし、終始圧倒的な強さを誇り続ける山王工業に、湘北が勝ちます。
ここでの記憶の中にある絵の動き出し方は、ここまでの試合のそれらを更に凌駕する体験でした。
原作を読んでいたときと同じような感覚を合わせ持ちながらも、それを何倍にも何倍にも増幅したような感覚。

ここまでの激しさの対局にある完全な無音の時間。

息を吞みました。

このシーンを思い出すともう一度映画を観たくなります。

そして、もう一度、原作も読みたくなる。

原作があのような映画になったのであれば、あのような映画を観たあとの原作はどのようになるのだろう。

楽しみです。


【余談】
映画を観た二日後、友人親子に(近所でやっている餅つき 笑)で会いました。
友人は幼稚園に入る前からの友人なのですが、私たちが小学生の高学年のときにスラムダンクの影響でバスケが流行っており、ご多分に漏れず休み時間、放課後には毎日バスケットボールをして遊んでいました。
その友人の小学四年生の息子が昨年『THE FIRST SLAM DUNK』を観て、父親のスラムダンクの漫画を実家のおじいちゃんの家から引っ張り出してきて何度も何度も繰り返し読んでいるとのことでした。
丁度バスケットボールを持っていたので、二十数年ぶり?に触らしてもらいました。小学生用の大きさとのことでしたが、私自身おそらく小学生用しか触ったことがないからでしょうかバスケといえばこの大きさという風にも感じましたし、バスケットボール特有の感覚に懐かしさが込み上げてきました。
そして欲しくなってしまいました 笑。
私の子どもはまだ小さいのですが(4才と1才)、沢北の幼少期にボールに乗っている姿を思い出して全然ありだなと思い、より欲しくなりました 笑。

欲しくなったといえば、THE FIRST SLAM DUNK re:SOURCEの存在を知り、先ほど買いました。井上雄彦さんの15000字インタビューが楽しみです。



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